面接時のコミュニケーション
今年は震災の影響で、2012卒の採用変更がGW以降になった企業が多く、各企業その準備で忙しくされているかもしれません。
本日のテーマは「採用面接時のコミュニケーション」です。
面接でする質問、NGのラインはどこにあると、考えていますか?
~一般的な考え方~
面接時にする質問は、基本的には自由です。
しかし差別防止の観点から、労基法上では下記のような制限があります。
・社会的差別につながりうる内容の質問。(門地、思想信条等)
・女性に対する結婚、出産等に関する質問。(均等法5条に規定)
・本人に責任のない事項(親の職業、出身地、年収)。
・本来自由である事項(宗教、支持政党、組合の加入状況等)
業務に関係のない質問はしてはいけない、とされています。
さて、本当にそうでしょうか?
ここで、3名の人事部長の考えを見てみたいと思います。
~A人事部長の考え~
会社には雇う権利と責任があります。
企業目的を果たす為に、人材の見極めが必要であり、その質問に遠慮することはできません。
質問の仕方に、きちんとした意図と配慮が必要です。
面接で知りたいのは、本人に「仕事を頑張れる基盤」があるかどうか。
仕事に対する考え方などもそうで、そこには両親の職業や、その環境の中で本人が経験してきたこともまさに結びつきます。
また、中途採用には今までの職務の経緯もそれを物語ります。
苦労をいとわず仕事に励める人かどうかを見極めるのが面接。
人と人との真剣なコミュニケーションの場として相互の理解があれば、そのあり方もおのずと見えてくるはずです。
~B人事部長はこう考えます~
人の履歴書があれば入社退社の模様は本当に様々です。
採用するとき、本人重視とは言え、やはり以前の職歴やその理由の部分は大事です。
応募者の良い部分を本気で知ろうとするならば、「面接での質問」を形式的にせずとも、おのずと感じ取れるタイミングが来るはずです。
~C人事部長はこう考えます~
新卒、中途はそういう考え方もあるでしょう。
しかし、高卒採用については家族についての質問はかなり慎重になるべきです。
なぜなら、高卒の応募者は、両親が揃っていないことも少なくないのです。
「お父さんは…お母さんは…」という言葉はあたり前に使ってはいけない言葉ということを、高卒採用時に気付かされたものです。
どんな質問をする場面でも、その質問をする真意と、相手の痛みや思いを吸収できる責任をもってしなければなりません。
人事担当者向けの面接マニュアルも、学生用の面接攻略本もありますが、それだけでうまくいけば何も悩みません。
採用戦略、選考プロセスから入社前後のフォローアップまで、ストーリーにこだわることで後々のミスマッチもなくなるでしょう。
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お客様から「仲間だよね」と言ってもらえること、言ってもらえるだけの仕事をする姿勢を貫くことが我々の強みです。
山崎製パン㈱、セブンイレブン・ジャパン㈱、「TSUTAYA」FC本部㈱CCC人事部長、社長室長そして㈱ソフトバンクBBの業務企画部長と企業人を20年。独立し、㈱アウトソーシングSR、(社)人事部サポートSRを設立。
藤田 敏克(フジタ トシカツ) 社会保険労務士法人SRグループ 代表
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