採用の波
従来、大手の採用はGWにピーク迎えることが多かったですが、今年は震災の影響で6月や秋などに移行する企業多いようです。
各企業によって、時期などは異なると思います。
また過去最低を記録した2011年度の就職率を受け、2011年度の既卒も新卒として採用する企業も多くあります。
こうしたなか、今年の採用予定をどうするか検討している企業も多いかと思います。
そこで改めて、従来の採用のスケジュールを振り返り今年の採用をどうするかの参考にしていただければと思います。
以下、新卒採用における複数の波とその時の学生の動き・傾向とそれに対し
ての採用活動戦略の考え方を簡単にまとめて見たいと思います。
【大学3年生の10月から12月】
・傾向
→各社の採用サイトがオープン
→比較的問題意識の高い学生が動きだす
・活動戦略の考え方
→母集団の形成に向けて、就職サイト、自社採用サイトのUP
→学校訪問等アナログ領域での活動をスタートさせる
→就職セミナーの準備・スタート
【大学3年生の1月から4月】
・傾向
→後期試験の終了と共に就職活動の本格化
→学生のエントリー数の増加
・活動戦略の考え方
→一定の母集団に向けてDM等の配信
→会社説明会の開始
【大学4年生の5月から6月】
・傾向
→大手企業から中小・ベンチャー企業への活動範囲の拡大
→エントリー数の増加(第二の波)
・活動戦略の考え方
→就職サイト・自社採用サイトのメンテナンス
→会社説明会の回数の見直し(回数を増やすなどの対応)
【大学4年生の7月から8月】
・傾向
→公務員試験・大学院への進学希望組の進路変更
→エントリー数の増加(第三の波)
→内定所持学生の就職活動
・活動戦略の考え方
→新たな母集団に向けてDMの配信などによるアプローチの見直し
→会社説明会の見直し
→選考フローの見直し(選考のスピード化を意識する)
【大学4年生の9月から11月】
・傾向
→秋採用の本格化
→内定への不安から就職活動のリスタート学生の増加(第四の波)
・活動戦略の考え方
→秋採用企業として就職サイト上での露出増の仕掛け
→過去エントリー者への再アプローチ
→学校訪問等によるアナログ領域での再アプローチ
【大学4年生の12月から3月】
・傾向
→4月に向けてラストスパート学生の増加(第五の波)
→夏活動組、秋活動組、内定迷い組の就職活動のリスタート
・活動戦略の考え方
→最後まで出会いを求めての会社説明会継続開催
→学校訪問等によるアナログ領域での再アプローチ
→就職サイト・自社採用サイトのメンテナンス
まだ余震の続く中、イレギュラーなことが起こらないとも言えません。学生にとっても企業にとっても、大変な時期だと思います。それでも、限られた中で、どう学生と企業とが出会う場を作るか。どうアプローチしていくかが大切だと思います。
どの時期に「波」があるか、どの時期の「波」に乗るか検討される際に、従来のスケジュールを参考にしていただければと思います。
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山崎製パン㈱、セブンイレブン・ジャパン㈱、「TSUTAYA」FC本部㈱CCC人事部長、社長室長そして㈱ソフトバンクBBの業務企画部長と企業人を20年。独立し、㈱アウトソーシングSR、(社)人事部サポートSRを設立。
藤田 敏克(フジタ トシカツ) 社会保険労務士法人SRグループ 代表
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