日立製作所の新卒採用における人財アナリティクス (前編)
中村 亮一さん(株式会社日立製作所 ICT事業統括本部 人事総務本部 人財企画部)
分析のプロフェッショナルと人事のプロフェッショナルによる“協創”
具体的にはどのように分析を進めたのでしょうか
まずは、データを収集するところから始めました。弊社の選考に参加していただく学生の皆さまには、弊社用にアレンジした適性テストを受けていただきますので、その受験結果データ数千人分を収集。また、適性テスト結果以外の属性データも同様の人数分。ほか、同様の適性テストを1000人以上の社員に受けてもらいました。
弊社にはデータアナリティクス・利活用サービスをお客様向けに外販する専任部署があり、そのデータアナリティクスマイスターにも分析企画の段階からチームへ加わってもらい協働し、進行していきました。もちろん、はじめからうまく進んだわけではありません。アナリティクスの専門家から提示される分析結果は、アナリティクス初心者であった自分たちにはわかりづらい部分が多かったので、疑問点をひとつ一つ質問し、丹念にすりあわせていきました。
見たい項目によって、主成分分析・決定木分析・クラスタリングなどの手法を使い分け、出てきた分析結果に対しては「こういった観点で、さらに分析することはできますか」「こういう数値が出たということは、こういう解釈ができると言えますか」など、人事の視点から意見をぶつけ、分析結果から意味を見出し、少しずつかたちにしていきました。