引受審査:保険業界も予測モデルと関わりの非常に深い業界です。申込者に対して病気や事故などの発生確率を計算することで、申込者の引き受けや保険料の適正な設定が可能になります。他にも保険においては不正請求の判別や、損害額の見積もりなど、さまざまなユースケースが存在します。
発病予測:保険にも関連しますが、レセプトデータを使用した患者の診断や発病予測において、すでに予測モデルが利用されています。これにより適正な処置や予防が可能になり、医療の質を上げることができます。また製薬の分野においても、薬の候補となる化合物に対して、毒性などの特徴があるかを早期に判定するなど応用範囲が広がっています。
選手のパフォーマンス予測:『マネーボール』などの映画でも知られているように、定量的な分析に基づく選手やチームのパフォーマンス予測が行われています。最近ではこれをさらに進め、特定の選手が練習・試合において怪我をする確率を求めるモデルの構築なども試されています。
離反予測:さまざまな業界で使われる機械学習と相性の良い問題です。携帯電話の解約、定期購読の解約など、離反問題はさまざまな業界に存在し、最近では電力自由化などで、今までは解約のリスクがなかった顧客の離反を計算する必要が生じるケースもあります。
営業先ターゲティング:営業先のターゲティングは多くの場合、営業担当者の経験と勘にノウハウが溜まりがちですが、顧客の属性に加え、それまでの顧客購買、コミュニケーション履歴の蓄積により、訪問や電話することで効果の高い顧客先を優先的に営業することができるようになります。
以上でシバタ氏が語ったようにDataRobotの応用事例は多岐に渡る。ぜひ、読者は人事におけるAI活用の最高峰である「人事3.0」向けて欲張ってトライしていただきたい。