エンジニアの「当事者意識」を大切にする、テクノロジーカンパニー「クックパッド」の人事のしくみ(前編)
松尾 重義さん(クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ リーダー)
大嶋 直子さん (クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ)
三浦 孝文さん (クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ)
松尾 重義さん、大嶋 直子さん、三浦 孝文さん
(クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ)
人事部とエンジニアチームが、互いに寄り添う姿勢
入社後の配属や研修はどのようになっているのでしょうか。
中途採用は部署を特定しての採用がほとんどです。新卒採用の場合は、本人のスキルや適性を見立てるために、3ヶ月の集合研修を実施します。
これはエンジニアに限らず、他の職種と共通のカリキュラムが多く、まずはクックパッドでサービスをつくっていくうえで必要な知識を身につけてもらうためのものです。
そのため、エンジニア職が営業の研修を受けることもあれば、総合職がプログラミング研修を受けることもあります。採用活動と同様に、サービス開発に関する研修カリキュラムは現場のエンジニアたちがイニシアティブを持ち、企画・運営しています。
さらに、新卒入社後のミスマッチを防ぐために、クックパッドでは内定後に、社内でアルバイトをしてもらい、ミスマッチがないかどうか本人に考えてもらうことを推奨しています。実際に7割ほどの入社者が内定期間中にアルバイトを経験しており、職場理解を深めるとともにエンジニアとしてのスキルを高めています。
クックパッドの新卒入社社員は、学生時代からスタートアップ企業でのWEBサービス開発経験があり、技術レベルも中途入社の社員と比較しても遜色ない社員もいるのですが、これらの施策の成果もあってか、入社後のミスマッチが大きな問題になることはありません。
人事部とエンジニアチームとで、いい関係性ができているのですね。
そうですね。お互いに理解を示し、寄り添う姿勢が重要です。一般的に人事などコーポレートスタッフ系の多くは、エンジニアにとっては当たり前のツールであるSlackやGitHubなどを使うことに消極的なことがあるかもしれませんが、クックパッドではこれらを積極活用しています。
バックオフィスの都合で中央集権的に業務を組み立てるのではなく、あくまでもテクノロジー人材がパフォーマンスを発揮しやすい仕組みにしていくことが必要だと感じています。