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[プロフェッショナルコラム]

新入社員のギャップ、育成担当者のギャップ

いつもは「教え方」や「社内講師養成」などをテーマに書いているコラムですが、ここ最近は「新人社員の意識について知りたい」という声が多く、今回は新人の指導に困っているご担当者に参考になるお話をしたいと思います。

 

こういった声が多くなっている背景には、私たちが塾予備校を運営しているということもありますが、特に最近の若手の早期離職やメンタルダウン、彼らとのコミュニケーションギャップなどが顕著になっているという点があげられます。実際に採用担当者や育成担当者、現場の管理職の方たちに詳細を聞いてみると、

 

・彼らの大学教育のことは、ある程度わかっているものの、彼らが小学校・中学校・高校でどんな教育を受けてきたかまではイメージできない。

・脱ゆとり教育以降、彼らがどんな意識で、何を大切にして生きているのかまではつかめない。

・会社への期待が入社後、薄れやすく離職者が連鎖する。

 

といった声が多く聞かれます。

昔から「若者はよくわからない」という声は聞きますが、ここ最近の特に管理職の新人に対する悩みは本当に深刻になっていると感じています。

もちろん、塾予備校だからといって学生の全ての意識を把握しているわけではありませんが、新卒として社会に出るときに彼らが「企業や組織に何を期待しているのか」は、彼らが「どういう環境で多感な10代を過ごしてきたか」という点に焦点を当ててみると、その関係性が見えてきます。

 

昨年、ある人材育成専門誌に「新人たちは、学生時代にどのような教育を受けてきているのか」というレポートを書かせていただいたのですが、1年たった今でも反響があり、新人育成に課題感を持っている企業の多さを感じています。

この寄稿では、新人たちが入社して感じるギャップとその背景にあるものをいくつかまとめており、ポイントは主に以下の4点と考えます。

 

・企業の教育体制に対する期待とギャップ

・アルバイトではできない仕事への過剰な期待から生じるギャップ

・成長へのこだわりの強さから来るギャップ

・理不尽な指示への対応力低下によるギャップ

 

これらのギャップを企業教育や現場での育成でどう解消していくかは一筋縄ではいきませんが、育成者側が知っておくべき点は「彼らは、私たちが思う以上に大切に育てられてきている」という点です。

この点には、いろいろなご意見があるのは重々承知ではありますが、若手を組織の貴重な人財として育成する上では知っておきたい前提になります。

逆に、この前提を上手く活かして育成することができれば、彼らの組織に対する貢献やエンゲージメントは確実に強化されていきます。

現在おこなわれている新人教育において「彼らの反応が今までと違う」と感じる育成担当者がいたとすれば、その原因は上記の内容と関係している可能性があります。まだ始まったばかりの新人教育ですが、早めの段階で軌道修正を加えることで育成担当者が感じるギャップも小さくなっていくはずです。

コラム執筆者
細谷幸裕
㈱市進ホールディングス コンサルティング事業研究所 所長
私たちは 教えるプロであり続けます

大人と子どもの学び方には違いがある一方で、多くの共通項があります。その共通項の1つである「主体的に学ばせる動機つけのメソッド(教え方のスキル)」は、管理職の部下育成や専門社員の教え方の向上など、あらゆるビジネスパーソンに役立っております。

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