株式会社JTB:自走型組織に近づけるためのサーベイの活用方法意識改革と関係構築から取り組む組織開発のポイントとは [講演レポート]

日本の人事部「ＨＲカンファレンス2023-秋-」開催レポート

自走型組織に近づけるためのサーベイの活用方法
意識改革と関係構築から取り組む組織開発のポイントとは

森田朋宏氏（株式会社JTBコミュニケーションデザイン HRコンサルティング事業局シニアコンサルタント）
安達原祥子氏（株式会社JTB ビジネスソリューション事業本部 EVP/HRC事業推進担当グループリーダー　）

特別講演 [O-8]2023.12.21 掲載

組織改革、組織の成長のためにサーベイを実施している企業が増えている。しかし、その結果を現場でうまく活かしきれていない企業は多い。サーベイを効果的に実施するためには、どこにポイントを置いて進めていけば良いのだろうか。また、注目されている「自走型組織」を目指すには、サーベイをどう生かせば良いのだろうか。JTBコミュニケーションデザインのシニアコンサルタント・森田氏、JTBビジネスソリューション事業本部のグループリーダー・安達原氏が、従業員の意識面や従業員間の関係性に触れつつ、組織開発のためのポイントと具体的な事例を紹介した。

プロフィール

森田朋宏氏（株式会社JTBコミュニケーションデザイン HRコンサルティング事業局シニアコンサルタント）

（もりたともひろ）これまで4社のコンサルティング会社で一貫して組織・人事コンサルティングに従事。支援企業は中堅クラスを中心に100社を超える。基幹人事制度、高年齢者活用及び退職金・企業年金制度改革等の制度改革コンサルティングから、近年は組織開発や人財育成に注力している。ISO30414リードコンサルタント／アセッサー。

安達原祥子氏（株式会社JTB ビジネスソリューション事業本部 EVP/HRC事業推進担当グループリーダー　）

（あだちはらさちこ）法人営業支店にて、組織課題解決施策として、旅行・ミーティング・イベント・プロモーション・研修等幅広い法人営業を13年間経験。支店内EVP（HR）推進担当の兼務も経て、現職。 JTBグループ EVP（HR）事業戦略推進・マーケティング・販売促進等を担当。ISO30414リードコンサルタント／アセッサー。

これからの時代に求められる「自走型組織」

JTBは、国内外に旅行事業を展開する、日本最大・世界有数の事業規模を有する旅行会社である。事業領域の柱は、ツーリズム事業（企画提案、Web販売、リテール、訪日インバウンド、商品企画など）、エリアソリューション事業（地域交流、商事、出版など）、ビジネスソリューション事業（ビジネスイベント、プロモーション、ビジネストラベルマネジメントなど）の三つ。ビジネスソリューション事業では、顧客や従業員など、企業に関わるコミュニケーションを中心とした各種課題の解決を図っている。

JTBコミュニケーションデザインは、JTBのグループ会社で、ミーティング・イベントプロモーション、組織活性・人材育成、展示会、会議運営・試験運営、ソーシャルソリューション、エリアマネジメント、エンタテインメント・コンテンツなどの事業を展開。組織活性・人材育成事業においては、モチベーションやホスピタリティといったJTB独自の行動変容メソッドに基づき、調査・研修・組織コンサルティングを通して、組織づくり・人材づくりの両面から組織力強化を支援している。

講演ではまず、森田氏が登壇した。

「VUCAの時代に入り、長年行ってきた組織運営やマネジメントがなかなか通用しなくなってきました。それぞれの人が持つ力を最大限に引き出せるような組織のあり方も変わってきています。

これまでは『統制型組織』が求められてきました。トップの掲げるビジョン・戦略をもとに、できるだけロスのないよう上位方針に従い、やるべきことを着実に実行できるという特徴を持つ組織です。これからは、共通の目的を基に、多様性を活かしながら、主体性をもって自ら機会を創りだし、将来の可能性を広げることのできる組織を目指すべきだと考えられます。つまり、『自走型組織』です」

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