否定から肯定へ:効果的にストレングスファインダー®を活用する
前回に続いてストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)をチームビルディングに活用する際の注意点その2です。
これも、いけないことだとわかっていても、ついついやってしまいがちなことです。それは、相手の才能をつぶすような言葉や、相手が何かを持っていないことをディスるような言葉を投げかけることです。
例えば、「原点思考」や、「分析思考」を上位に持っている人に「そもそも、そもそも、(なぜなぜ、なぜなぜ)うるさいんだよ!」的なことです。
別のパターンとしては「『共感性』ないから人の気持ちがわからないんだよね!」的なこともあるでしょう。
ここまであからさまにぶつけることはないかもしれませんが、自分にないものを持っている人や、自分が持っているものを持っていない人に対し、ついつい否定的な目を向けてしまうことは誰しもあると思います。それ自体は仕方ない。自分には自分の大切にしている価値感がある証でもあるのだから。
でも、自分が大切にしているものがあるのと同じように、他の人はその人なりに自分とは違う大切にしているものがあるというのも事実。そしてそれは、お互いがお互いの価値観を認め合うという前提がなければ成り立たないのです。
自分の価値観は◯、相手の価値観がX、になってしまうと、その裏返しで相手が自分の価値観にXをつけてもいいことになってしまうからです。
だから、本来は自分の価値観も、相手の価値観も、両方同時に◯をつける。そこに必要なのは、どういう目線で他の人を見ていくかということです。
自分は◯、相手はX、の目線だと相手のXの部分しか見えてきません。すると、相手はいつまで経ってもXな存在のままです。
でも、「相手の◯な部分ってどこだろう?」という目線で相手を見ていけば、その人の持っている資質なりにその人の◯の部分が見えてくると思います。
もっと言えば、“自分には持っていないものを持っているからこその素晴らしい存在である”と、他者のことをそう思えれば、いや、最初は無理矢理でもそう思うことで、相手をついつい否定的に見てしまうことは少なくなっていくでしょう。そしてそのうち本当に相手のことを尊重できるようになるでしょう。
ごく当たり前のことだけれど、自己尊重+他者尊重がチームビルディングに必要なあり方です。
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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
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