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デジタル・テクノロジーは、HRをどう変えていくか
~アクセンチュアのVR面接~(後編)

佐藤 優介さん(アクセンチュア株式会社 人事部 新卒採用チームリード)

2016/11/10実践活用事例アクセンチュアVR面接佐藤優介

HR領域でのAI活用はどのように進んでいくと考えていますか。

アクセンチュア株式会社 佐藤 優介さん

HR領域でのAI活用はどのように進んでいくと考えていますか。

HR×AIの領域では、大きく「解析」と「オートメーション(自動化)」のニーズがあると思います。先述のシカゴの「HR Technology Conference」ではそれらの具体的な活用事例が紹介されていましたが、日本企業の事例も多く、国内HR Techもかなり進化してきていると感じました。

ただカンファレンス全体では解析系に偏っていましたので、たとえば採用活動を効率化させるために、もう少しAIのオートメーションという側面も活用できないかと考えています。たとえば、「関係者のスケジューラーと連携させて面接日程のコーディネーション業務をチャットボットで自動化させる」、「採用広告の自動制作・自動入札や、広告効果測定をして最適化を図る」といったことなどは、そう遠くないうちに実現できるのではないでしょうか。

また、私個人としてはどういう人が内定を辞退しやすいのかをAIで解析することで、「辞退前に個別でフォローをする」、といった打ち手につなげられるよう、早い段階で判断できるような仕組みを考えています。今後はさらに、給与相場や候補者の方に期待できるパフォーマンスといったデータを元に、個人ごとに最適なオファー金額をAIが決めてくれる時代も近いと感じています。

さらに、個人的にはFin Techの領域で活用が進められようとしている「ブロックチェーン」といったHR領域以外の技術を、HRに転用・活用できないだろうかと考えています。

テクノロジーの進化に伴い、今後のHRパーソンに求められてくるものは何でしょう。

これから人事に求められる領域は、戦略や企画などにより一層シフトしていくと考えています。面接や採用に関するオペレーション業務のうち、オートメーション化できることはどんどんAIや新しいテクノロジーに任せて、新たに創出できた時間で人事戦略を練ったり、企画を考える時間に充てたり。その際には、人事だけでなく「戦略」「マーケティング」「テクノロジー」などの知見もあわせ、考えていけるようになる必要があるでしょう。

AI導入が加速しても機械化できない、人間にしかできないことは、マーケットの未来の姿を考えることだったり、イノベーションを創出することだったりします。オペレーションの一つひとつを確実に処理することは重要でありながらも、人事は今まで以上に戦略のパートナーとして経営にコミットし、人と組織のプロフェッショナルとして経営・現場に貢献するというマインドセットが求められてくるのではないでしょうか。

 


2016/11/10実践活用事例アクセンチュアVR面接佐藤優介

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