人材採用・育成、組織開発のナレッジコミュニティ『日本の人事部』が運営する、HRテクノロジー(HR Tech、HRテック)総合情報サイト

日本の人事部 HRテクノロジー ロゴ

【人事労務に関する調査】スモールビジネスが抱える労務の課題が明らかに

 freee人事労務は、労務担当者が抱える課題を明らかにするため、スモールビジネスの経営者や管理部門担当を中心にインターネットで人事労務に関する調査を(実査日2022年2月10日~17日)行いました。


【アンケート調査の目的】
freeeは、2013年にfreee会計をリリースし、翌年、現在のfreee人事労務につながるクラウド給与計算ソフトをリリースしました。
以来、入退社手続きや勤怠管理機能などを追加し、バックオフィス業務の人事労務領域においても、経営者や担当者のみなさまの業務サポートをしたいと取り組みを続けてきました。
しかし、freeeのミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。」を実現するためには、プロダクトの価値を伝えるだけでは足りず、本質的な課題や知見をスモールビジネスのみなさまと共有していくことも大切だと考えています。
そのため、今回、人事労務領域のアンケートを公開いたします。
不定期にはなりますが、freee人事労務では、今後も、経営者や労務担当者のみなさまに役立つ調査や知見をお知らせしていきたいと考えています。

【アンケート結果】
◆1人労務担当者は全体で最も多い3割超、2つ以上兼務は9割近く
勤怠集計や給与計算、労務手続きなどの労務管理業務に携わっている人数は、1人が最も多く3割超でした。また、労務担当者が2つ以上の業務を兼務している割合は、全体で9割に近いことがわかりました。

◆労務業務への不安を感じているのは全体で6割以上
労務業務への不安を、強く感じている、ほどほど感じている、と回答した人は6割以上いました。また規模別に見ると、企業規模が大きくなり、扱うデータの人数が多くなればなるほど、不安を感じることがわかりました。

また不安を強く感じている、ほどほど感じていると回答した人に不安業務の内容について聞くと、給与計算が最も多く、次いで勤怠管理、入退社処理が続いています。そしてその不安の中身については、計算や入力のミス・漏れという手入力などで生じる人為的なミスが最も多い結果となりました。

◆労務業務に関する不安については、マネジメント層と担当者で明確な差
労務業に関して不安に感じている割合は、担当者が73.1%、マネジメント層(経営者、部長)で57.3%で15ポイント超の差があることがわかりました。労務業務に関する認識のギャップが、担当者とマネジメント層の間にあることがうかがえる結果となりました。

◆使用中の勤怠管理、給与計算のツールはExcelなどのツールが半数超
使用中の勤怠管理ツールについて聞いたところ、Excelやタイムカード、その他手作業などを行っている方の割合が5割を超えることがわかりました。

給与計算ツールについてはExcelなどの利用が49.8%とほぼ5割でした。
勤怠管理、給与計算ともに依然として手作業が必要な環境で業務をされている方が多いことがわかりました。

◆まとめ
労務管理などの人事労務領域は、ミスがないことが前提とされながら、ミスをしたときには従業員の安心して働く環境に影響のある極めてセンシティブな業務です。
加えて各種法律にも対応しなければならず、幅広い専門的な知識が求められるとともに、常にそれらをアップデートする必要もあります。
そうした難しい業務でありながら、今回の調査では、一人で労務を担当しているケースが多いことや労務以外の業務を兼務しているケースがほとんどであることなど、あらためて、体制面が十分ではないことがわかりました。

また労務管理業務に関して不安がある、と回答した人が全体で6割以上で、そのうち、最も多い不安要素は、給与計算や勤怠管理における計算ミスや入力ミスなどの手入力が発生する業務についてでした。

さらに従業員の勤怠管理や給与計算などについて手入力が発生するExcelなどでの対応がいずれも約5割の状況で、ミスが起きやすい環境であることが見て取れます。
つまり体制面とツール面での課題が、そのまま業務への不安に現れていると推察できます。

加えて、上記のような状況の中で、労務業務に不安を感じている担当者の割合は、マネジメント層に比べて、15ポイントも高く、マネジメント層と担当者では、労務業務に関する認識のギャップがあることもうかがえました。

一見すると労務管理などの業務は、業績とのつながりが遠く、間接的な関わりであると見られてしまうため後回しにされがちですが、従業員が安心して働き、業績を上げていくためには整備が必須の領域になります。
freee人事労務では、多くの企業で入退社が行われた後のいまの時期に、人事労務領域の業務量やフローをあらためて振り返り、体制面やツール面のチェックを行って、労務担当者の働く環境を確認することをお勧めいたします。

■調査概要
調査方法:インターネット上でのアンケート調査
調査対象:法人の経営者または管理系部門管轄役員
     法人の管理系部門の部門長および正社員(N=1,236)
調査実施日:2022年2月7日~2022年2月17日

 

◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社LegalForce/5月16日発表・同社プレスリリースより転載)

新着ニュース