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日本企業が求めるタレントマネジメントとは？

企業のグローバル化が急激に進展し、マーケットが多様化している現在、企業活動のスピードが加速度を増しています。このような環境下では、経営資源の一つである｢人材（タレント）」に着目したマネジメントが必要不可欠。それでは、人材の採用、選抜、適切な配置、リーダーの育成・開発、評価といった一連のプロセスを通して企業の継続的な発展を目指していく「タレントマネジメント」の考え方をいかに実践していけばいいのでしょうか。いま、日本企業が求めているタレントマネジメントと、その効果的な進め方について、カシオヒューマンシステムズの佐藤統轄部長にお話をうかがいました。

プロフィール: カシオヒューマンシステムズ株式会社人事統轄部統轄部長
佐藤政弘（さとうまさひろ）; 平成4年、カシオ計算機（株）入社。人事ソリューションの営業マンとして多数のお客様への提案、導入に関わる。営業課長を経て、平成22年に企画室長、平成23年営業部長、同11月より現職。

――　現在、日本企業が求めているタレントマネジメントとは、どのようなものですか。

経営層や人事部の責任者の方とお会いすると、人材をテーマとした話題がよくあがります。この背景には、グローバル化の加速や多様化するマーケット環境といった外的要因のほか、事業再編やM&Aといった内的要因があげられます。これらの環境変化に対応するため、これまで以上に人材を重視する企業が増えてきており、タレントマネジメントの必要性が浸透してきていることを実感しています。

最近の傾向として、人材の選抜・育成・抜擢といった、優れた人材に着目したマネジメントに対するニーズのほか、激しい環境変化に対応するため、会社組織に属するあらゆる人材の適切な配置に対するニーズも増えてきています。また、環境変化に合わせて社員に求められる能力・スキルは多様化・高度化しており、これらの人材情報を適切に「見える化」し、マネジメントに活かしていきたいというニーズも増えてきています。

――　企業がタレントマネジメントを進めていく上で、重要なポイントは何ですか。

以下の三つが上げられます。

人財情報を可視化する仕組み
企業風土を変革していく仕組み
効果をモニタリングする仕組み

これらのポイントに対して早期に取り組み、仕組みを確立した企業は今後の競争を優位に導くことができると思います。

また、これらの仕組みを確立するためには、ITの活用が必要不可欠です。多様化・高度化する能力・スキルなどの人財情報をタイムリーに見える化し、マネジメントに活用していく。さらに、活動効果を適切にモニタリングしてその分析データを次の活動に確実につなげていくのです。タレントマネジメントに対する取り組みを行っていく上で、ITが担う役割は非常に大きいと考えます。

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――　実際にITを活用する際には、どのようなポイントがありますか。

タレントマネジメントにITを活用する際は、以下の三つが重要です。