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従業員の不妊治療と仕事の両立支援を考える

【2022/8/25発行】

□■----------------------------------------------------------------------------------------------------------□■

キューブメルマガ/第115号

□■----------------------------------------------------------------------------------------------------------□■
送信元:キューブ・インテグレーション株式会社

■目次■
1. 今月のコラム
2. 勉強会のご案内

_____________________________________

1. 今月のコラム
「従業員の不妊治療と仕事の両立支援を考える」
_____________________________________

2022年4月から不妊治療の保険適用が開始となりました。
経済的負担が大幅に軽減されること、昨今働き方が柔軟になってきていることで、今後、
不妊治療に踏み切る従業員は増えていくかもしれません。
新たに不妊治療に特化した支援制度を構築すべきか、検討されている人事責任者の方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、厚労省の『治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査』※1からは、
現状、不妊治療と仕事との両立には課題が多いことが窺えます。
調査では、不妊治療の経験がある女性のうち、仕事との両立ができずに退職した人は23%、
不妊治療をやめた人は10%でした。
雇用形態を変えた人10%を含めると、両立できないと回答した人は43%にも上ります。
不妊治療に取り組む多くが、30~39歳と一般的にさらなる活躍を期待する年代であることを
考えると、企業にとって不妊治療と仕事の両立支援は、貴重な人材を失わないためにも重要
であり、取り組むべき大きな課題と言えます。

厚労省は、事業主や人事部門向けの冊子『不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくり
のためのマニュアル』※2において、職場が取り組める支援策として、休暇や休職制度、
フレックスタイムやテレワーク制度の導入、治療費用の助成や社内での啓蒙活動などを挙げ
ています。
社内の実情を踏まえ、どのような支援が現実的であり、かつ有効かを検討できるとよいですが、
ここで注意すべきは、たとえ新たな不妊治療支援制度を導入しても、職場の理解不足がある中
では、制度が使われない可能性があるということです。

その意味では、まずは既存の制度が適切に活用されるよう、管理職を中心に休暇を取得しやすい
風土づくりや助け合いの風土づくりをしていくことが優先されるべきでしょう。
誰にとっても働きやすい環境を作っていくことで、不妊治療の段階によっては、治療のことを
職場に打ち明けなくても仕事と両立することができるかもしれません。
また、両立支援への理解がベースにある環境下であれば、不妊治療が進み、業務調整が必要に
なった際にも、上司に相談するという選択が取られ、少なくとも何も言わずに退職するという
ことは避けられるのではないでしょうか。

また、現場の管理職が部下から不妊治療と仕事の両立について最初に相談される相手となることを
考えると、企業としては、管理職の教育にも力を入れる必要があります。
両立支援に関する会社メッセージや制度についての周知、不妊治療についての基礎知識や相談対応の
ポイント等の教育とともに、ハラスメントへの注意喚起も重要です

部下から相談があった時、プライバシーに配慮しながらも、業務や必要なサポートに関する
コミュニケーションを取るという対応は、管理職の方にとっては難しいと感じられるかもしれません。
難易度が高いからこそ、コミュニケーションを取らないという悪循環に陥らないためにも、まずは
管理職が安心して対応できるための教育機会の提供から始め、理解促進や職場環境改善につなげて
いけるとよいのではないでしょうか。


※1 厚労省「平成29年度『不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査』」
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11910000-Koyoukankyoukintoukyoku-Koyoukikaikintouka/0000197931.pdf

※2 厚労省『不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル』
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30k.pdf



(シニアコラボレーター  佐川 由紀)

______________________________________

2. 勉強会のご案内
______________________________________

【テーマ】
従業員の不妊治療と仕事の両立支援を考える

【概 要】
企業にとって不妊治療と仕事の両立支援は、貴重な人材を失わないためにも重要であり、
取り組むべき大きな課題と言えます。

不妊治療と仕事の両立支援を考える上では、まず不妊治療や不妊治療を取り巻く現状に
ついて知る必要があります。

本セミナーでは、不妊治療の基礎知識や不妊治療時の精神的負担について、ご紹介します。
不妊治療を受ける従業員の対応における現状や課題を共有しながら、会社としてできることや
必要な対策についてのヒントにつなげたいと考えています。



【開催日時】2022年10月20日(木)15:30~17:00 (受付開始15:20)
【開催方法】Zoom
【定員】5名程度
【参加費】無料
【参加申込期限】2022年10月19日(水)17:30
【参加にあたってのお願い】
・本オンラインセミナーでは、Zoomを使用します。
・少人数セミナーとなっており、意見交換なども行いますので、
企業名および日頃の業務でお困りのことについての共有をお願いします。
・ログイン時には、氏名が分かる表記をお願いします。
・弊社内の教育目的で研修は録画させて頂きます。(弊社外に開示することは御座いません)

参加を希望される方は、info@cubeintegration.comに下記項目と併せてご連絡ください。
・御社名
・お名前
・所属部署/役職
・ご連絡先(メールアドレス)
・セミナー名 または希望相談枠

ご参加お待ちしております。


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●編集:キューブ・インテグレーション株式会社
●ホームページ https://www.cubeintegration.com/
●本メールマガジンの記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2022 Cube Integration Co., Ltd. All Rights Reserved.

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  • 安全衛生・メンタルヘルス
  • その他

公認心理師/臨床心理士/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント
【専門領域】産業精神保健、ストレスマネジメント、認知行動療法

公立大学付属病院精神科デイケア、心療内科クリニックデイケアを経て、精神科クリニック外来業務、教育相談課スクールピア事業に従事。その後、EAP事業会社にてカウンセラーとして従業員からの相談、研修業務に携わり、企業のメンタルヘルスケアを支援。

佐川 由紀(サガワ ユキ) シニアコラボレータ―

佐川 由紀
対応エリア 関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県)
所在地 渋谷区

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YMKappaさんが参考になったでオススメしました

東京都 マスコミ関連 2023/04/28

必要な厚労省の情報のURLも記載され、客観的でわかりやすい説明でした。企業の人事部にも、また対象となる個人にも参考になると思います。

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