ダイキン工業、「女性フィーダー(育成)ポジション」、「スポンサー制度」
女性を育成・支援する独自の取り組みを拡充
~女性管理職数2020年に3倍の100名に~
ダイキン工業株式会社は、女性が能力を最大限に発揮し、いきいきと働ける環境づくりをめざして、女性を計画的に育成し、管理職に登用するための取り組みを、本年度より拡充します。
主な取り組みとして、女性を登用する管理職ポストを「女性フィーダー(育成)ポジション」として部門ごとに定め、候補者を計画的に育成します。また、将来幹部を目指しうる若手女性には、「女性版 若手チャレンジプログラム」を実施し、従来にないスピードで育成します。制度面では、欧米企業で導入が進んでおり、女性の管理職登用に効果をあげている「スポンサー制度」を試験的に実施するとともに、女性の意欲を向上させ精神面で支援する「メンター制度」を導入します。さらに、管理職・女性双方の意識改革を徹底するため、管理職・女性対象の研修に「男女の違いに着目したプログラム」を拡充します。
本施策の導入にあたっては、日本に留まらず、欧州やアメリカなどの先進企業を訪問し、女性活躍推進の事例を学びながら、当社の実態に即した独自の制度を検討しました。
当社は、これまでダイバーシティ・マネジメントを経営の柱の1つと考え、性別、国籍、年齢、障がいの有無を問わず、多様な人材の活用を進めてきました。事業のさらなる成長、発展のためには質的人材の強化が不可欠であり、とりわけ女性の活躍推進は欠かせないと考えています。2011年12月から、経営トップ直轄のプロジェクトを立ち上げ、本格的に取り組みを開始しました。主に、管理職と女性社員の意識改革、育児休暇からの早期復帰支援に取り組み、2014年度には、2011年度と比べ育児休暇から早期復帰した女性社員数は約2倍※1、女性管理職数、比率は約1.5倍※2まで増え、社内の女性活躍推進の気運は高まりつつあります。
今後、女性活躍推進をより一層加速させるために、当社がめざす姿を数値化し、具体的な施策を定めて、着実に実績を積み上げていきます。2020年度末のありたい姿として、内部登用の女性役員1名以上、女性管理職数、比率ともに3倍強※3の100名、10%を目標として設定します。また、従業員女性比率は製造業平均※4を超える17%を目標とし、毎年100名規模の定期採用を実施し、女性の積極採用を進めます。
数値目標達成を視野に入れながら、女性リーダーを育成・支援する施策を積み重ねることにより、男女問わず能力を最大限に発揮し、いきいきと働ける環境を実現します。
※1:育児休暇から早期復帰した女性社員数 11年度 9名 32%/14年度 21名 47%
※2: 女性管理職数・比率 11年度 20名 2%/2015年7月時点 31名 3%
※3:2015年7月比(女性管理職数 31名 3%)
※4: 製造業平均 2013年度15.5%
<女性を計画的に育成し、管理職に登用するための取り組み>
1)「女性フィーダー(育成)ポジション」の設置
女性を登用する管理職ポストを「女性フィーダーポジション」として、部門ごとに定め、候補者を計画的に育成します。管理職ポストと候補者の両方を定めることで、登用までに必要な能力や経験を明確にして、より計画的に育成を進め、確実な登用をめざします。
2)「女性版 若手チャレンジプログラム」の実施
20代の若手社員を対象に、管理職・中堅クラスが担当するような難易度の高い重要テーマを課し、成長の加速を促すため、昨年より男女合わせて約10名を対象に開始しました。本年は、女性に特化し約10名を対象に実施します。将来の管理職・役員への登用を見据えて、キャリアブレーキとなる出産・育児を迎える前に、会社の重要課題に関わる責任の重い仕事への経験を積ませることで、育成を前倒しします。
3)「スポンサー制度」の試験導入
女性リーダー候補者の昇進を直接的に支援する「スポンサー制度」を、1年間試験的に実施します。スポンサー制度とは、女性の役員・幹部候補を育成するため、直属の上司にあたる役員幹部が支援者として、マンツーマンでキャリアアップの支援をする制度です。支援者は、昇進など節目の機会にスムーズに適切なポジションにつける支援をしたり、女性のキャリアの助けになるよう、役員・幹部への認知を高める機会を増やしたりするなど、女性のキャリアアップを直接的に支援します。
4)「メンター制度」の導入
女性社員の成長意欲や挑戦意欲を向上させるため、他部門の経験豊富な役員、管理職、先輩社員が、キャリアや職場に関する相談を受け、アドバイスする「メンター制度」を導入します。
5)男女の違いに着目した意識改革の実施
女性管理職の早期育成に向けて、管理職・女性双方の意識改革をより加速させるため、管理職・女性対象の研修において、男女の違いに焦点をあて、意識を向上させるプログラムを拡充します。男女間には生物学的な差や社会環境によってつくられる違いが存在することや男女間に意識の相違が生じる理由などを学び、一般的な女性特有の行動特性や課題に対する議論を深めることで、意識改革を促進させます。本プログラムは、年間を通じて、管理職・女性対象の研修で実施します。
<数値目標>
女性役員・管理職比率:
2020年度末までに、女性役員(内部登用)1人以上、女性管理職(課長以上)100名の10%をめざす(2015年7月時点 31名 3%)
女性社員比率:
毎年100人規模、定期採用数の約4割の女性社員を採用することにより、2020年3月末までに、製造業平均および競合他社が属する企業群の平均を超える17%をめざす(2015年7月時点 15%)
【ご参考:これまでの女性活躍推進の取り組み】
年代/取り組み内容
1986年/総合職・一般職制度の導入
1992年/育児休暇・育児勤務制度の導入
2001年/総合職・一般職区分の廃止
2005年/「ウーマンズネットワーキングフォーラム」開催
(他社と合同開催、今年12回目)
2007年/「育児支援カフェテリアプラン」※導入
2011年/経営トップ直轄の女性活躍推進プロジェクト発足本格的に女性活躍推進の取り組みを開始
2012年/「女性リーダー育成研修」開始(以降、毎年実施)
「男性管理職の意識改革に向けた講演会」開催
「育児休暇復帰者セミナー」開始(上司も参加)
2013年/管理職対象マネジメント研修で、「女性部下育成プログラム」を実施
「メンター制度」のトライアル実施(1年間)
育児休暇からの保育所入所支援策
「保活コンシェルジュサービス」の導入
2014年/「早期復帰者支援策」の拡充
※「育児支援カフェテリアプラン」:
残業・出張時や子供の病気時などに利用できる育児サービスの選択肢を提示し、そのいずれかを利用した場合、年20万円/人を限度に費用を補助する仕組み
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◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ダイキン工業株式会社 http://www.daikin.co.jp/ /8月3日発表・同社プレスリリースより転載)