労務行政研究所、「2008年度 新入社員の初任給調査」
民間調査機関の(財)労務行政研究所(東京都港区、矢田敏雄・理事長)では,今年4月入社者の決定初任給を調査し,4月7日までにデータの得られた東証第1部上場企業214社について速報集計をまとめた。新卒採用競争が過熱化する“売り手市場”下で優秀な人材を獲得するためには,初任給の水準も重要な要素となり,その動向には各企業とも注目しているものといえよう。 2008年度に初任給を据え置いた企業は66.8%。一方,引き上げた企業は32.7%で3社に1社となった。初任給の据え置き率は2002年度以降4年連続で9割を超えたが,2006年度8割,昨2007年度7割と減少し,2008年度もやや下降傾向にある。企業業績の回復や団塊世代の大量退職などを背景に,企業の新卒採用意欲は急速に高まり,人材獲得競争は過熱化している。初任給据え置き率の低下は,このような労働の需給関係の影響を受けているといえよう。 初任給は,大学卒で20万4333円,高校卒で16万2241円の水準。同一企業でみた昨年度に比べ,それぞれ1500円・0.7%,897円・0.6%の上昇である。 【 調査要領 】 1.調査項目 2008年度のベースアップによって確定された2008年4月入社者の決定初任給(学歴別)。なお,初任給は原則として時間外手当と通勤手当を除く,諸手当込みの所定内賃金である 2.調査時期・方法 3月下旬〜4月7日。調査票の郵送と電話取材により調査 3.調査・集計対象 東証第1部上場企業1751社と,生命保険,新聞,出版でこれに匹敵する大手企業12社を加えた合計1763社のうち,回答のあった214社を集計 ■ 詳細はこちらの資料をご参照ください。 (財団法人 労務行政研究所 https://www.rosei.or.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・4月23日) |