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マネーフォワードとサイボウズの人事が考える これからの「人事労務」の在り方

注目の記事労務・賃金掲載日:2023/01/18

個人の働き方が多様化する現代社会。企業が人事制度を策定する際は、チームの理想と個人の理想を両立させる必要があります。人事労務担当者は、会社の仕組みづくりにどう向き合っていくべきでしょうか。組織規模が急拡大中のマネーフォワードで人事労務部長を務める兼松氏と、働き方改革のリーディングカンパニーであるサイボウズで人事制度の企画・運用に取り組む髙木氏が、これからの人事労務について語り合いました。

Profile
髙木 一史さん
髙木 一史さん
サイボウズ株式会社 人事本部 兼 チームワーク総研所属
兼松 大樹さん
兼松 大樹さん
株式会社マネーフォワード People Forward本部 人事労務部 部長

社員と組織にとっての理想と法律。いかにそれぞれの観点をふまえるか

まずは、それぞれの会社の労務担当がどのような体制なのか、お二方の役割も含めて教えてください。

髙木:サイボウズの人事労務部では、給与計算や勤怠管理、税務・社保関連業務のほか、安全衛生に関わる施策や金銭報酬・働き方関連の制度企画、就業規則の整備、海外拠点の労務管理全般サポートなど、幅広い業務を約20人のメンバーで対応しています(サイボウズは約1000人規模の会社)。ただ、サイボウズは社内での兼務が盛んなので、人事労務部を主として働いているメンバーはその中でも半分くらいです。

私自身は現在、人事労務部を主の所属としており、最近では、有給休暇や複業制度、通勤手当関連のルール、社内の契約形態ごとのコミュニケーションの整理・見直しなどを担当しています。人事労務部以外では、社内のマネジメント層を支援する部署や人事全体の組織デザインを考える部署などでも働いています。

兼松:私は、マネーフォワードで人事労務部の部長を務めています。労務業務としては、給与計算や社会保険手続きのほか、人事マスタ情報や人事関連規程の整備・運用、安全衛生に関する業務などにも取り組んでいます。

グループ全社で1800人ほど(2022年8末現在)の社員に対し、人事労務部のメンバーは現在約10人体制。労務部が所属するPeople Forward本部には、新卒採用部や中途採用部に加えて、企業文化の社内浸透を担うカルチャー部、評価や研修を担うTalent Growth部などが存在します。組織内でそれぞれの役割を持ちつつも、業務を縦割りにせずに越境しながら協働しています。

企業の人事労務担当として、大切にしている考えは何でしょうか。

髙木 一史さん

髙木:サイボウズの人事労務担当として大切にしていることは、四つあります。

一つ目は、ある制度や施策が「チームの理想達成にどうつながるかという視点を持つ」ことです。サイボウズではメンバー一人ひとりの声から新たな制度が生まれることも多いのですが、その際は、個人視点でのメリットだけではなく、必ずチーム視点でのメリット(理想)を言語化するようにしています。たとえば「100人100通りの働き方」も、あくまで目的ではなく手段であり、それが持続可能な形でチームの理想達成に寄与すると信じているから対応しているということになります。

二つ目は、「チームで問題解決に取り組む」ことです。具体的にはサイボウズの労務チームでは社員からの問い合わせについて、アプリ上で情報を共有してチームで対応するようにしています。複合的な問題についてそれぞれの専門家が連携するという側面もありますが、もう一つの視点として、サイボウズの場合、そういった問い合わせが全社公開の場で行われることも多いため、どんな表現で答えるかが、メンバーから人事への信頼感、制度に対する納得感、社内のCultureに影響してくることがあります。そのため、特に制度のポリシーに関わるような問い合わせはできるだけ部内で共有し、必要があれば定例ミーティングの場などでも返信の表現について議論を重ねます。

三つ目は、「法律を背景や目的から理解する」ことです。単に「法律でこう決まっているからダメ」という認識にとどめるのではなく、なぜその法律が生まれたのか、背景と立法趣旨をしっかりと理解することが重要だと考えています。そうすることで、サイボウズとして実現したい理想と法律の落としどころを見つけやすくなりますし、またメンバーに説明したときの腹落ち感も変わってくると思います。

