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デジタル・テクノロジーは、HRをどう変えていくか
~アクセンチュアのVR面接~(前編)

佐藤 優介さん(アクセンチュア株式会社 人事部 新卒採用チームリード)

2016/11/10実践活用事例アクセンチュアVR面接佐藤優介

アクセンチュア株式会社 佐藤 優介さん

エンターテインメント業界を中心に盛り上がりを見せるのが、VR(Virtual Reality/バーチャルリアリティ)です。従来は仮想空間内への「没入」を体験するには、おもに専用施設に足を運ぶ必要がありましたが、『PlayStation® VR』の発売などにより、徐々に一般家庭にもVRは普及しつつあります。また、コンピューターの処理性能の向上や各種センサーの低価格化により、数年前よりも圧倒的な「リアリティ」を感じられるようになりました。
このVRをエンターテインメント以外の用途でも活用しようとする試みが、現在多くの産業で起きていますが、HR領域も例外ではありません。テクノロジーはHRにおいてどのような未来を実現できるのか。自らテクノロジーをHRに取り込むことに意欲的な、アクセンチュア株式会社 人事部の佐藤さんにお話をうかがいます。

アクセンチュア株式会社 佐藤 優介さん
佐藤 優介さん(サトウ ユウスケ)
アクセンチュア株式会社 人事部 新卒採用チームリード

早稲田大学政治経済学部卒業。大学時代にベンチャー企業での新規事業立ち上げ、起業を経て、アクセンチュアに戦略コンサルタントとして入社。主に金融機関向けのコンサルティングプロジェクトに従事する。その後コンサルタントの仕事の傍ら、高校生・大学生向けのキャリア教育支援団体である「NPO法人JUKE」を創業し、ジョブシャドウイングの普及に努める。2012年の娘の誕生にともなってNPOの代表を後進に譲り、その後1年間の育児休暇を取得。子育てをしている中で「人材育成に関わりたい」という思いが強くなり、職場復帰の際に人事部に異動。人事部では中途採用・第二新卒採用の担当を経て、現在は新卒採用チームリード(新卒採用責任者)として、仕事に邁進している。

デジタルとビジネスを融合させる、「アクセンチュアらしさ」を体現

アクセンチュア株式会社 佐藤 優介さん

アクセンチュアが「VR面接」を実施した背景を教えてください。

一般的な採用広報の場合、人事部内の担当者が外部のベンダーと打ち合わせをしてプランを考えるということが多いかと思います。アクセンチュアでは、そこに社内のマーケティング・コミュニケーションのプロフェッショナルが加わり、チームを組みます。人事とマーケティングそれぞれ課題や情報を共有し、未来の採用の在り方についてディスカッションし、ターゲットやメッセージを磨きあげていきます。

今回は、そのマーケティング部門との議論の中から「最新のVRデバイスを使って面接体験をする」というアイデアが生まれ、さらにクリエイティブのプロフェッショナルである面白法人カヤックさんとパートナーシップを組んで、VR面接体験コンテンツを制作。2016年3月に採用イベントとして「ミライがスゴイ VR面接」を開催しました。もちろん、これは実際の面接ではなく、あくまでも面接「体験」ですので、学生の方にはリラックスしてご参加いただけたかと思います。

アクセンチュア株式会社 佐藤 優介さん

このイベントは単なるエンターテインメント的なことのみを狙いとしたのではありません。弊社はデジタルとビジネスを融合させて企業の変革をサポートすることを強みとしています。たとえば「アクセンチュア・デジタル・ハブ」は、まさにそれを象徴する事例ですね。アクセンチュアが世界各国で培っているデジタル変革の知見やノウハウのほか、国内外のスタートアップ企業やクリエイター、アクセラレーター、ベンチャーキャピタリスト、大学の研究者、企業のR&D部門など外部のパートナーが有する優れた技術やアイデアを結集するための拠点として、2016年7月に設立しました。

アクセンチュア株式会社 佐藤 優介さん

そのため新卒採用においても、最新技術にアンテナを張るという感性や、イメージの力でこれまでなかったサービスを生み出すデジタルソリューションのエッセンス的なものを、少しでも学生に伝えられたらと思っていました。そこで、このようなデジタルを体感できるイベントを通じ、デジタルソリューションの素質をもった学生、デジタルの未来にワクワクできる学生にリーチできたらと考えました。


2016/11/10実践活用事例アクセンチュアVR面接佐藤優介

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