研究者ごとに存在する「AIの定義」
そもそもAIとは何か。以下に研究者ごとの定義を整理してみた。
定義 | 研究者 |
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人工的に作られた、知能を持つ実態 | 中島 秀之 人工知能学会 フェロー / 公立はこだて未来大学 名誉学長 |
「知能を持つメカ」ないし「心を持つメカ」 | 西田 豊明 京都大学 教授 |
人工的に作った知的な振る舞いをするもの(システム) | 溝口 理一郎 北陸先端科学技術大学院大学 特任教授 |
人間の頭脳活動を極限までシミュレートする(コンピュータソフトウェア)システム | 長尾 真 元京都大学総長 / 日本学士院会員 |
人工的に作る新しい知能の世界 | 堀 浩一 東京大学大学院 教授 |
究極には人間と区別がつかない人工的な知能のこと | 松原 仁 公立はこだて未来大学 教授 / 人工知能学会 会長 |
コンピュータによって実現の見込みがありそうな人間の知性の一部 | 武田 英明 国立情報科学研究所 教授 |
我々がペットや人と接触するような、情動と冗談に満ちた相互作用を、物理法則に関係ない形で、人工的に作り出せるシステム | 池上 貴志 東京大学 教授 |
人工的に作られた人間のような知能、ないしはそれを作る技術 | 松尾 豊 東京大学 准教授 |
人の知的な振舞いを模倣・支援・超越するための構成的システム | 山口 高平 慶應義塾大学 教授 |
出所:松尾豊(2016)『人工知能とは』より編集部作成
ご覧のように、国内の著名研究者によるものだけでも多くの定義が存在し、統一された見解は未だ存在しないことがわかる。