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サイエンスカンパニー 3Mにおける、テクノロジー人材の「創造性」と、組織の「効率性」の両立(後編)

渋谷 和久さん(スリーエム ジャパン株式会社 人事本部 人事統轄部長)

2016/09/30実践活用事例スリーエム3Mテクノロジー人材

3Mに求められた「創造性」と「効率性」との両立

スリーエム ジャパン株式会社

自由な「創造性」を生み出す文化のある3Mですが、会社は同時に利益を生まなければなりません。社員の自主性を重んじてきた3Mにとって大きな転換点となったのが、2001年に会長兼CEOに就任したJames McNerneyの登場であった、と渋谷さんは言います。

「3Mに初めて外部からやってきたCEOであるJames McNerneyは、就任後『効率性』の重視を掲げました。社員の自主性を重んじ、15パーセントカルチャーのような風土を築いていた3Mにおいても、時代の変化の中で『選択と集中』を行い、新製品開発や導入のプロセスを管理していくことが求められるようになったのです」

3Mでは革新を続けることを経営指標とし、新製品が全売上に占める割合の目標値を定めています。

そこで、新製品の開発・導入におけるシステムとして、NPI(新製品開発・導入)プロセスが設定されました。このシステムでは、開発から市場導入までのプロセスとそれぞれの時点での指標が定められています。市場導入後には設定された販売戦略と製造管理計画を基に、初年度の財務目標を達成するためのプロセスを管理します。

これによってプロジェクトの成功確率は向上し、チーム内の情報共有も進みました。そして指標に達しているかどうかを可視化することで、どの商品により注力していくかを見極められ、「選択と集中」が可能になったのです。


2016/09/30実践活用事例スリーエム3Mテクノロジー人材

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