テレワーク新人育成のコツ。実態と課題点から育成方法を解説!
2020年に起きた新型コロナウイルス蔓延に伴い、世界的にテレワークが推奨されました。
従来、オフィスに出社して働くスタイルが一般的でしたが、近年は自宅で働くテレワークが当たり前になっています。しかしテレワーク導入に伴い「新人教育をどうすれば良いのか?」「テレワークではOJTができない」と、テレワークでの新人育成に戸惑っている企業も多いでしょう。
テレワークで新人育成をするには、従来のOJTや研修とは違う育成プランを作成しなければいけません。この記事では、テレワークにおける新人育成について、課題点とコツを合わせて紹介します。
最後まで読んで、テレワークが浸透する新人育成を充実させましょう。
テレワークにおける新人育成の実態
テレワークが普及したことで、新人育成がどのように変化しているのか気になっている方は多いことでしょう。今後優秀な人材を育成していくために、テレワークにおける新人育成の実態について確認しておきましょう。
テレワーク普及により新人育成がオンライン化
テレワーク普及により、新人育成がオンライン化しています。株式会社学情が、各企業の採用担当者に実施した「2022年4月入社の新入社員の勤務形態」によると、58.8%の新入社員は出社していることが判明しました。
31.9%は出社とテレワークを組み合わせて働いており、17.2%は出社なしの完全テレワークで働いています。多くの新入社員が、オフィスに出社して研修を受けているものの、テレワークと組み合わせて研修を受けている新人も多いようです。新人にオフィス出社をさせる理由としては「テレワークだけでOJTは難しい」「社内の人間と関係性を築けないままテレワークになると、コミュニケーションが取りにくい」などの育成方針が関わっています。
育成が終わった後は完全テレワークで働くとしても、入社後の一定期間はオフィス出社が必要だと判断している企業が多くあります。実際に、コロナ禍で入社した新人は会社に出社せず、テレワークで研修を受けて働いている事例も珍しくありません。テレワークで新人育成をする時代になった今、企業は対面ではなくオンラインでの新人育成プランを講じる必要があります。
参考URL:PR TIMES|新入社員の勤務形態は「出社」が約6割。「テレワークだけでは、OJTが難しい」「入社直後は先輩社員とのコミュニケーションが大切だと思う」の声/人事担当者アンケートhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000851.000013485.html
今後テレワークは当たり前の働き方になる
テレワークの普及率は、コロナ蔓延当初の2020年3月時点は17.6%でした。しかし、1回目の緊急時が発令された2020年5〜6月には56.4%まで増加したのです。緊急事態宣言解除後は、徐々にテレワークからオフィス出社へと切り替えられましたが、30%以上はテレワークを実施していました。
2021年3月時点でも、38.4%がテレワークを実施しています。2022年6月時点でも全国的にテレワークを実施している割合は30.6%、東京都23区内では50.6%もの就業者がテレワークで働いていることが判明しました。
また、テレワークは社員にとって満足度が高い働き方です。国土交通省が2021年3月に「約64%の人がテレワークに総合的に満足しており、今後も実施したい人は約82%」という調査データが出ています。
現在も東京では、半数以上がテレワークで働いており、その半数以上がテレワークに満足していることが判明しました。テレワーカーの8割以上がコロナ収束後もテレワークで働きたいと思っているため、今後もテレワークは続くでしょう。今後テレワークは当たり前の働き方になることを理解して、テレワークにおける新人育成を強化しなければいけません。テレワーク環境に合った新人育成プランの改善が、企業に求められています。
参考URL:総務省|テレワークの実施状況
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000851.000013485.html
参考URL:国土交通省|「テレワーク」実施者の割合が昨年度から倍増!~令和2年度のテレワーク人口実態調査結果を公表します~
https://www.mlit.go.jp/report/press/toshi03_hh_000072.html
テレワークで新人育成をする課題点
テレワークで新人育成をする際には、いくつか課題点があります。課題点を確認して、新人育成プランを改善していきましょう。
コミュニケーションが不足しやすい
テレワークではコミュニケーション不足が懸念されています。特に新入社員は、会社の人間関係が構築できていないので、コミュニケーションを取りづらい傾向にあります。オフィス出社でも、新人は先輩や上司とコミュニケーションを取る際に、緊張し周囲を伺ってしまうでしょう。
