エーオンソリューションズジャパン株式会社:「大退職時代」におけるサステナブルな給与戦略とは -専門人材の獲得とリテンションに必要な具体的施策 [講演レポート]

日本の人事部「ＨＲカンファレンス2022-春-」開催レポート

「大退職時代」におけるサステナブルな給与戦略とは
-専門人材の獲得とリテンションに必要な具体的施策

山下知之氏（エーオンソリューションズジャパン株式会社代表取締役社長/パートナー公認会計士）

特別講演 [J-2]2022.06.21 掲載

最近、欧米では離職者が増えているため、「大退職時代（The Great Resignation）」の到来と呼ばれ、注目されている。こうした流れは日本でも生じているのか、日本に訪れたときに企業はどのような給与戦略で対抗すればいいのだろうか。また、同時に専門人材の獲得とリテンション（人材保持）を行っていくにはどうすればいいのか。これから考えるべき「大退職時代」におけるサステナブルな給与戦略について、エーオンソリューションズジャパンの山下氏が解説した。

プロフィール

山下知之氏（エーオンソリューションズジャパン株式会社代表取締役社長/パートナー公認会計士）

（やましたともゆき）組織・人事コンサルティング業界世界最大手の一角であるAonグループにおける人事コンサルティング日本法人の代表を務める。2012年にAonグループに参画する以前はゴールドマン・サックス証券、タワーズワトソン、東京三菱銀行に在籍。一橋大学卒。ライフネット生命社外取締役（監査等委員）を務める。

「大退職時代」に先進的な企業の人事はどのような施策を採っているのか

エーオングループは、グローバルにリスク（リスク管理、保険および再保険のブローカレッジ）、リタイアメント（アクチュアリアルサービス、インベストメント、人事・組織・報酬アドバイザリー）、ヘルス（健康保険、ベネフィット）ソリューションを提供するサービスファームだ。世界120拠点に5万人超の従業員を配置し、クライアントのよりよい意思決定を支援している。

エーオンでは、人事・報酬に関する幅広いコンサルティング・サービスを提供。毎年実施しているグローバル報酬調査は、日本だけでも800社を超える企業が参加し、量・質ともに業界で圧倒的な規模を誇る。

Radford報酬調査は、テクノロジー・ライフサイエンスセクターなど、業界ごとにフォーカスしたグローバル報酬調査として、欧米では多くのトップ企業の参加を得ており、業界最大規模のデータベースを構築。

McLagan報酬調査は、金融機関・プロフェッショナル・サービスに特化したグローバル報酬調査として、日本国内だけでなく世界で圧倒的な規模を誇る。金融だけで39領域の調査分野を持ち、国内外クライアントの高い支持を得ている。

山下氏はまず、同社が行った「Aon Global HR Pulse Survey」の結果について解説した。この調査は2021年12月に、世界中の企業のHR（人事）担当者に対して実施したパルスサーベイであり、「大退職時代」においてどのような施策を行っているかについて、グローバルで812社から回答を得たものだ。そのうち日本では159社の回答を得ている。

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