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eラーニングと集合研修のメリットを融合
理想の学びを実現する次世代学習管理システム
「HITO-Learning」

株式会社パーソル総合研究所 執行役員 ラーニング事業本部 本部長

髙橋豊さん

パーソル総合研究所育成・研修実践

株式会社パーソル総合研究所 執行役員 ラーニング事業本部 本部長 髙橋豊さん photo

パーソルグループのシンクタンク機関である株式会社パーソル総合研究所は、クライアント企業の人事課題を解決するパートナーとして、確固たる地位を築いています。事業範囲は、組織・人事コンサルティング、人材開発・社員研修、ピープルアナリティクス、人材アセスメント、タレントマネジメントまで、幅広く網羅。2018年夏に提供を開始した「HITO-Learning(ヒトラーニング)」は、企業内研修にかかる人的コストと手間を大幅に削減できる次世代のLMS(学習管理システム)です。システムの開発背景、特長や今後の展望について、ラーニング事業本部 本部長の髙橋豊さんにうかがいました。

日常の中で理想の学びを叶える、次世代のLMS

日本の企業研修のあり方について、どのようにお考えでしょうか。

当社は長年にわたり、企業における人材育成に携わってきましたが、現在の人材育成は、理想的な状態であるとは言えない状況です。昭和時代の「大量採用した人材を現場のOJTだけで教育すれば企業の事業拡大とともに人材の能力も右肩上がりで成長する」という考え方から抜け出せていない企業がいまだに存在しています。バブル崩壊やリーマン・ショックに揺れた平成時代を経て、経済環境は激変したにもかかわらず、人材育成に対する考え方が進化していない点に課題を感じています。

また、外部講師を招いた集合研修を必ずしも業務に生かしきれていないことも課題です。研修のプロフェッショナルである講師による講義は本当に面白く、参加者同士のディスカッションなども活発に行われますが、それだけで問題が解決した気分になり、研修を受けたこと自体に満足してしまっています。いざ職場に戻っても、研修で学んだことが何も生かされないまま、今まで通りの業務に戻ってしまうケースが少なくありません。

そのような課題を解決すべく、「HITO-Learning」をリリースされました。

「HITO-Learning」は次世代のLMS(学習管理システム)で、eラーニングと集合研修の双方を一元管理できることが特長です。これまでのLMSは、eラーニングのためのプラットフォームという位置付けでした。これに対して「HITO-Learning」では、eラーニングや集合研修、マニュアルの掲載など、人材育成に関する事柄を網羅的に管理できます。例えば、eラーニングの動画教材などで日常的な学習を進め、同時に集合研修の資料を共有したり、出席を管理したりするなど、双方の特長を融合した最先端の「ブレンディッド・ラーニング」を実現できます。受講者に与える課題の作成に関しては、「穴埋め」「選択式」など14の問題形式から好みのフォーマットを選択可能。また、研修後の課題作成やアンケートの回収・集計・分析もできます。多言語化にも注力しており、2019年3月時点で14ヵ国語に対応。特に英語と中国語のニーズが高くなっています。

研修は非日常の特別な場であり、通常業務に戻った後のフォローアップが何もないと、せっかく学んだ知識を生かせません。モバイル機器を含めたあらゆるデバイスに対応したクラウド型の「HITO-Learning」を使えば、受講者はいつでもどこでも学ぶことが可能になり、「日常の中での学び」を実現できます。移動中や休憩などの隙間時間にスマートフォンで動画を視聴できますし、業務中に疑問が生じたら、紙の資料を開かなくても「HITO-Learning」上で確認できます。つまり、仕事と学びが分断されずに、最も効率よく社員一人ひとりのスキルアップを実現できるのです。

「HITO-Learning」を通じて全ての働く人に学びの機会を広げていく

「HITO-Learning」を通じて全ての働く人に学びの機会を広げていく

「HITO-Learning」の開発経緯について詳しく教えてください。

「HITO-Learning」を開発したのは、業務提携しているコースベース社のLMSをパーソルグループで導入したことがきっかけでした。「HITO-Learning」の販売プロジェクトが立ち上がる1年半ほど前のことで、コースベース社のシステムが非常に使い勝手が良いと社内で評判になったのです。コースベース社のシステムにさまざまな機能を追加して誕生したのが「HITO-Learning」です。開発にあたっては、ユーザー視点で改良に取り組み、より使いやすいシステムに仕上がったと自負しています。

また、サーバーにアップロードできるデータ容量が無制限であることも、魅力の一つです。「この動画を見るとわかりやすいのに、容量制限のためアップロードできない」では意味がありません。理想の学びに関して当社とコースベース社の考え方が一致し、追加料金なしでデータ容量を無制限にすることができました。

「HITO-Learning」のこれからの展望をお聞かせください。

リリースから半年が経過した時点で導入実績は13社、導入先の社員数は1万人前後と、企業規模が大きいケースが多いのですが、今後は中小企業にも利用しやすいシステムに改良していきます。

株式会社パーソル総合研究所 執行役員 ラーニング事業本部 本部長 髙橋豊さん photo

人が働く環境や企業規模によって、学びの機会に差が生じるのは好ましくありません。我が国の産業全体を底上げするためには、中小企業で働く人々にこそ積極的に学習機会を与えるべきではないでしょうか。ただ、企業ごとに独自の教育システムを一から構築するのは効率的とは言えません。そこで、「HITO-Learning」では、各社が共通で利用できるようなコンテンツの開発を検討しています。

また、将来を見据えると、「HITO-Learning」の導入だけでは人材育成に関する全ての課題を解決することはできない、と感じています。人材育成とは本来、企業戦略と密接に結びつき、会社そのものをつくり、成長させる根幹であるはず。企業全体の未来を見据えたビジョンが欠かせませんが、今はまだ育成システムが独り歩きしている状態です。当社は「HITO-Learning」の展開だけにとどまらず、人材育成の考え方を強く啓蒙し、全ての企業で人材育成の考え方を変革できるよう、努力を続けていきます。

企業概要
株式会社パーソル総合研究所

本社所在地:東京都港区南青山1丁目15-5 パーソル南青山ビル
問合せ先: hrd-rc@persol.co.jp

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パーソル総合研究所育成・研修実践

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