借り上げ社宅|社宅規定の作り方 ─ 準備編 ─

こんにちは、プレニーズ秋口です。
社宅制度を快適に運用するためには、まず土台となる社宅規定を慎重に定める必要があります。これは社員様に対して「既定の範囲内なら借上げ社宅として認めます」とお願いすることになるので、明確な基準が無いと制度が曖昧になってしまうためです。
しかし現実には、
- 何を設定したらいいかわからない
- 他の企業はどんな項目を盛り込んでいるんだろう
- どうしてこの項目を設定する必要があるの?
このように社宅規定の策定や見直しをしようとしたとき、お困りになるご担当者様も多い事と存じます。
そこで今回から『社宅規定の作り方シリーズ』として、社宅規定を定めるのに押さえておきたい項目と、なぜその項目を設定する必要があるのか?その理由を複数回に分けてご紹介します。
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準備編 規定を見直しましょう
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借り上げ社宅はお部屋を確保できない事には始まりません。
しかし規定が厳しすぎたり地域の事情に合っていないと選択肢が限られた中で探すことになり、社員様の不満が高まってしまいます。
業種特有の事情、企業様の実情、それに社宅探しをする地域の特性などを考慮し、公平かつお部屋探ししやすい規定を目指すことが大切です。
▲△改善が必要な規定△▲
- 会社都合しか反映していない
- 制限が多く部屋がほとんどヒットしない
- 規定に不公平感がある
★☆目指したい規定☆★
- 部屋探しで多くの物件がヒットする
- 社員の待遇を考慮してくれている
- 項目の制限が少ない
御社の規定はいかがでしょうか。もし社員様から「選べる物件が少ない」との声が多く上がっているのであれば、規定の見直しが必要かもしれません。

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準備編 規定から外れた物件の対処を決めましょう
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お部屋探しの条件は皆様異なるため、人によっては「どうしても入居したい物件があるのに規定から外れてしまう」となかなか契約に進めないケースが考えられます。特例で契約を認める事を可能にしておくと社員様から不満が出にくくなります。
(1)特例を認めるケース
よくあるのが、社員様が『ペット可』を重視してお部屋探しをしているケースです。規定に合わずなかなかお部屋が探せない事態に陥りやすい上、生き物が関わるので無下に却下することも難しいというお声を聞きます。
■case.1 規定で「ペット可NG」だけど……
「どうしても犬を飼いたいので、ペット可の物件に引っ越ししたい」
■case.2 規定で「ペット可OK」だけど……
「広さの規定が『40平米以内』だけど、ペット可で探すと1件しかヒットしない」
このような場合、契約ごとに特例を付けて借り上げ社宅としての利用許可を出しましょう。
(2)許可には条件が付くことも
特例として規定の範囲外の物件を認めた場合、利用規約にも条件を付け加えることがあります。
前述のcase.1では「ただしペットを飼うことによって上乗せされる敷金(あるいはペットの飼育を理由に生じた原状回復費用)を社員負担とする」といった条件をつけるとよいでしょう。社員様は希望物件に住めて、会社の負担も大きくならないので双方に効果があります。
(3)どんな物件でも許可を出すべき?
基本的には(1)case.2のように、希望条件で探すと極端に選択肢が狭まってしまう場合に特例を出している企業様は多いです。
なかには「距離が範囲外だけど気に入った物件が出てきた、絶対ここがいい!」と単に好みの物件に住みたいという理由もありますが、これに特例許可を出すかは企業様ごとの判断によります。事前にある程度許可を出すケースを想定しておくとよいかもしれません。
< 特例を許可する条件 例 >
- 規定内で探すとヒットする物件が5件未満で、選択肢が極端に少なかった時
- ペット、あるいは同居人がいる場合
- 転勤する社員の特別措置として
(4)特例を出しすぎるのも逆効果です
特例が出されるのを見越して、事前に社宅利用規定で「ただし会社が特別に認めた場合はこの限りではない」のような一文を入れておくと社員様も相談しやすくなるでしょう。
しかし望まれるままに頻繁に特例を出すとそれもトラブルの元となってしまいます。
- 特例を出しすぎて規定の意味が無くなる
- 社員間で「自分は規定内で探したのに、特例なんてずるい」と不公平感が生まれやすくなる
- 一度前例を作ると、次回同じ要望が出た際に却下できない
そのため「規定は守ってほしいが、縛りすぎも良くないので特例も認めてあげたい」とお考えであれば、特例に関するルールを制定しておくとその後の運用もスムーズです。
たとえば(3)で挙げた条件に加えて総務部長など決裁権を持つ方の許可を必須とします。冷静な判断ができる方が許可の判断を行い、限られた中で特例を出せる体制にしましょう。
- モチベーション・組織活性化
- 福利厚生
- マネジメント
- コミュニケーション
- ビジネスマナー・基礎
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秋口 朱里(アキグチ シュリ) 株式会社プレニーズ 法人営業課 社宅コンサルタント

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