行動から見る心理学 その1
心理学は心を扱う学問と思われていますが、実際には心をまったく扱わない心理学も
あると言ったらみなさんは驚かれるでしょうか。
心理学なのに心を扱わないとはどういうことか。
休職者が復職に適切な状態であるかどうかを判断する際に「疾病性ではなく、
事例性で判断する必要がある」ということがよく言われます。
これは「疾病性=病気が治っているかどうか」ではなく、「事例性=業務を行うことが
可能かどうか」を基に復職を判断すべき、ということです。
病気が治っているかどうかを考える際には、「仕事中に気分が落ち込みがちでないか」
といった心の状態が問題になります。
しかし、業務を行うことが可能かどうかというのは、行動として業務が遂行可能かどうかの
問題であるため、心の状態は問題にはなりません。
このような観点に立って人間を捉えていくのが、心理学の中でも行動主義と呼ばれる学派です。
心理学の最終的な目的の一つに『人間がどのような仕組みに基づいて行動しているのかを
解明し、次にどのような行動をとるのか予測可能になること』があります。
行動主義は「心」という実体のないものを対象にしないスタンスのため、心理学の中でも
異端のように誤解されがちなのですが、心理学の最終的な目的には非常に合致している
考え方とも言えます。
この行動主義をベースとして、2014年11月にNTTコムウェア様にて
『あなたの「行動」から人生を科学する』というテーマで講演を行いました。
この講演では、
1.「行動」とは何か?
2.「行動」の仕組み
3.「行動」をコントロールする方法
についてお話させていただきました。
次回は、この講演から「行動」とは何か?の内容を少し抜粋してご紹介します。
◆勉強会 追加開催のお知らせ
このたび、下記の勉強会の開催を決定いたしました。
勉強会の後には、無料相談会も予定しております。
復職者の再休職防止と生産性向上に関してお困りの点がございましたら、
この機会に、ぜひご参加をご検討下さい。
- 安全衛生・メンタルヘルス
- その他
公認心理師/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント/二級FP技能士
【専門領域】産業精神保健、認知行動療法、ストレスマネジメント
臨床心理専攻。専門学校で学生の心理及びキャリア相談を担当。EAP事業会社にて、カウンセリング部長として企業のメンタルヘルス全般をサポート。約2000件の従業員への臨床に携わる。外資系会社から商社、組合・公務員団体等多岐にわたる研修を実施。
島倉 大(シマクラ ダイ) エグゼクティブコラボレータ―
対応エリア | 関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県) |
---|---|
所在地 | 渋谷区 |