最後に四つ目は、当たり前といえば当たり前ですが「運用面のこともしっかり考える」ことです。どんなに理想を詰め込んだ制度をつくっても、社員にとって分かりにくいものだったり、マネジャーに過度な負担をかけてしまうものだったり、現状の人事システムとうまく連携できないようなものだと、制度は絵にかいた餅になってしまいます。そのため、どのように運用に落とし込むのかまで考えることは不可欠だと思います。

兼松:マネーフォワードとして掲げるミッション・ビジョン・バリュー・カルチャーを前提にして、社員の可能性を最大限に引き出し、全員の人生をより良い方向に導くための環境づくりに取り組んでいます。

その上で、個人として大切にしていることが三つあります。

一つ目は、「人として正しいか」です。さまざまな施策を行う上で、社員の意見やニーズは反映していくべきだと思いますが、労務管理や法令への適切な対応が欠かせません。判断に迷うケースも多いですが、両者のバランスを意識しながら、最後は人として正しいのかを判断基準にしています。

二つ目は、「すぐにやる」ことです。本来は先回りして対応することが肝心だと考えていますが、社内で何か困りごとが起こってから対応するケースも多いです。そういった場合も、先送りにせずに対処していくことが大切です。

そして三つ目は、「変化に対応する」ことです。働き方改革を促進する流れのなかで、労働関連の法律は毎年のように改正されています。現在の法律やルールが必ずしも正しくない前提で、会社側も柔軟かつ迅速に適応していくことが求められています。

「100人100通りの働き方」を実現するサイボウズの人事制度

ここからは、各社の具体的な取り組みについてうかがいます。サイボウズでは、個人の幸福とチームの生産性の両立を目的として「100人100通りの働き方」ができる人事制度を整えています。どのような制度なのか、詳しくお聞かせください。

髙木:サイボウズでは、2018年より「働き方宣言制度」を導入しました。社員が自身の希望する働き方に合わせて、勤務する場所や曜日、時間帯などを決められるという制度です。所属するチームのマネジャーと相談し、月ごとに働き方を変えることもできます。もちろん、複業も可能です。全社員の働き方は、社内のグループウェア上で公開されています。

社員の中にはライフワークバランスを重視して働きたい人もいれば、仕事にフルコミットしたい人もいます。一人ひとりが自分に合った働き方を実現できるように、働き方の選択肢を広げたいという思いから、制度の導入に至りました。

すべての社員と個別合意で雇用契約を結ぶのは、運用面で苦労する点が多そうです。

髙木:まず前提として、すべての無期雇用メンバーと個別合意をしています。と言っても、たとえば週4日勤務といったフルタイム以外の働き方を選択しているのは全体の15%程度です。1000人いるから1000パターンの働き方が存在しているというわけではありません。とはいえ、数は少ないですが、年の途中で働き方や業務内容、給与が変わる人もいるので、人事労務部側のコストもそれなりにかかります。ただ、そこは理想達成のためには必要なことと捉えて対応している、という感じでしょうか。

もちろん自社製品のアプリを使用して業務効率化している部分も大きいと思います。人事労務担当者もそうですが、現場でのマネジメントの負荷が高くなる傾向にあると思います。たとえば、ある社員が週4日の働き方を希望した場合、職場の人材マネジャーは、メンバーに対して新しい働き方でどのような業務内容をアサインするか、その役割期待の明確化にはじまり、その貢献度に応じた給与金額の提示、リソースが週1日分減った中でどうチームとして成果を出していくかなど、さまざまな判断を迫られます。そこで、最近では私が兼務しているチームワークサポート部という部署が主導して、各チームのマネジャーやリーダー層に対する支援を強化しているところです。

たとえば取り組みの一つを紹介すると、社内の実際のマネジメント事例や働き方変更の事例を蓄積・共有できる社内アプリケーションの作成があります。メンバーから働き方を変更したいという希望があったときに、給与変更などを含め、本人とどのようにコミュニケーションを進めていったのかという事例を集め、匿名性を担保した上で公開しています(事例のアクセス権はケースの内容によって個別に設定)。これによってマネジャーは、過去に似たケースがないか、アプリ上で検索することが可能です。またマネジャーを対象とした社内研修も定期的に実施しています。

