2016/09/30基礎
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サービスベンダーとの共創を通じ、より高次元の問題を解決できるチャンス
このように、国内外でHR Tech関連のサービスやテクノロジーが成長してきている現状を踏まえ、人事はどうあるべきか。少し考えてみたい。
■サービスを共に創り、育てる姿勢
多くの企業人事にとっては、「完成度の高いプロダクト」「他社への導入実績豊富なサービス」が望ましいが、そのステージに至るまで「伴走者」として共創することで、より高次元のソリューションを他社に先駆けて手に入れられる可能性がある。HRサービスを提供する企業とともに、プロトタイプを自社でテストしつつ、プロダクトの品質をともに向上させていくという姿勢だ。
すでに米国の人事担当者にはよく見られる光景であるが、これに倣い、ソリューションをクライアントとして共につくりあげていくことは、「HRソリューション開発者」である人事のキャリア形成という観点からも有益であろう。
■実験できる人事
上記に加え、今後の人事部には「実験用の予算」を確保しておき、取り返しのつかないものでなければ積極的にトライする姿勢が、今後より求められてくると思われる。戦略人事という言葉にあらわされるように、人事が企業の競争優位となる(=人で勝つ)ためには、人事はより高次の問題を解決していく必要がある。そのために人事担当者がテクノロジーという手段を活用していけるかどうか、テクノロジーに強い人事部になれるかどうかは、今後の企業の成長に関わる重要なポイントの一つとなるのではないだろうか。