更にテレワークによって出社が少ない状況や、出社したことがない環境では、コミュニケーションが余計不足してしまいます。テレワークでコミュニケーションが不足すると、孤独感や疎外感を感じてしまうものです。先輩や上司からフィードバックを受けただけで「怒られている」「嫌われてしまった」と不安に感じてエンゲージメントが低下してしまいます。
また、テレワークでコミュニケーションが不足すると、相談や質問があってもしにくいものです。オフィス勤務であれば気軽に聞けるような内容でも、チャット越しや電話で質問することをためらって、分からないまま仕事をすることになります。その結果、コミュニケーション不足により新人育成ができない、新人が会社に馴染めないなどの課題が生じているのです。
OJT・実務における育成ができない
テレワークではOJT・実務における育成ができません。オフィス勤務であれば、先輩や上司のOJTにより新人が見て覚える、実務による習得が期待できます。
しかし、テレワークではOJT・実務ができないので、新人育成がやりにくいでしょう。新人が研修についてきているかが判断しにくく、成長スピードがバラつきます。オフィス勤務であれば、ミスを防ぎ新人が分かるまで何度でも教えられますが、テレワークでは新人が質問しない限り「分かるまで教える」育成ができません。OJT・実務における育成ができないテレワークの研修は、新人を育成しにくく、従来の育成プランを見直す必要があります。
新人のエンゲージメントが低下しやすい
テレワークでは、新人のエンゲージメントが低下しやすいことも分かっています。会社に馴染めず、会社の理念や方針を理解しにくいテレワークで働く新人は「この会社で働いていきたい」とは思えないでしょう。
オフィス勤務であれば先輩や同僚と関係性を築き、切磋琢磨しながら仕事に対する喜びや達成感を味わえます。しかし、テレワークでは自宅で1人働く日々が続き「なんのために働いているのだろう」とエンゲージメントが低下してしまうのです。
また顔が見えないチャットやメールでフィードバックを受けた際に、細かなニュアンスを読み取れず「怒られている」「嫌われた」「自分はダメだ」とエンゲージメントを下げてしまいます。テレワークは新人のエンゲージメントが低下しやすいことを理解して、対策を講じてみましょう。
テレワークで新人育成をするコツ
テレワークで新人育成をするには、従来のオフィス勤務とは違う育成方法が必要です。以下の6つのコツを押さえて、新人を育成してみましょう。
1on1面談でコミュニケーションを密に取る
テレワークはコミュニケーションが不足しやすいので、1on1面談を実施してコミュニケーションを密に取ることが大切です。1on1面談を実施して新入社員の不安や疑問を解消し、プライベートな雑談も交えながらエンゲージメントを向上させましょう。
グループトークや全体チャットでは積極的に発言できない新人に対して、1on1面談で心情をヒアリングしておくのもおすすめです。テレワークでは発言力の少ない社員のエンゲージメントが低下しやすく、最悪の場合は離職に繋がります。テレワークで新人育成する際には、定期的に1on1面談を実施してコミュニケーションを密に取るようにしましょう。
雑談やグループトークで信頼関係を構築する
テレワークの新人育成は、研修だけでなく信頼関係の構築も重要です。同期・同僚同士のコミュニケーションを活性化させ、社内の信頼関係を構築しましょう。新人には、まず同期同士のグループトークを実施して親睦を深めるように促します。仲の良い同期、相談できる相手ができれば、エンゲージメントの低下を防止できるでしょう。
また、研修する上司や教育担当と新人の信頼関係も大切です。仕事の話だけでなくプライベートな雑談を交えながら、新人の人柄を知っていきましょう。信頼関係を構築して、新人それぞれに合ったフィードバックができるようになると良いでしょう。
テレワーク環境を充実させる
テレワーク環境が充実していないと、新人育成ができません。テレワークにおける新人育成で悩む企業の多くが「対面での研修と同じように育成できない」と感じ、テレワーク環境は育成に向いていないと認識しているようです。
テレワークであってもコミュニケーションを密に取れて、分かりやすく教育できるようツールやソフトを充実させましょう。オフィス勤務と同じように業務をスムーズにでき、コミュニケーションを密に取れる環境で新人育成をすることが大切です。テレワーク環境を充実させれば、新人育成がよりうまく機能することを理解して、ツールやソフトの導入を検討してみましょう。
ツール使用方法の教育を徹底する
テレワークにおける新人育成では、会社理念や業界知識だけでなくツールの使用方法の教育も徹底しましょう。テレワークで活用する各ツールの使用方法が分からないと、研修を満足に受けられません。会社理念や業界知識を教える際にも、テレワークではオンライン環境で教育する必要があります。