グローバル化が進むなか、多様なニーズに合わせたマネーフォワードの取り組み

マネーフォワードでは、毎月 50 人以上が新たに入社し、企業規模が急成長中です。また、2019年にはベトナム・ホーチミンに、2022年にはハノイに海外拠点を設立するなど、グローバル化も進んでいます。労務面での具体的な取り組みをお聞かせください。

兼松 大樹さん

兼松:人事労務部が主導した取り組みとしては、2021年12月に行った二つの人事制度改定があります。一つは社内規程における「家族」の再定義、もう一つは時短フレックスタイム制の導入です。

前者では、社内規程において「結婚」は法律上の婚姻のみならず事実婚または同性婚を含むこと、「子ども」は嫡出子のみならず養子を含むことと定義しました。慶弔に関わる手当や休暇などの福利厚生を受けられる対象を広げたのです。以前は、会社のメンバーが同性間でパートナーシップ制度を利用しても、会社としてお祝いをする制度ではありませんでした。そこに強い違和感を覚えたことが、制度改定に至った大きな理由です。

後者は、会社が原則として定める勤務時間「1日あたり8時間」よりも短い6~7時間で勤務できる制度です。始業時間および就業時間が固定されないため、通常のフレックスタイム制と同じように柔軟性のある働き方を選択できるようになります。メンバーがさまざまなライフイベントを迎えても柔軟に働けるように、働き方の選択肢を増やしたいと考え、導入に至りました。

これらの制度改定の背景には、社員数が増える中で、それぞれのメンバーが持つバックグラウンドも多様化してきたことがあります。今は必要ないと考えていても、今の生活環境から突然状況が変わることもあります。今後は、育児や介護、治療と仕事を両立する人に限らず、制度利用が必要になる相談も増えてくると考えています。

制度改定の実現にあたり、大変だったことはありますか。

兼松:さまざまな勤務形態が増える中で、いかに適切な評価を行うか、報酬の設計に矛盾点が生じないかなど、細かい部分の運用を固めるまでに時間がかかりました。たとえば、マネーフォワードではもともと固定残業代を支給していたのですが、それを時短勤務者にも同じく提供するのか、といった問題への対応です。適用する本人だけでなく、周りのメンバーも納得できるものかが重要です。評価や報酬に対する会社の考えに立ち返りつつ、特定の立場の人が不当な処遇にならないように、一つひとつ慎重に議論を重ねました。

現在は制度を利用するメンバーも増え、おおむね好意的に受け入れられていると感じます。今後も社員のリアルな意見を聞きつつ、一度の改訂で終わらずにアップデートを続けていきたいと思っています。

企業にとって最適な人事制度の策定は、まず社員の声を聞くことから

両社とも、社内で丁寧にコミュニケーションを重ねながら先進的な施策に取り組んでいることがわかりました。一方で、自由な働き方が可能な人事制度の導入や運用はハードルが高く、なかなか最初の一歩を踏み出せない企業も少なくないと思います。人事労務担当者は、何から始めれば良いでしょうか。

髙木:まずは、社内のあらゆる声を「聞く」ことが大切ではないでしょうか。現場の社員が何に困っているのか。各チームは組織として何を成し遂げたいのか。経営陣はどのような経営戦略を打ち出しているのか。社内のさまざまな立場の人から話を聞く姿勢が大切だと思います。また大前提として、会社がどのようなフェーズにいるのか、注力している事業は何なのかなど、ビジネスへの理解も大事だと思います。それらを知らなければ、自社にどのような環境を整えればよいのかがわからなくなってしまいますから。

とはいえ、ミーティングに参加したり、メールやグループウェアのコメントに返信したり、経営会議用の資料をつくったりと、日々の仕事に追われていると、意識的に社員一人ひとりの困りごとに耳を傾ける時間をつくる必要があります。そのため私自身は、社内のイベントや研修などで、ちょっとした接点ができた方に30分程度の雑談を入れてみたり、サイボウズのグループウェア上で見つけた業務にまつわる悩みや質問の投稿に積極的にコメントしたりと、こちらからつながりをつくるようにしています。

