評価者面談で大切なこと!
評価者面談における面談の回数を法人に尋ねてみると、
多くの法人さまからの答えは・・・
年に2回程度。
評価者面談の目的を「目標に対する評価結果を処遇に反映させるため」ととらえている限り、妥当な回数ともいえますが、
目標シートの準備から自己評価~上司評価~面談までの一連の流れは、
上司にとっても部下にとっても大変な時間と労力がかかるものなので、
上(会社)から言われているので仕方なくやっているといった感はやはりぬぐえないものです。
これでは本当にもったいない!と僕はいつも思います。
このような法人では、
多くは面談自体が形骸化しており、せいぜい、
年に2回、会社への不満や要望、部下自身の今後の希望などについて
上司は聞かされるだけで終わりといったケースが少なくありませんね。
(ガス抜きとしての意味はあると思いますけど…)
また、業績が良くないときは賞与や昇給の原資がないので、
面談をしても意味がないなどといった理由で面談を行わない組織がありますが、
これは面談の本来の目的自体を忘れてしまっている一例といえるではないでしょうか。
さらに、部下の目標に対する自己申告に基づいて年に2回、面談をしているといっても、
「それではこの内容(目標)で頑張ってください。」
「わかりました。」
の10分程度の形だけの面談だけでは上司は到底指導をしたという内に入りません。
上司の「頑張れ」だけでは、上司は仕事をしたことにはならない!
部下が目標を立てても、結果できなかった理由というのは、
- やり方がわからない
- やるための知識・技能が足らない
- もともと目標に対して意欲がない
のいずれかであることがほとんどです。
では、どうすればいいのか?
部下に対してどうすれば目標が達成できるかを現状とのギャップを踏まえ、
一緒に考え、一定期間について支援をすること。
まさに、三角形をつくる!
そのためには、
年に2回程度の面談だけでは到底足らず、
最低でも月に1回程度は目標達成に向けてのプロセスを一緒に考え、
指導を行い、都度、方向付けしていくことが必要となってきます。
そして肝心なことは、
どんな小さな目標であっても必ず、部下に最後まで取り組ませることです。
どんな小さな目標であっても、
1人1人が必ず取り組めばどうでしょうか?
どれだけの成果が生まれるでしょうか?
それを5年、10年と続けたとしたなら、
10年後には会社はどれだけ良くなっているでしょうか。
面談が終わってから、
目標シートは半年間も机の中にしまってしまい、
半年後の面談時には以前に何を書いていたか忘れてしまっていたなんて
笑えない話を耳にすることがありますが、
せっかく面談をしたのに、その後ほったらかしでは意味がないのでは?
評価者面談は目標に対する達成度を評価するツールではなく、
あくまでも目標を達成していくための
コミュニケーションツールにすぎないと考えています。
これをもう一度、考えてみてください。
プロセスを重視して部下に最後まで取り組ませるよう、
上司が根気よく指導していくことが望まれます。
目標に向けて、行動のプロセスを改善していくことが
会社を良くしていくための第一歩です。
地道な取り組みですが、
そうすれば10年後、きっと会社は大きく変わっているはずですよ。
人事コンサルタント 金森秀晃
- 人事考課・目標管理
- リーダーシップ
- マネジメント
- コミュニケーション
- プレゼンテーション
人事コンサルタント。1級キャリア・コンサルティング技能士。「飛躍シナジー理論」に基づく、わかりやすく、修正しやすい人事システムを提供します。
医療・介護・薬局業界を中心に研修・人事評価制度の構築を行い、導入実績は500法人を超える。年間300件以上の研修を実施、リピート率は脅威の91.7%。被評価者納得度90%以上を誇るZACの人事システムは、延べにして370件以上が導入。
金森 秀晃(カナモリ ヒデアキ) 株式会社ZAC 代表取締役社長
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