若手の離職を押さえるにはアニメキャラのリーダーシップを見習え
世はまさに、リーダーシップの変革時代。
そう言えるほど、ここ10年で新人・若手社員がリーダーに求める要素が変化しました。
部下にも自分にも厳しい仕事熱心なリーダーではなく、優しく丁寧な指導ができるリーダーを求める声が多く挙がっているのです。事実、「厳しく指導するとすぐ辞めてしまうのでは」という恐れから、部下を叱ることができず、言うべきことを言わずに、ただただ優しく接する上司が増えています。
しかし、「優しく丁寧な指導を求める新人・若手社員が増えている」という情報を鵜呑みにして、優しいリーダーを演じていれば、新人・若手の早期離職を防げるのでしょうか。
そうではありません。
手取り足取り優しく・丁寧に指導し、働きやすい職場を実現したとしても、きっと離職をしてしまいます。
新人・若手社員の早期離職、その理由は?
本当に新人・若手社員は優しく・丁寧な指導を望んでいるのでしょうか。
様々なサイトで「上司にしたいアニメ・漫画キャラクター」の調査・ランキングがあります。
上位にはリヴァイ兵長、フリーザ、坂田銀時、ドラモン、ルフィなど、様々なキャラクターが挙がっています。
いかがですか?どのランキングの1位キャラクター、ちょっと恐そうではありませんか?
そうです。新人・若手社員が「優しい」「丁寧」な上司を望むのだとしたら、「上司にしたいアニメ・漫画キャラクター」に、ドラゴンボール・フリーザや進撃の巨人・リヴァイ兵長、スラムダンク・赤木は出てこないはずなのです。
フリーザは絶対的な支配と恐怖によって部下たちを従わせる存在として描かており、
リヴァイ兵長の性格は完璧主義者でぶっきらぼう、そのため部下に対しても冷酷な態度で訓練をさせます。同じように赤木もバスケットボールにおいて徹底した練習と努力を重視し、厳しいトレーニングを仲間に課します。
このように、彼らの指導やコミュニケーションは決して「優しく・丁寧である」とは言い難いです。
もちろん、このランキングには、ワンピース・ルフィや鬼滅の刃・煉獄杏寿郎など、厳しさをウリにしていないキャラクターもランクインしています。それを踏まえて、このランキングから読み取れるのは、「上司にしたいアニメ・漫画キャラクター」に共通する個性が、次の3つだということです。
・結果と成功への追求
・仲間の成長支援
・チームワークと絆
ここに、新人・若手社員が本当に求める理想の上司像が見え隠れします。
新人・若手社員の言う「優しい」とは何なのか?
では、なぜ新人・若手社員は優しく丁寧な指導をしてくれる上司を理想として挙げるのでしょうか。
それは、彼らが「優しい」をどう定義付けしているかを考えると答えが見えてきます。
優しい指導をするために、新人・若手を叱らず、甘やかしてはいませんか。
若手は甘やかされたいわけではなく、「結果を出せる人になるために、成長をサポートし、その過程で失敗をしても“決して見放さない”」という優しさを求めているのです。
上司にしたいアニメキャラクターは、それぞれの物語のなかで、自ら結果と成功を厳しく追求する姿が描かれています。また、部下に対して、結果を追求する過程で直面する高い壁を乗り越えられるよう指導をします。
「自分自身に最も厳しく、その上で、仲間たちが最高のパフォーマンスを発揮するための支援として厳しく接する」 そこには部下を無下にする気持ちは全くなく、結果と成功への追求のために、仲間の成長を誰よりも願う愛情がうかがえます。
厳しくすれば部下はついてくるのか。
では、彼らと同じように部下の成長を願っていれば厳しくしてもいいのでしょうか。
今の時代、それだけでは部下育成は上手くいきません。
そこで参考になるのが、ルフィや煉獄杏寿郎なのです。
両者ともリヴァイ兵長や赤木と同様に、結果と成功への追求を徹底しています。しかし、彼らが他のキャラクターと違う点は、厳しさで結果と成功を追求するのではなく、「チームワークや絆」を重視して成し遂げようとすることです。
部下の成長に方程式があるとすれば、今の時代、次のようになると思うのです。
部下の成長=(チームワーク+優しさ)×厳しさ
※(甘やかすのではなく“見放さない)
忘れないでほしいこと
厳しく指導する際に決して忘れてはいけないことが、「的確な指示」と「良くできた時に褒めること」です。
ドラゴンボールのフリーザが理想の上司ランキングに長らく君臨する理由がここにあります。
フリーザは先ほどまでのキャラクターとは違い、強さや忠誠心を重視し、部下が自身の目的を果たすために役に立たないと判断すれば、容赦なく処罰します。
それでもフリーザが理想の上司像として上位に挙げられるのは、「指示が端的で明確」であるからです。彼は部下に指示をする際、1センテンス1メッセージで端的に明確な指示を出し、部下がその指示に疑問を持った際には必ず根拠をロジカルに説明します。
これこそが、新人・若手が求める優しくて「丁寧」な指示なのです。
そしてもう1つ上位に選ばれる理由が「褒める」ことです。
フリーザは出来の悪い部下を処罰するほど冷酷なキャラクターである一方で、出来たことに対しては惜しみなく称賛し、そして感謝を伝えます。
このように、厳しいながらも出来たことは褒める様子が理想の上司上位に君臨する理由と言えます。
まとめ
「厳しくすると若手が辞める」を理由に部下を叱れない上司が増えています。
しかし、早期離職を防ごうと言うべきことを言わず叱らないことも離職に繋がる原因と言えます。新人・若手社員は成長意欲を持って働いているため、甘やかされるのではなく、成長のために失敗しても見放さない上司を期待しているのです
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