実際、こうしたコミュニケーションの積み重ねから「何か困ったら、髙木さんに相談してみよう」と思ってもらうことで、アンケートなどではなかなか出てこない問題意識を共有してもらえることもあります。

そうしたリアルな声も踏まえながら、個人とチームの理想がマッチするような仕組みを新たにつくっていく。そんなことを、コツコツと繰り返していくことが大切だと思います。

社内の制度に提言することは、社員側の心理的なハードルが高そうですね。まずは人事労務担当者自らが聞きに行き、相談しやすい関係性をつくることの大切さを感じます。

兼松:マネーフォワードでも相談窓口は設けているのですが、髙木さんのお話をうかがって、さらに一歩踏み込んだアプローチも行いたいと思いました。社員の声をきちんと聞かなければ、人事労務担当の先入観や思い込みによって、誰にも喜んでもらえない制度が生まれてしまうかもしれません。いざ話を聞くときも、こちらが本音で話さないと相手も本音で話してくれないと思います。

髙木:加えて、細かいことかもしれませんが、社員からどんなにささいなことでも意見をもらったら、きちんとフィードバックをすることが重要だと思います。アイデアを検討した上で、たとえ施策としては保留になったとしても、可能な範囲で、その事実と理由をセットで伝えるとよいかと。

さまざまな企業の人事担当者の方にお話をうかがうと、多種多様なアンケートやエンゲージメントサーベイを導入しているが、実はきちんと社員にフィードバックができていない、という話もよく聞きます。聞きっぱなしで放置してしまい、社員から「声をあげても意味がない」と思われてしまうと、継続的な仕組みの改善も難しくなってしまいます。

最後に、これから二社のように成長していく企業で人事労務業務を推進する方たちへ、アドバイスやメッセージをお願いします。

兼松:人事制度をつくる際には、「何のための制度なのか」という根底にある思いや目的をしっかりと考えると良いと思います。制度の導入による効果はなかなか数値化しづらいものですが、なるべく効果測定の指標を決めておくことが重要です。そうすることで、会社にとって本当に必要な制度なのかを定期的に見直せるようになりますし、人事労務部内でメンバーの入れ替わりがあった際にもスムーズな引継ぎが可能になります。

一人で労務を担当している方には、デジタルリテラシーを身に着けることを意識してほしいですね。プログラミングのソースコードは書けなくても、新しい業務支援サービスに触れるだけで、業務のどこが効率化できるのかを知ることができます。

企業規模が拡大している会社では、マネジメント支援にも注力してもらいたいです。負荷が集中していくと思いますので、会社として必要な部分は協力してもらいながら、労務部分の負荷をいかに減らせるかも大切です。

私たちも、制度を導入したら終わりではなく、社員の声を聞きながら常にアップデートし続けていきたいと思います。大変なこともたくさんありますが、ぜひ一緒に会社のありたい姿を追求していきましょう。

髙木: 私は、働き方や契約形態が多様化していくと、社員とのコミュニケーションの可視化、言語化が一つの鍵になってくるのではないかと思っています。チームと一人ひとりのメンバーが、どんな前提のもとに、何に合意しているのか、これをあいまいなままにせず、お互いに言葉にして記録を残していくことで、認識の齟齬(そご)やコミュニケーショントラブルを防ぎ、会社と個人の多様な距離感を実現できると。また、働き方が多様化していくにつれて、いかに法令順守しながら制度を運用するか、というバランス感覚もより求められるようになると思います。

今回マネーフォワードの取り組みを聞いて、制度の運用部分での大変さや悩みなども含め、共感する部分が大変多かったです。こうやって人事労務担当者同士が会社を越えてつながり、フラットに交流できる機会をもっとつくれたらと思います。ぜひ、一緒に悩みながら情報交換していきましょう。

兼松 大樹さん、髙木 一史さん
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