国内Future of Workstyle(働き方の未来)市場予測を発表
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、日本国内におけるFuture of Workstyle(働き方の未来)市場予測を発表しました。これによると、2020年の市場規模(支出額ベース)は3兆9,091億円に達したとみています。本市場は、2020年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)が17.3%で成長し、2024年は7兆4,002億円まで拡大すると予測されています。
IDCはFuture of Workstyle市場を「ワークモデルを根本的に変えるコンセプトであり、人とマシンの協働を促進し、従業員スキルと従業員エクスペリエンスを向上させ、時間や物理的な場所といった制約から解放されたインテリジェントでダイナミックな労働環境を実現すること」と定義しています。さらに本市場をSpace(場所と時間にとらわれずにつながり、セキュリティが確保された環境で働く)、Augmentation(人とテクノロジーが協働する)、Culture(新しいデジタルツールを使いこなし、エンゲージメントと自律性に富む従業員を育てる)の3つの領域に分類して予測しています。
Spaceは、3つの領域のうち最大市場であり、2020年に2兆4,564億円の規模を有します。2021年~2024年のCAGRは13.9%で拡大すると予測されます。ユースケース別に見ると、Spaceの成長を牽引するのはOperational Performance Management(オペレーションパフォーマンス管理)を筆頭に、Automated Customer Management(自動化された顧客管理)が続きます。Operational Performance ManagementはIoT(Internet of Things)機器による施設や設備の動作の確認のほか、部品や設備の交換のタイミング検知などの新規需要が見込まれます。
Augmentationは2020年には1兆3,741億円に達したとみられます。同期間のCAGRは22.1%と予測されます。Augmentationの高成長を支えるのは、この領域の大半を占めるCollaborative Robotics(コラボレーションロボティクス)です。本ユースケースはFuture of Workstyleの全21ケースの中で最大規模を誇っています。国内製造業の製造工場などではすでに人とロボットの協働の歴史が長いですが、サービス、流通、建設/土木、運輸、医療などの現場における自動化の余地は依然として大きいとIDCは判断しています。
Cultureは3つの領域のうち規模が最小で、2020年における規模は787億円に到達したとみられます。同期間のCAGRは3つの領域の中で最も大きく28.2%と高成長を示すと予測されます。Cultureにおける最大のユースケースはOptimize HCM Operations(最適化されたHCMオペレーション)です。リモートワークが急拡大した状況下において人事考課の在り方を改革する動きも出ていることを背景として、最新のHCM(Human Capital Management:人材管理)に対する認知と理解が高まり、需要が拡大するとIDCは考えています。
IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション グループマネージャーの市川 和子 は「COVID-19の感染拡大を契機としてリモートワークが拡大し、ワークスペース等の環境整備が進んでいる。今後はリモートワークを取り入れたハイブリッドワークが定着し、Future of Workstyle市場は順調に拡大する」と述べています。
今回の発表はIDCが発行するデータ製品「Worldwide Future of Workstyle Spending Guide」、およびレポート製品「国内 Future of Workstyle (働き方の未来)市場予測、 2021 年~ 2024 年 」にその詳細が報告されています。本データ製品は、領域別、ユースケース別、テクノロジーカテゴリー別、セクター別などで市場規模を測定しています。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
( IDC Japan 株式会社/1月6日発表・同社プレスリリースより転載)