コーチングが根づく組織の特徴
コーチングや1on1を導入したものの、「一部のマネジャーに依存している」「忙しくなると真っ先に後回しになる」という状態に陥る企業は少なくありません。
一方で、特別に強調しなくても対話が自然に機能している組織も存在します。
この差は、施策の多寡ではなく、前提の違いから生まれています。
■ コーチングが求められるのは、変化の中で“人が揺れ動く”から
組織が変化を続ける時代、メンバーは一定の状態で安定しているわけではありません。
感情やエネルギーの波が揺れ、同じ職場であっても、
・前向きに動き出せる人
・不安や停滞で動けない人
・判断がつかず立ち止まる人
が同時に存在します。
こうした環境では、
同じ質問スキル(Doing)を使っても、効果が変わることが多くあります。
だからこそ、相手の状態に合わせて関わるためのBeing(あり方)が、対話の深さや成果を大きく左右するのです。
■ コーチングを「やり方」だけの話にしていないか
コーチングが定着しない場面では、質問やフィードバックなど、何をするか(Doing)に意識が向きがちです。
しかし実際には、人や対話をどう捉えているかという関わり方の前提(Being)が、会話の質を左右していることが多くあります。
Beingは“抽象的な精神論”ではありません。
それは、関わり方の前提が、組織の中でどう設計され、共有されているかという問題です。
次の3つの観点で、日常的にデザインされているかが問われます。
【3つの観点】
1.言語のデザイン
組織の中で、どんな言葉や認識が自然に使われているか。
ー マネジャーは「答えを出す人」か、「考えを支える人」か
ー 対話は「指示中心」か、「問いかけ中心」か
ー 挑戦や失敗は「評価対象」か、「学習の一部」か
こうした前提が言語として共有されているかどうかで、対話の深さは大きく変わります。
2.場のデザイン
対話の場に、どんな意味づけがされているか。
ー 1on1の目的は進捗確認か、思考整理か
ー 業務だけでなく、迷いや違和感も扱ってよいのか
ー 感情を扱う場なのか、意思決定を整える場なのか
場の前提が明確であるほど、人は安心して言葉を出せるようになります。
3.学習のデザイン
対話が、個人で終わらず更新されているか。
ー 小さな振り返りが継続的に行われている
ー うまくいった関わりが共有されている
ー 学びが、チーム単位で蓄積・更新されている
コーチング的な関わりは、こうした循環を通じて組織内に広がっていきます。
■ 「特別でない対話」が選ばれる組織
対話がうまく回っている組織では、コーチングを意識するというより、自然に行われています。
ー 指示の前に問いがある
ー 結論よりもプロセスが尊重される
ー 意思決定に納得感がある
といった関わり方が、特別ではなく日常として選ばれています。
Doingの選択がBeingによって支えられ、日々の判断やコミュニケーションの質を底上げしている状態です。
■ コーチングが根づいている状態とは
コーチングが根づいている組織では、それを施策として強調する場面は多くありません。
考えること、問い直すこと、対話することが、特別ではなく当たり前に行われている
その積み重ねが、組織全体の判断と行動の質を着実に高め続けていきます。
コーチングは「やること(Doing)」ではなく、「どんな存在として関わるか(Being)」が、結果として組織の在り方を形づくっていく実践の継続なのです。
このコラムを書いたプロフェッショナル
LHH 人材育成・組織開発チーム
アデコ株式会社LHH人材育成・組織開発チーム
人材育成・組織開発の分野において60年以上の実績をもつLHHは、リーダーの育成、女性活躍、多様性の推進、人材の定着、組織風土改革といったプログラムの提供により、Fortune 500に代表される世界のトップ企業からも高い信頼を得ています。
LHH 人材育成・組織開発チーム
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| 得意分野 | モチベーション・組織活性化、リーダーシップ、コーチング・ファシリテーション |
|---|---|
| 対応エリア | 全国 |
| 所在地 | 千代田区 |
このプロフェッショナルの関連情報
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