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特集「“組織活性化”をいかに実現するのか?」

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【特集記事】 株式会社M-ITソリューションズ代表 金澤健郎社長 インタビュー

組織活性化の鍵は『マネジメント2.0』にあり!
コミュニティの力が成長へのイノベーションを加速する。

『創造性を発揮し、組織の叡智を結集することで、ビジネスとしての優位性を回復し、イノベーションを実現する。』
それが組織活性化を目指す前提。しかし、従来の統制型のマネジメントには限界があり、創発を促す『マネジメント2.0』へのシフトが求めらるようになってきたと語るのは、株式会社M-ITソリューションズ代表の金澤 健郎社長。『マネジメント2.0』とは何か?組織の在り方、教育訓練、ジョブアサインの在り方などの観点からお話を伺いました。
金澤 健郎氏
プロフィール
株式会社M-ITソリューションズ 代表取締役 金澤 健郎(かなざわ たてお)
大手コンサルタント会社にて代表取締役副社長を務めた後、2010年にM-ITソリューションズを創業し、代表取締役就任。企業の事業推進を戦略・組織・人財の面から支援し、約1000社に上る実績を有する。CMC(国際公認経営コンサルティング協議会認定マネジメント・コンサルタント)、全日本能率連盟 人財マネジメント資格認定委員会委員長などを歴任。

―― 貴社では、「組織活性化」を促す要因をどのようにお考えでしょうか?

「健康な組織」というテーマは以前から研究されていますが、まず考えなければならないのは「ビジネスの有効性」です。競合とは製品やサービスで差がなく、価格でしか差がつけられない状況は、収益性を悪化させ、成長をもたらしません。この状況から脱出できないビジネスは、有効性を欠いていると言わざるを得ないでしょう。ここから抜け出すためには、「創造性」が必要であり、組織に「叡智」を結集しなければなりません。これらを効果的に具現化することがビジネスの有効性を回復し、成長へのイノベーションを可能にする条件です。

組織とコミュニティの特徴組織のあり方を探る動きも必要です。これまで、機能別組織を基本にした多階層型の官僚制組織や、少階層型のフラット型組織、複雑化するグローバル化の中で採用されたマトリックス型組織など、機能や権限の配布という観点から組織化するケースが多々ありました。しかし、現在の論点は、組織構造とそれを支える組織の中のコミュニティの形成です。偉業を成し遂げている組織には、必ずコミュニティが存在しています。コミュニティは、ある志を共有し、情熱と共感を生む多くの仲間たちによって支えられています。組織は、与えられた任務の中で目標を達成しなければならない集団です。通常の組織に、コミュニティというもう一つの組織を形成することが、一つのヒントを与えてくれるように思います。


―― では通常の組織において、そういったコミュニティは形成されるものでしょうか?

マネジメント1.0からマネジメント2.0へ古い組織構造の考え方では、なかなかコミュニティの形成は進みにくいものと考えられます。そのためにはマネジメントの改革も避けては通れません。従来のマネジメントとは、従業員が与えられた任務を適切に遂行するように、また、効率的に行うように管理監督することであり、そこに目標をブレークダウンし、不平不満を抑え、詳細なルールと手順に従って遂行させることが基本となっていました。これを「マネジメント1.0」といいます。今日求められている「マネジメント2.0」は、高邁な目標を掲げ、新たに組織を束ねる方法を探求することです。従業員にはコミュニティの一員としての自覚を促し、多様性を高めさせ、奨励し、創発を促し、裁量の幅を拡げていくように働きかけることが基本です。このようなマネジメント改革を行うことで、さまざまな叡智を引き出すことが可能になります。

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―― それでは、最後に「組織活性化」のために、人事の方々が取り組むべき施策や、考えておかなければならないポイントについてお聞かせください。

組織の活性化を図るには、計画的で継続的な教育訓練が欠かせません。生産性の高い組織では、一人当りの教育訓練費を、平均よりも1.4倍かけています。教育訓練の内容は組織によって異なりますが、まず、教育する姿勢が浸透していることが条件と言えます。そして、管理職だけでなく、一般職にも教育機会が提供され、バランスよく行われているのが特徴です。

人財調査から明らかになってきていることがあります。人財とは、20歳代までは職務経験によって成長しますが、30歳代は意図的に重要な仕事、責任感の伴う仕事、組織全体に関わる仕事などに従事することで成長します。この年代で困難さを克服し、協働できる人脈を形成し、大きな成功体験をつくることが40歳代での飛躍を確実なものにします。このような体験が不十分な場合、その分だけ能力を発揮できなくなります。

人財活用の効果を高めるためには、組織の成長が必要であり、“現状維持的”な組織ではこのサイクルは生まれません。「組織活性化」とは、このような不断の努力の賜物と言えるでしょう。一朝一夕で出来上がるものではなく、正に「ローマは一日にしてならず」です。継続的に組織文化を刷新するよう、取組んでいく必要があります。

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