エンジニアの「当事者意識」を大切にする、テクノロジーカンパニー「クックパッド」の人事のしくみ(後編)
松尾 重義さん(クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ リーダー)
大嶋 直子さん (クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ)
三浦 孝文さん (クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ)
松尾 重義さん、大嶋 直子さん、三浦 孝文さん
(クックパッド株式会社 人事部 制度企画グループ)
組織横断の「エンジニアコミュニティ」
エンジニア社員同士のつながりは、どうなっているのでしょうか。
隔週で「Techミーティング」を開催しています。これはクックパッドに在籍する全エンジニアが一堂に会し、各部署の取り組み発表やコミュニケーションの機会となっています。このようなリアルな場以外にも、社内ポータルに自身の取り組みをブログ記事のようにまとめて投稿し、それに対するフィードバックが得られるようになっています。
これらの試みは人材育成だけでなく、「あのチームの○○さんは、この領域が得意」ということも分かりやすいので、人材発掘にも効果的ですね。
このようにクックパッドでは、社内外を問わず情報発信を奨励するというカルチャーがあり、社外への情報発信はエンジニアの目標としても上位に設定されています。海外のカンファレンスへの参加や登壇も積極的にやっていこうという姿勢があります。
エンジニアとしてとても恵まれた環境のように感じますが、リテンションで苦労されることはありますか。
WEBサービスは人材流動性の高い業種ですが、クックパッドのエンジニア離職率は低い方だと感じています。退職するとしたら、自身でゼロから起業するパターンか、スタートアップのCTOや技術顧問に就任するというケースでしょうか。エンジニアとして成長できる環境ならではの悩みでもあります。
リテンションの視点でいうと、通常業務においてクックパッドでは自身のスキルや取り組みが、数値改善やユーザーからの声としてダイレクトに返ってきますので、エンジニアとしてのモチベーションにも直結しやすいでしょうね。