クレイア・コンサルティングが11月から
『高年齢者雇用延長コンサルティング』 を開始
組織・人事コンサルティングファームのクレイア・コンサルティング(東京都港区、草間徹・代表)は、60歳以降も雇用を確保しなければならない企業のニーズに対応して、 「高年齢者雇用延長コンサルティング」を11月から開始します。
これは、今後企業の戦力としてますます大きなウェイトを占める高年齢者の意欲と能力を引き出し、企業と労働者の利害をバランスさせながら、高年齢者の持つ高い技能・知識を有効活用することを目的とした企業向け人事コンサルティングサービスを提供するもので、初年度1億円の受注を目指します。
同社が開始するサービスは、以下の通りです。
(1) 企業が求める人材像に基づき独自の評価基準を設計する「高年齢者評価基準の設計」
(2) 高年齢化により衰えるコンピテンシーを客観的に診断する「高年齢者アセスメント」
(3) 雇用延長後の評価、報酬、格付見直しの制度設計を行う「高年齢者人事マネジメント」
【背景】
2004年6月に成立した改正高年齢者雇用安定法では、企業がその雇用する高年齢者に対して65歳までの安定した雇用を確保するための措置を2006年4月から段階的に導入することを義務付けています。企業が高年齢者の継続雇用(再雇用や勤務延長)にあたって対象者を選別する場合には、その基準について労使間で十分に協議の上、各企業の実情に応じて定めることとされています。厚生労働省の調査(2004年)によると、定年制のある事業所のうち67.5%が継続雇用制度を導入していますが、社内規定上の対象者選別の基準は「会社が認める者」という曖昧な表現にとどまるケースが多く見られます。厚生労働省の見解によると、対象者の選別基準の内容については原則として労使に委ねられますが、上記のような基準は改正高年齢者雇用安定法の趣旨に反する恐れがあるため、具体性と客観性に留意して策定することが望ましいとしています。
こうした法的要請に対応しながら高年齢者の高い技能・知識を有効活用していくためには、労使間で納得できる具体的・客観的な基準によって、求められる人材を確実に選別・配置するための評価を行い、能力や業績に応じた処遇を行うことが重要になります。同社は、雇用延長に悩む数多くの企業へのヒアリング結果や、これまでに手がけてきた人事制度設計や人事アセスメントの経験、コンピテンシー・マネジメントコンサルティングの実績を踏まえて、次のサービスを開始します。
【サービス内容】
(1)高年齢者評価基準の設計
このサービスは、企業が60歳を過ぎても働き続けてほしいと考える人材像に基づいて、企業独自の再雇用基準を設計するためのコンサルティングサービスです。高年齢者の選別・配置にあたって企業が重視する要素を抽出し、職種別に評価項目を設定します。評価の基準を具体的に示すことによって、労働組合などと共通認識を持ちながら、対象者の選別に関して合意形成を図ることができます。また、再雇用基準の適合度を定年前の早い段階でチェックし、社員に周知することによって、中高年齢者の自己認識を促す効果も期待されます。
(2)高年齢者アセスメント
高年齢者アセスメントは、能力テストと360度観察の組み合わせにより、外部機関としての客観的な診断をパッケージで提供するサービスです。本アセスメントでは、コンピテンシーの概念を用いて対象者の能力を診断します。コンピテンシーとは、成果を導く能力のことです。このコンピテンシーの保有度を診断するために、ケースを用いたテストと360度観察を行います。
■ 本アセスメントの特徴
・高年齢化によって衰えるコンピテンシーを設定している。
・本人の実力を反映するテストと、日常の行動を捉える360度観察を組み合わせることで、
信頼性の高い診断結果を得ることができる。
■ アセスメントツールの種類
(1)高年齢化によって衰える能力を中心とした診断
◆「パーソナリティ診断」 所要時間:約50分
診断コンピテンシー:改善志向・柔軟性・イニシアティブ・バイタリティ・ストレス耐性・謙虚さ
◆「業務遂行能力診断」 所要時間:約60分
診断コンピテンシー:実行管理・人材育成・組織連携・実行計画・判断・自己評価
(2)複数の評価者による多面観察
◆「360度観察」 所要時間:約20分
(3)高年齢者人事マネジメント
このサービスは、再雇用後(または勤務延長、定年延長後)の高年齢者を対象とした評価・報酬・格付見直しの制度設計を行うものです。個人の成果、能力に基づく公正な処遇を行うことで、自らの培ってきた技能・知識をもって貢献したいと考える高年齢者の意欲を最大限に引き出すとともに、技能伝承、若手の育成といった人事マネジメント上の課題を効果的に解決することを目指します。
(クレイア・コンサルティング http://www.creia.jp/同社プレスリリースより抜粋・10月6日)