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HRtech基礎講座 第3回 「HRとAI」

HRにおけるAI活用

HR領域におけるAI活用について、あくまでも一例ではあるが以下のようなことが考えられる。そのいくつかはすでに人事部による自社内での取り組みや、人材サービス系企業による人事向けサービスとして動きが見られる。

AIはあくまでもひとつのツールであるが、これに採用時のデータ、入社後のデータ、またマーケットデータ(採用市場・給与相場・経済動向)などと組み合わせることで、分析、予測、生産性向上・効率化につながる可能性があり、この動きは今後さらに加速していくことが見込まれる。

人事業務 従来の姿 今後の可能性 (あくまでも一例)
採用 コース別採用を実施し、候補者を大まかに分類。「面接官の主観」や「候補者の回答内容」への依存度が高い選考。 取得データに応じ、候補者一人一人に合わせた採用広報、選考項目、担当面接官を実現できる。ビッグデータ・ディープラーニングによる選考精度の向上、多面的な評価の実現。
育成・研修 入社年次や階級により、一律的に研修に参加。 データを元にして、個人ごとの業務習熟度や育成課題、今後のキャリア志向に応じた、最適な研修メニューを選出。
配属 属人的な「勘と経験」により、主観的に判断。 本人だけでなく、該当部署社員たちの「適性・評価・属性」データや業務特性を定量化して、本人と部署との相性を解析。主観と併せて判断する。
評価 考課者の主観に偏った評価。数少ないデータ項目による分析。(分析の精度が粗いことがある) 取得できるデータ項目の増加や、より多面的なハイパフォーマー分析により、人事評価項目や採用ターゲットの見直しにつながる。
健康管理 健康管理は自己責任。健康診断結果と、本人との面談結果により判断。 簡易サーベイや、ウェアラブルデバイスなどから取得したデータ(ライフログ)により、個人ごとのコンディションをリアルタイムに可視化できる。
リテンション 予期せぬ退職申請が発生し、慰留や後任の補充に追われる。(リカバリーが難しい状態から対応開始) 人事データ・勤怠データ・業績データ・満足度調査データなどを元に、従業員ごとの退職リスクを分析することで、ハイパフォーマー流出を未然に防ぐ。

 


2016/10/20基礎人工知能(AI)

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