【第2回テーマ】
2012年度の新卒採用計画の立案
~サイバーエージェントの採用戦略を事例に~
さまざまな企業の人事担当者が一緒に学び、情報を共有し、交流することを目的としてスタートした、『日本の人事部』HRクラブ。その第2回が、2010年8月6日に開催されました。
今回のゲストは、株式会社サイバーエージェントの取締役 人事本部長の曽山哲人氏と、人事本部 シニアマネージャーの鷲田 学氏。お二人による講演や参加者との質疑応答のほか、参加者同士による情報交換、ディスカッションなどが行われました。前回と同様、活発に意見が飛び交い、参加者の皆さまからは大変なご好評をいただきました。
[写真:曽山哲人氏(左)、鷲田 学氏(中央)]
【第2回 開催概要】
■テーマ
2012年度の新卒採用計画の立案~サイバーエージェントの採用戦略を事例に~
■開催日時
2010年8月6日(金)18:30~20:30
■ゲストスピーカー
株式会社サイバーエージェント 取締役 人事本部長 曽山 哲人氏
人事本部 シニアマネージャー 鷲田 学氏
曽山 哲人氏 プロフィール:上智大学文学部卒業、株式会社伊勢丹を経て1999年株式会社サイバーエージェントに入社。広告代理事業部門の営業責任者を経て2005年人事本部長、2008年より現職。現在サイバーエージェントの採用・育成・活性化などを手がける。ブログや著書による情報発信や、人材マネジメント・組織活性化等、幅広いテーマで講演・教育活動も行っている。
ブログ:デキタン(出来るヤツ探求アメブロ)http://ameblo.jp/dekitan/
【著書】
■サイバーエージェント流 成長するしかけ
■サイバーエージェント流 自己成長する意思表明の仕方―「キャリアのワナ」を抜け出すための6カ条
鷲田 学氏 プロフィール:
2004年株式会社サイバーエージェントに中途入社。
広告代理事業部門営業局長を経て、2008年から広告部門人事責任者、2009年より現職。
2010年に技術人事グループを設立。技術職の採用・育成・活性化を手がける。
新卒採用には全力を尽くす
第1部では、曽山氏と鷲田氏による講演を実施。サイバーエージェントの人事関連の情報、新人の育成方法からスタートし、今回のテーマである新卒採用活動の状況について、詳しくお話しいただきました。
最近では、「2010年 日本における働きがいのある会社」(GPTWジャパン調査)の第7位に選ばれるなど、人事関連の取り組みが大きな関心を集めている同社ですが、かつては人材が定着しなかった時期もあったそうです。しかし、2003年の人事制度強化、2005年の人事本部設立を受け、社員の退職率は低下。その大きな要因でもある「若いうちから活躍できるための環境作り」については、参加者の多くが熱心に耳を傾けていました。
また、「新卒採用に関しては全力を尽くす」という方針も、参加者にとって大変印象的だったようです。社長自らが20回の会社説明会に登場し、採用チームは社員150名で組織するなど、全社が一丸となって採用に取り組んでいくその姿勢には、採用担当者として学ぶところが多かったことと思われます。
2012年度の採用に関しては、従来の施策に加え、学内セミナーや大学と協力したイベントの実施、ブログやツイッターなどのソーシャルメディアの活用に注力するなど、新たな取り組みも提示されました。その施策の多くは、学生との「直接対話」を重視するもの。今後の採用においては、従来の「型」にとらわれず、時代や状況に合わせて随時その手段を見直していかなければならないことを、改めて認識することができました。
2012年の採用をより良いものとするために
続く第2部では、参加者と講師との質疑応答を実施。採用の実務の中で参加者が抱える悩みや課題について、講師のお二人からさまざまなアドバイスが寄せられました。
その後は5つのグループに別れ、「2012年の採用を過去の採用よりも良くするために何をするのか」というテーマで、グループディスカッションを実施。それぞれの業界や企業規模は異なりますが、同じ採用担当者ということもあり、熱い議論が繰り広げられました。
ディスカッション終了後は、グループごとに話し合った内容について報告。「就職媒体に頼らず、学内セミナーへの参加を重視していく」「学生との直接対話を増やしていきたい」など、やはり従来の型に縛られない、学生との接触を重視する考え方が多いことがわかりました。
参加者の声
参加者アンケートから抜粋
≪曽山氏・鷲田氏の講演の感想≫
- 詳細なデータも含め、非常につまびらかにご紹介頂き、大変参考になりました。本当にありがとうございます。
- 新卒採用を経営戦略としてどう捉えていくのかで、方法や結果は大きく変わるということがわかりました。
- 異業種ではありますが、目からウロコのお話しがたくさん伺えて、参考になりました。ありがとうございました。
- 人とのつながりを有効的に活用されているのが非常に印象的で、魅力的な企業だと再認識しました。
≪ディスカッションの感想≫
- 他社の人事の方と情報共有できたことが大変良かった。
- 質疑応答の時間を十分にとっていただけたことが為になりました。
- 各社が抱えている問題点などを共有する所で時間切れとなってしまい、もう少し時間が欲しいです。
- 各企業の“ウラ”を含めた現状を伺うことができ、有益でした。
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