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OJTリーダー育成は、組織の未来をつくる最初の投資

新入社員の早期戦力化や定着は、どの企業にとっても避けて通れない重要テーマです。 採用競争が激化し、若手の価値観が多様化する中で、「入社後の定着・育成」が企業の競争力を左右します。

その中心に位置づけられるのが OJTリーダー(新人・後輩指導者) の存在です。しかし現場では、
・「誰に任せるべきかわからない」
・「業務負担が増えるのでは」
・「何をどう教えればいいのか不安」
といった声が多く、人事としても「任せるだけ」では機能しない現実に直面します。

こうした状況を変える鍵は、 “OJTリーダーを育てる”という視点を人事が戦略的に持つこと にあります。

Contents
1. 6割以上の企業がOJTリーダー育成に投資している理由
2. OJTは新人育成だけでなく、指導者の成長を加速させる
3. OJTリーダー任命は“期待の表明”であることを伝える
まとめ

1. 6割以上の企業がOJTリーダー育成に投資している理由
厚生労働省「能力開発基本調査」(令和6年度)では、 正社員に対して計画的OJTを実施している企業は61.6% と報告されています。

さらにある企業研修サービスを提供している組織の調査では、 81.3%の企業がOJTリーダー向け研修を実施 していることが報告されています。

企業がここまでOJTリーダー育成に力を入れる背景には、次の2つの事実があります。

◆ 新人の離職理由の多くは“仕事”ではなく“関わり方”にある

新人がつまずく理由の多くは、 「仕事が難しい」よりも 職場での受け入れ体制や関係性 に起因します。

つまり、初めて関わるOJTリーダーの関わり方が新人の定着と成長を大きく左右するのです。

◆ OJTは新人だけでなく、指導者自身の成長機会(キャリア開発機会)でもある

企業はOJTを「新人教育の手段」としてだけでなく、 “OJTを通して、指導者自身をリーダーへ育てる最初のキャリア経験” として位置づけています。

だからこそ、OJTリーダー育成は 新人教育と若手リーダー育成の両方を同時に実現する投資 とみるようになり、OJTリーダーの育成に力を入れる組織が増加しているといえるのではないでしょうか。
 

2. OJTは新人育成だけでなく、指導者の成長を加速させる
パーソル総合研究所の調査では、OJTを担当した社員のうち、

  • 47.6%:業務を客観的に見られるようになった
  • 44.6%:スキルや知識の棚卸しができた
  • 45.5%:改善ポイントに気づいた

という結果が見られます。

これは、OJTが新人のためだけでなく、 指導者自身のキャリア形成に直結する経験 であることを示しています。

OJTリーダー経験がキャリアの土台になる理由は次の3つの点から見ても明確です。

1)自分の仕事を言語化し、再構築できるようになる
説明することで理解が深まり、仕事の質が上がります。 これは専門性を高める最も強力な方法です。

2)相手に合わせて伝えるコミュニケーション力が磨かれる

新人は一人ひとり違います。 価値観も、理解のスピードも、つまずくポイントも異なります。 その違いに合わせて伝え方を変える経験は、将来のマネジメントに直結します。

3)人を育てる視点が、仕事の視野を広げる
「自分の成果」から「チームとしての成果」へ視座が変わります。 これはリーダーに不可欠な視点です。

これらの能力は、どれもリーダーに求められる基礎能力であり、 OJTリーダー経験がその最初のステップになります。

3. OJTリーダー任命は“期待の表明”であることを伝える
現場では、OJTリーダー任命を 「負担」「追加業務」と捉える社員も少なくありません。

しかし実際には、OJTリーダーに選ばれることは 企業がその人材を高く評価し、成長を期待している証拠 です。

人事としては、上司を通じ、OJTリーダーに対して次のように伝え動機づけを図るかどうかが本人が「負担」と感じるか「成長機会」と捉えるかの分かれ目になります。

  • これは あなたのキャリアを一段引き上げる機会
  • メタ認知力、コミュニケーション力、改善力、育成スキルなど 将来のリーダーに不可欠な能力が身につく
  • 組織からの信頼と期待の表れである

過度なプレッシャーではなく、 「あなたの成長を後押ししたい」というメッセージ とともに任命することで、 本人のモチベーションは大きく変わります。

まとめ:OJTリーダー育成は、組織の未来をつくる戦略投資
OJTリーダーは、新人の未来を支える存在であると同時に、 組織の未来を担う人材の最初のリーダー経験 でもあります。

だからこそ、OJTリーダー育成に投資することは、 単なるスキルアップではなく、 組織の未来をつくる戦略的な取り組みであり、その“育成の入口”を確実に整えるための最適な機会となるはずです。

OJTリーダーの育成の重要性はわかっていても「組織全体として取り組むまでのコンセンサスが図れていない…」という場合もあることでしょう。まずは、お一人から進めてみていただいてはいかがでしょうか?

弊社では、OJTを担う方、あるいは、4月以降の新入社員教育に携わる教育担当者様に役立つセミナーをご用意しております。是非この機会をご活用ください。

出典

  • 厚生労働省「能力開発基本調査(令和6年度)」
  • パーソル総合研究所「OJTに関する定量調査」

 

このコラムを書いたプロフェッショナル

後藤 真紀子 

後藤 真紀子 
研修コーディネーター/キャリアコンサルタント(国家資格)

人事・研修企画~運営における、お悩みや課題をお聞きしながら、社員一人ひとりの成長が組織の成長につながるよう、研修企画~フォロー施策まで伴走させていただきます。

人事・研修企画~運営における、お悩みや課題をお聞きしながら、社員一人ひとりの成長が組織の成長につながるよう、研修企画~フォロー施策まで伴走させていただきます。

得意分野 モチベーション・組織活性化、人材採用、キャリア開発、コミュニケーション、ビジネスマナー・基礎
対応エリア 全国
所在地 横浜市中区

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