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4月対応

昇進・昇格・昇給などの人事考課

人事考課の結果は、昇進・昇格、昇給、異動・配置などに活用されるので、従業員一人ひとりの納得感を得る必要があります。そのため上司には、自社の人事考課の内容・仕組みを正しく理解して評価を行い、部下との面談(フィードバック)に臨むことが求められます。

主要業務

(1)社内に向けた人事考課に対する理解促進
下記の事項を確認する。

・人事考課を行う目的
従業員一人ひとりが各々の役割・任務・責任を果たしているか、会社が期待する成果を挙げているかどうかを評価する

・人事考課がもたらす効果・効用
能力と実績に応じた処遇を行うことにより、従業員と職場の活性化が図られる

・人事考課の種類と項目
態度考課:与えられた職務にどのような態度を取っているかを評価する(規律性、協調性、積極性、責任性など)
能力考課:仕事に必要とされる能力をどの程度保有しているかを評価する(業務知識、技術・技能、理解力、渉外力、指導力、育成力など)
成績考課:担当する仕事をどれだけ遂行・達成したかを評価する(仕事の量的達成度、質的達成度など)

※それぞれの考課ウエートを考慮すること

・人事考課の活用
待遇、配置、育成への反映。
※連携させるかどうかは、企業ごとの判断による

・人事考課の方法
評語選択法(5段階評価方法など)、採点法(10点満点で採点するなど)
相対評価(他人との比較により評価)、絶対評価(本人への期待水準・要求水準に基づく評価)

(2)考課者の決め方
・従業員と日常的に接していて、態度・能力・成績を直接的に観察できる立場にある者が人事考課を行う。公平性を確保するため、複数の上司が人事考課に当たることが望ましい

■一般的な考課者表

被考課者 一次考課者 二次考課者
一般社員 係長 課長
係長 課長・次長 部長
課長・次長 部長 担当役員

(3)考課の対象期間と実施時期
・昇進・昇格、昇給については過去1年間、賞与については過去6ヵ月を対象とするケースが一般的である。異動・配置、能力開発・研修に関しては、その時々の状況に応じて行う。

■考課期間

考課の活用目的 対象期間 実施時期
昇進・昇格、昇給 前年4月~当年3月 4月
夏季賞与 前年11月~当年4月 5月
年末賞与 5~10月 11月

(4)人事考課者の心構え
・私情を交えず公平に評価する
・観的事実と観察を基にする
・仕事上の態度・行動を対象にする
・一定期間の行動・成績を対象にする
・短期集中的に行う
・心身のゆとりがあるときに行う
・評価結果に対して信念と責任を持つ

(5)考課者の陥りやすい誤り・考課者研修の実施
・人事考課を実施する際、ハロー効果、寛大化傾向、中心化傾向、論理的誤謬(ごびゅう)などに陥るケースが見られる。考課者に対しては制度の内容・仕組みの説明と共に、正しい理解を促すため、「考課者研修」を実施し、考課者が陥りやすい誤りを事前にレクチャーしておく

(6)人事考課に対する納得性の向上
・人事考課の結果は処遇に直結するので、従業員が納得し、不満が起きないよう、最大限の努力が求められる
~人事考課の仕組みの説明:被考課者と考課者の関係、考課項目とその着眼点、評価の基準など、人事考課の全体的な仕組みを従業員に知らせる機会(説明会)をつくる
~考課結果のフィードバック:考課の結果を本人に知らせると同時に、その理由を説明する機会(フィードバック面談)をつくる。
~人事部門の調整:上司の考課結果に合理性・公平性が欠けると判断されるときは、人事部門が間に立って調整する

4月中の主な業務

新卒採用
入社式の実施
内定出し、内定通知(入社承諾書)の発行
OJT・メンターによるフォローの推進
新入社員の入社手続き
新入社員教育の実施
教育
職種転換者に対するトレーニング
昇進・昇格者向けの研修
人事管理
中途採用の計画、準備、実行
社会保険・労働保険の加入・喪失手続き
定期人事異動の実施
労働者名簿の作成・更新
賃金
賃金表(テーブル)の改定
賃金台帳の作成
労使関係
メーデーの準備と対策
その他
株主総会の準備
災害マニュアルの作成

4月のその他の業務

4月10日(月)
源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付(3月分)
雇用保険被保険者資格取得届の提出(前月以降に採用した労働者がいる場合)(3月分)
外国人雇用状況届出書(雇用保険の一般被保険者でない場合)(3月分)
4月30日(日)
健康保険料・厚生年金保険料の納付(3月分)
外国人雇用状況届出書(雇用保険の一般被保険者でない場合)(3月分)
日雇健保印紙保険料受取報告書の提出 (3月分)
労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出(3月分)
社内預金管理状況の提出 [提出先:労働基準監督署