株式会社グロービス:組織変革のリアル～次世代リーダー育成を中心とした変革へのチャレンジ～ [講演レポート]

日本の人事部「ＨＲカンファレンス2020-春-」開催レポート

組織変革のリアル
～次世代リーダー育成を中心とした変革へのチャレンジ～

＜協賛：株式会社グロービス＞

黒川裕之氏（関西電力株式会社人財・安全推進室人事部長）
大矢雄亮氏（株式会社グロービスグロービス・コーポレート・エデュケーションマネージャー）

大阪パネルセッション [OA]2020.07.03 掲載

企業の成長には「変革」が必要不可欠である。時代の趨勢に合わせて移りゆく顧客ニーズを捉え続けるため、企業は時にそれまでの社内常識を捨て、新たな発想で製品開発に取り組んでいかねばならない。そうした変革を起こすために、果たして人事部門は何ができるのか。関西電力人事部長の黒川裕之氏が、実際に取り組んでいるプロジェクトを紹介。グロービスの大矢雄亮氏が人材育成の専門家の立場から、業務変革の重要性についてコロナ問題を交えながら解説した。

プロフィール

黒川裕之氏（関西電力株式会社人財・安全推進室人事部長）

（くろかわひろゆき）大学卒業後、関西電力に入社。担当者時代には、本店人事部で、要員計画、採用、評価、異動業務を経験。役職登用後、子会社出向等を経て、再び本店人事部で、評価、異動業務に従事。その後、支店営業計画、本店企画部（組織計画）で経験の幅を広げ、三たび本店人事部へ、現在に至る。モットーは、「己がやらねば誰がやる」。

大矢雄亮氏（株式会社グロービスグロービス・コーポレート・エデュケーションマネージャー）

（おおやゆうすけ）大学卒業後、トヨタ自動車の人事部で、労務・要員管理等の人事業務を経験後グロービスへ入社。法人向けカスタマイズ研修部門にて様々な業界・企業の人材育成支援に携わりつつ、大阪拠点のリーダーとして組織のマネジメントも行う。講師としては、思考系やリーダーシップ系を担当。

コロナ渦を業務変革のきっかけに

グロービスは1992年創業。「グロービス経営大学院」「グロービス・マネジメント・スクール」の運営で知られ、学術的アプローチからのビジネスリーダー育成などを専門とする企業だ。また、経営関連の専門書を多数発刊するほか、ベンチャー投資、さらに法人向けには、企業内研修をサポートする事業も展開している。

グロービスの大矢氏は、ビジネスにおける「変革」の実現に向け、企業の人事部門が果たすべき役割は「トップリーダーの右腕」だと説明する。

「ジョン・コッター氏が提唱する『企業変革の8ステップ』、マッキンゼーの『7S』モデルにおいても人事に関わる要素は多く、トップリーダーに次ぐ役割を担うのがまさに人事であり、極めて重要なファクターといえます」

企業の事業構造を根底から変えるような大規模の“変革”については、「再生型」「変化適応型」「変化創出型」という三つの方向性があると考えられる。これをさらに「変革意識の醸成」「リソース・選択肢」の視点を踏まえて分析した場合、「再生型」は変革意識を醸成しやすい。実行しないと会社が倒産してしまうなど、緊急度が高いからだ。そうした状況ゆえ、資金や施策などの自由度は低い。

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