まずはメールやラインなどでツールを共有して、ビデオ通話しながら起動方法・活用方法を徹底的に教育しましょう。ツールの使用方法の教育を徹底して、テレワークに合った新人育成プランを立てることが、優秀な人材を育成する第1歩となります。
研修内容を言語化する
テレワークでは、研修内容を言語化しなければいけません。対面でのOJT・研修のような「見て覚える」ことができないテレワークでは、指導内容を言語化して伝えないと新人育成ができないのです。
テレワークにおける新人育成では、「なんとなく」や「こんな感じで」など主観的な指導ではなく、誰が見ても分かりやすい言語化された教育が求められます。テレワーク環境に合わせて、新人に伝わりやすい研修内容を考慮しておきましょう。
目標を設定する
新人とはいえ、目標を設定しないとエンゲージメントを向上できません。管理が難しく新人のエンゲージメントが低下しやすいテレワークでは、社員が能動的にアクションを起こす自主性が求められます。
研修での目標を設定して、目標を達成するために新人自らが考え、行動する自主性を育成しましょう。テレワークでは管理体制を厳重にするより、目標を設定して新人の自主性を育むことが大切です。
フィードバック・ミーティングを充実させる
テレワークにおける新人育成では、フィードバック・ミーティングを充実させることが重要です。テレワーク環境ではフィードバックを正しく受け取れない可能性があります。フィードバックは文面だけでなく、ビデオ通話や電話などで身振り手振りや表情を交えて行うようにしましょう。
また、ビデオ通話によるミーティングを定期的に行い、テレワークでも顔を見てコミュニケーションを取る場をつくると良いでしょう。ミーティングでコミュニケーションを活性化させ、適切なフィードバックができればテレワークでも新人育成が可能です。
アウトソーシング企業にテレワークにおける新人育成を依頼する
テレワークにおける新人育成は、教育担当者に多くのタスクが生じます。教育担当者だけで対応できない場合は、アウトソーシングも検討してみましょう。
人材領域のプロであるアウトソーシング企業であれば、豊富な経験とノウハウからテレワークにおける新人育成を代行してくれます。テレワークの新人育成をアウトソーシングする場合、1on1面談やオンライン研修に対応して実績がある企業を選ぶようにしましょう。
テレワークの新人育成ならアールナインがおすすめ
テレワークの新人育成には株式会社アールナインがおすすめです。
アールナインは、人材育成サービス・面談・研修代行サービスを行っているアウトソーシング企業。930名の人材領域のプロが在籍しており、人材育成サービスにも力を入れています。
また、約550社のさまざまな業種・職種の課題を解決してきた実績があるので、テレワークにおける新人育成でも対応可能です。1on1面談や離職者調査サービスなど、第三者の立場を活かした働きで新人育成を行い、エンゲージメントを向上させます。
テレワークによる新人育成で悩んでいる企業は、アールナインのアウトソーシングサービスをぜひご検討ください。
参考URL:株式会社アールナインのサービスはこちら
https://r09.jp/
まとめ
テレワークで新人育成をするコツは、オフィス勤務での新人育成とは別物である点を理解することです。コミュニケーションの不足によりエンゲージメントが低下しやすいテレワークに合わせた、新しい育成プランを講じなければいけません。
テレワーク環境を充実させて、まずはツールやソフトの使用方法を徹底的に教育しましょう。ツールやソフトを使用できるようになると、オンライン環境であっても育成プランを実施できます。
コミュニケーションを密に取り研修内容を言語化することで、顔を合わせなくても新人のスキルやエンゲージメントを向上させることが可能です。1人ひとりにあった目標を設定して、フィードバック・ミーティングを定期的に行いましょう。
自社だけで対応できない場合は、アウトソーシング企業の利用も検討してみましょう。株式会社アールナインは、テレワークにおける新人育成をサポートする第三者面談サービス、育成サービスを実施しています。
テレワークでの新人育成のコツを押さえて、アウトソーシングを導入しながら新人を育成していきましょう。
- モチベーション・組織活性化
- 人材採用
- マネジメント
- チームビルディング
- コミュニケーション
人が介在することで活き生きと働ける世界を
何かを新しいアイデアが得意な人、アイデアを形にするのが得意な人、事業を推進するのが得意な人、いろんな方がいます。また、立ち上がってからも稼働し続けるために人を育成することも必要となります。
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アールナイン 事業企画チーム(コンサルタントチーム) コンサルタント
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