洞察と分析で導く優れたインサイトとは
「FRAMING」とは、クリエイティブな業務を進める際の枠組みを考える企画です。 イノベーションデザイン・ファームi.labのメンバーが、様々なプロジェクトで蓄積した経験を元に、視聴者のみなさまが今日から実践できる知見を共有します。
最近よく耳にする「インサイト」という言葉ですが、特に生活者調査などで使われています。今日は、そのインサイトをどのように得るかについてお話ししたいと思います。
まず、インサイトを示すフレームをご紹介します。縦軸と横軸を使ってインサイトの位置を示します。縦軸は生活者の心理的深さを表し、下に行くほど深い部分に位置します。横軸は発見性を示し、ビジネスにとって新しい有益な情報かどうかを評価します。
インサイトの層は3つに分かれます。一番上は顕在ニーズで、生活者自身が意識しているニーズです。真ん中は潜在ニーズで、あまり意識していないが、話を聞くと出てくるニーズです。最後に、一番深い層は価値観や観念など、ニーズの根本にあるものです。 インサイトは、従来の固定概念を超える新たな価値を創作する情報です。洋服の価値は、広義では、着用する人をスタイリッシュに見せ、それによりユーザーに自信を与える物です。
一方で、例えば、靴ブランドのクロックスはそれとは別の観点からユーザーに自信を与えます。それは何かというと「ありのままの自分を受け入れ、より素直な状態に自信を持ちたい」という心の声に応えるのがクロックスというブランドなのです。このように、既存の当たり前とは別のベクトルから価値を創出したのがクロックスの成功につながっています。
では、どうやってこうしたインサイトを得るかについてです。生活者に関するインサイト調査は、インタビューが基本的なアプローチとなります。1対1のデプスインタビューを行い、生活者の行動や感情を深く掘り下げていきます。 インタビューの際には、生活者の日常の行動を詳しく聞くだけでなく、その行動の背後にあるゴールや感情を掘り下げます。具体的な行動からエンドゴール、さらにエモーショナルゴールまでを探り、それが生活者のライフゴールや価値観につながるようにします。表面的な行動や、直接的なエンドゴールだけでなく、エモーショナルゴールやライフゴールなどまで深掘りすることで、より有益なインサイトを得ることができます。
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他者を巻き込んだ協働的な思考・議論による共創が求められている時代だからこそ、イノベーションを生み出す人材育成が必要です。
イノベーション創出のためのプロセス設計とマネジメント方法を専門として、コンサルティング活動と実践的研究・教育活動に邁進。東大発イノベーション教育プログラム「i.school」ディレクター。早稲田大学ビジネススクール(WBS)非常勤講師。
横田幸信(ヨコタユキノブ) 代表取締役
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