ジョブ型新時代における報酬/給与戦略とは - 成長に必要な人材の確保に向けて
- 山下 知之氏(エーオンソリューションズジャパン株式会社 代表取締役社長)
「なぜジョブ型において報酬制度の設計が必要なのか」「マーケット報酬水準はどうやって入手したらいいのか」「事業戦略と報酬戦略をどう結び付けていけばいいのか」。ジョブ型雇用の導入が広がりつつあるが、真摯に向き合わなければならない課題は多い。グローバルなレベルで報酬調査を実施し、そのデータを基に人事・報酬に関する優れたコンサルティングサービスを提供しているエーオンソリューションズジャパンの山下氏が、ジョブ型新時代を迎えた日本企業が今何をすべきかを語った。
(やました ともゆき)組織・人事コンサルティング業界世界最大手の一角であるAonグループ日本法人の代表を務める。金融やテクノロジー業界を中心に、報酬・人事・評価全般のアドバイザリーサービスを提供。2012年にAonグループに参画する以前はゴールドマン・サックス証券、タワーズワトソン、東京三菱銀行に在籍。公認会計士。
ジョブ型雇用における報酬決定のあり方とは
エーオングループは、グローバルにリスク、リタイアメント、人事、ヘルスなどのソリューションを提供する業界のリーディング・サービスファームだ。全世界で5万人超の従業員を配置し、クライアントのよりよい意思決定をサポートしている。日本でも各領域でグループ会社を持ち、全体では250名ほどの規模で事業を展開している。
エーオンが提供するサービスの一つとして、毎年実施しているグローバルにおける報酬調査をベースとした、人事・報酬に関するコンサルティングサービスがある。その一つが、Radford報酬調査だ。これは、テクノロジーやライフサイエンスなどの業界にフォーカスしたグローバル報酬調査であり、業界最大のデータベースとして活用されている。もう一つは、McLagan報酬調査。こちらは、金融機関やプロフェッショナルサービスに特化したグローバル報酬調査であり、その分野では圧倒的に幅広いデータベースを構築している。本講演はこれらのデータを基に展開された。
山下氏はまず、ジョブ型雇用において、役員・従業員の報酬/給与をどのように決定すべかを語った。最初のテーマは、ジョブ型制度に関する同社の認識だ。
[A-3]若手・中堅層の自律的キャリア開発 〜360度FBを活用した気づきと行動化、習慣化
[A-5]自律的組織をつくるための人材育成 ~自ら考え行動する人材になるための「探究力」~
[A]「当たり前の採用」から「新しい採用」へ 対話とテクノロジーで変わる新時代の採用活動
[B-4]徹底予防!パワハラ行為者の適性検査傾向と社内の全管理職を対象とする予防施策の実例
[B]DX時代の新・人材育成戦略「リスキリング」とは
[C-1]今求められる、組織活性化のために人事部門に必要な「マーケティング視点」とは
[C-2]企業価値を高めるウェルビーイング施策~最新研究と丸井グループの戦略から考える~
[D-2]EVP発想による活き活きとした組織の作り方 ~従業員サーベイの効果的な活用法~
[D]「HRアワード」第10回開催 特別企画 これまで10年の人事を振り返り、これからの人事について考える
[E-3]ジョブ型新時代における報酬/給与戦略とは - 成長に必要な人材の確保に向けて
[F]一人ひとりが主体的に動くことで組織は成長する いま必要な“メンバー全員が発揮する”リーダーシップとは
[G]イノベーションを起こすための組織をどうつくるか~組織文化、評価、人材育成の観点から~
[H]SUBARUの人財育成改革に学ぶ 自律型人財・自律型組織のつくり方
[I]「独学」のススメ~組織人にとっての主体的学びの意味と組織による支援のあり方~
[J-5]アフターコロナを生き抜く「しなやかな心」をつくる~レジリエンスの高め方~
[K]停滞する組織から能動的に変化する組織へ。企業を成長させる「組織文化改革」とは
[L]「人的資本経営」とは何か~理論と事例から考える、これからの人材マネジメント~
[M-3]「ミドルシニアのキャリア自律」の実効性を高める施策のポイント
[M]「ウェルビーイング」は企業に何をもたらすのか 積水ハウスと楽天グループに学ぶ幸せ起点の組織づくり
[O]「働き方改革」を振り返り、これからの「働き方」を考える
[P]企業の次代を担う「経営人材」をいかに見出し、育成していくのか
[Q]新しい時代の「職場のコミュニケーション」のあり方とは~デジタルネイティブ世代の増加、リモートワークの浸透による変化をふまえて~
[R-3]東京海上日動という大組織で、30代人事担当者が挑戦する成長の仕組み・風土づくり
[R]人事はどのようにデータを活用すればいいのか~採用、配置、アセスメントの観点から~
[S-3]実施率97%の1on1が、いかに1万人超のリモートコミュニケーションを繋いだか
[S]ベストセラー『未来の年表』著者と考える、2030年に向けた人事の課題とあり方
[T-7]「働きやすさ」から「働きがい」へ ~当社が進めるEX向上の取り組み~
[T-8]自律的キャリア形成と企業変革の推進
[T]極めて高い成果を上げ続ける「スター社員」をどのように見出し、育成していくのか~人材の「優秀さ」を科学的に考える~
[U]「働くみんなの転職学」離職のメカニズムをさぐり、中途採用支援を考える
[V]新時代の若手社員をどうフォローし、戦力化すればいいのか ~パナソニックの事例から~
[X-5]これからの時代のロイヤリティ向上施策 組織との一体感を高める「VR活用術」とは