【特集記事】 株式会社ラーニングプロセス 代表取締役 矢吹博和氏インタビュー
楽しいだけではなく、短時間で思考と行動の質を高める新たな手法「ホールシステムアプローチ」とは?
ワールドカフェやAI手法に代表される "ホールシステムアプローチ" を研修などに導入する企業が増えています。また、昨年の東日本大震災以降、NPOなどが主催する震災復興について考えるワークショップを通して、一般の人々が本手法に触れる機会も増えました。このように注目を集めるホールシステムアプローチですが、導入すれば必ず共創型組織を実現できる魔法のようなアプローチなのでしょうか?
今回は、株式会社ラーニングプロセスの矢吹様にお話をお伺いしました。
- プロフィール
- 株式会社ラーニングプロセス 代表取締役
矢吹博和(やぶき ひろかず)
- 見える化を活用した会議改善のスペシャリスト。会議手法「視覚会議®」の開発者。
横浜市・倉敷市の町づくりから、日産自動車・富士通など大手企業向けの未来創造まで、短時間での合意形成や未来創造のためのワークショップを多数開催。
大手企業を中心に導入・定着に成功させている。
―― 2011年以来、企業でも一般でもワールドカフェなどのホールシステムアプローチを使ったワークショップが広まりつつありますね。
職位の上下や縦割り組織の垣根を越えて対話をおこなうワールドカフェなどは、参加者のモチベーションを高められる優れた組織活性化の手法です。3.11後はワールドカフェ方式の震災ワークショップが各地で行われ、震災について前向きに考える場も広がりました。しかし、場の雰囲気を盛り上げて良い関係性を構築できるという利点がある反面、ホールシステムアプローチでおこなうセッションは時間が長くかかることが多く、具体的なアクションプランや解決策につながりづらい面もあると私は感じてきました。イベントなど、単発で実施するワークショップの方法としてはとても優れているのですが、思考や行動の質を高める結果に繋がり、組織に定着したというケースはあまり見かけないように思います。
―― ホールシステムアプローチの利点を活かしつつ、組織にとってより役立つ手法にするにはどうしたらいいでしょうか?
参加者全員で自由に語ることでモチベーションを上げ、良い関係性を構築できるというホールシステムアプローチの良さを組織の中で活かすには、短時間のうちに確実に結果を得られるための工夫が必要でしょう。また、もともと欧米で開発された方法ということで、そのまま日本の文脈に当てはめても機能しづらい側面があり、日本人の気質や企業文化をふまえたアレンジも必要だと思っています。弊社でサービスを提供している視覚会議®は、ホールシステムアプローチと同じような利点も持ちつつ、短時間で実現可能性の高い解決策を生み出せる会議術として設計されていて、次のような特徴があります。
- 短時間で結果を出すために、ワークシートやファシリテーター用のマニュアルがすべてツール化されている
- 時間をかけずに対話の効果が得られるよう、会議ファシリテーターがマッピング手法でホワイトボード上に参加者の意見を見える化することで、出た意見全体を俯瞰することができる
- プロセスの中に敢えて "アイデアを批判" するセッションを組み込むことで、アイデアの実現可能性を高めることができる
- 会議で積極的に発言することに慣れていない人がいると想定し、単語や短いフレーズでアイデアを発散できる仕組みがある
- 各種のアイデア発想ツールを導入することで、誰でも創造性の高いアイデアを出すことができる
―― 視覚会議®について、詳しく教えてください。
視覚会議®の一番大きな特徴は、未来志向の会議術だということです。過去を振り返って問題の原因を探すのではなく、「未来のあるべき姿」を起点にしてアイデアや解決策を考えようとします。これは、ワールドカフェなどとも共通した特徴です。ホールシステムアプローチと異なる特徴は、すでに述べたように短時間で会議が終わること、実現可能性の高いアイデアや解決策を創れること、そしてツールの力で誰もが創造的なアイデアを出せることです。活用シーンとしては、マルチステークホルダーが参加するプロジェクトでの合意形成、新規事業や新商品のプランニング、そして巻き込み力を持つリーダーの育成などを想定しています。興味をお持ちの方は、ぜひ一度無料体験会に参加してみてください。
⇒【経営層・部門責任者・企画ご担当様限定】 50分で合意形成ができる。視覚会議®無料体験会
- 【経営層・部門責任者・企画ご担当様限定】 50分で合意形成ができる。
視覚会議®無料体験会
- 視覚会議の効果を体験いただける半日の無料体験会です。50分であるべき姿を合意形成できるフェーズI、60分でそれを実現するための解決策を作り上げるフェーズIIをご体験いただけます。
また、作り上げた解決策を褒め、批判し、強化を行うフェーズIII(PPCo)の事例紹介なども行います。
富士通株式会社様や日産自動車グローバルデザイン本部様での視覚会議®導入事例についてもご紹介いたします。
- ■開催日時:2012/5/15(火)13:30 ~ 17:30(受付13:20~)
- ■開催地:東京都千代田区
- 視覚会議®ファシリテーター派遣サービス
- お客さまの課題に応じたテーマ設定で視覚会議®を実施する3時間~のファシリテーター派遣サービスです。
課題に応じて、フェーズⅠ(合意形成)、フェーズⅡ(アイデア発想)、またはフェーズⅢ(アイデア強化)をセットで実施して実現可能性の高いアクションプランを構築するなど、 解決したい課題や目的に応じてさまざまな会議運営をさせていただきます。 視覚会議®の評価検証用としてもご活用いただけます。