事業の大変革を乗り越え、持続的成長に挑戦
CCCグループが実践する人事データ活用とタレントマネジメント
- 石山 恒貴氏(法政大学大学院 政策創造研究科 教授)
- 澤 和宏氏(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 人事総務本部 本部長)
- 山夲 哲平氏(株式会社プラスアルファ・コンサルティング タレントパレット事業部 副事業部長)
時代や社会環境の変化にともない、ビジネスモデルの変革を迫られている企業は少なくない。その典型的な事例の一つがCCCグループだろう。かつて主力だった映画や音楽ソフトのレンタル事業から、現在はBOOK&CAFE事業、マーケティング事業などに軸足を移し、持続的な成長戦略に挑戦している。その裏側を支えた人事データの積極的な活用、タレントマネジメントの実践といった先進的な取り組みについて聞き、変革期を迎えた企業に欠かせない人材戦略を考えた。
(いしやま のぶたか)博士(政策学)。NEC、GE、米系ライフサイエンス会社を経て現職。キャリア形成、人的資源管理等が研究領域。日本キャリアデザイン学会副会長、人材育成学会常任理事。主著:『越境学習入門』日本能率協会マネジメントセンター、『日本企業のタレントマネジメント』中央経済社、『地域とゆるくつながろう』静岡新聞社。
(さわ かずひろ)大学卒業後、セブン‐イレブン・ジャパン、Webサービス会社に勤務後、一橋大学大学院商学研究科(MBA)を経て、07年よりベネッセコーポレーションにて、人材開発/組織人事領域を担当。18年にCCC入社、人事企画領域を中心に、人事業務改革/人事制度改定等に従事。24年4月より現職。
(やまもと てっぺい)大学卒業後、大手SIerにてBtoB向けのシステムネットワークなどIT領域での提案・販売を経験。2013年にプラスアルファコンサルティングへ入社。定性情報の見える化やCRMの必要性などをマーケッター向けに提案し、現在はタレントパレット事業部にて科学的人事戦略に向けた取り組みやメンバー育成などを推進。
分かりやすくオープンに提供する人事データ
本パネルセッションは、株式会社プラスアルファ・コンサルティングの協賛により開催された。同社は「ビッグデータの見える化と活用」を得意とするテック企業だ。創業者で代表取締役社長の三室克哉氏は、野村総合研究所でデータマイニングやデータ分析、コンサルティングのスペシャリストとして活躍していた。
プラスアルファ・コンサルティングがタレントマネジメント領域で提供している主力サービスが「タレントパレット」だ。人事データの一元管理によって業務を効率化するだけでなく、人材データを分析・活用することで、経営・人事戦略の意思決定の高度化、次世代人材の育成、最適配置、離職防止、採用強化、さらには健康経営などさまざまな分野で、「科学的人事戦略」を実現する多彩な機能を持つ。人事の「今」と経営の「未来」を変えることが可能なサービスだ。大手企業を中心にすでに3000社以上で導入され、本パネルセッションで事例が紹介されたCCC社でもHRデータの活用に役立てられている。
セッションの冒頭では、CCC社の澤氏から「事業の大変革を乗り越え、持続的成長を実現するために実践した人事データの活用とタレントマネジメント」というテーマで事例が共有された。
CCC社は1985年設立で、まもなく40周年を迎える。売り上げ規模は1000億円強、従業員数は2227名だ。同社を取り巻く事業環境は今、大きく変化している。一時代を築いたレンタルビデオや書籍販売の市場は、ネットの普及とともに急速に縮小。それを受けて事業構造の大転換に取り組んでいるのが現状だ。
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記事コンテンツのダウンロードはこちらタレントパレットは、人材戦略に必須となる採用から育成、配置、評価、抜擢・活躍までオールインワンで行い、データに基づいた科学的人事戦略を実現するタレントマネジメントシステムです。管理のみに留まっていた人材情報を複合的に分析し活用することで、人的資本経営をはじめとした企業が抱える課題を解決します。
タレントパレットは、人材戦略に必須となる採用から育成、配置、評価、抜擢・活躍までオールインワンで行い、データに基づいた科学的人事戦略を実現するタレントマネジメントシステムです。管理のみに留まっていた人材情報を複合的に分析し活用することで、人的資本経営をはじめとした企業が抱える課題を解決します。
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