【ヨミ】エスディージーズ SDGs
SDGs(エス・ディー・ジーズ:Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)とは、発展途上国のみならず、先進国も含めて世界全体が取り組む国際目標です。地球上に存在する人の全て、誰一人も取り残さない(leave no one behind)ことを誓うものであり、17の目標・169のターゲット・232の指標から構成されています。持続可能なより良い世界の実現を目指し、日本の企業においても取り組みが進んでいます。
SDGs(エス・ディー・ジーズ:Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)とは、発展途上国のみならず、先進国も含めて世界全体が取り組む国際目標です。地球上に存在する人の全て、誰一人も取り残さない(leave no one behind)ことを誓うものであり、17の目標・169のターゲット・232の指標から構成されています。持続可能なより良い世界の実現を目指し、日本の企業においても取り組みが進んでいます。
SDGsは、2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されている国際目標です。2001年に策定されたMDGs(エム・ディー・ジーズ:Millennium Development Goals/ミレニアム開発目標)の後継という位置付けで、2016年から2030年までに目標を達成することを目指しています。
SDGsの必要性が問われた背景には、地球の資源を惜しみなく使うことを前提とした経済・社会の発展は、近い将来に限界が訪れるという危機感がありました。1987年、「環境と開発に関する世界委員会」の報告書で「持続可能な開発」について提唱されたことを機に、現在のSDGsの根底となる概念が広がります。
その後、2001年にSDGsの前身であるMDGsが策定され、2015年を目標達成の期限として活動が進められました。MDGsでは「極度の貧困と飢餓の撲滅」を含めた八つのゴールが設定されていましたが、途上国における問題解決に目を向けた取り組みとなることが多く、実際に推進するのは国やNGO(非政府組織)が主体となっていました。そのため、企業や個人が当事者意識を持ちにくいという点が課題として挙げられてきました。
日本企業では、CSR(企業の社会的責任)において、事業活動を通じて社会に貢献する意義が認識されています。しかし、利益を還元するという前提の上に成り立つ傾向があり、業績が悪化した際には優先度が下がるケースも見られます。
一方のSDGsは、社会への還元という考え方ではなく、事業活動そのものに「持続可能であること」を組み込む点が大きな違いです。従って、全ての企業が取り組むべき経営指標であり、事業活動そのものを見直す必要があることから注目を集めています。
ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉です。企業の長期的な成長を目指すには、ESGの三つの観点が必要であることが世界的にも周知されています。三つの観点から企業を分析し、優れた経営をしている企業へ投資することを「ESG投資」と呼びます。
ESGは、2006年に当時の国連事務総長だったコフィー・アナン氏が金融業界に提唱した「責任投資原則(PRI)」の中で、投資を判断する際の観点として提唱されました。つまり、金融・投資に関連する「企業を判断する物差し」ということもできます。
ESGとSDGsの根源が類似していることもあり、近年はセットで注目される傾向にあります。しかし、ESGは顧客・従業員・株主・取引先・競合他社・地域社会・行政機関などのステークホルダーに対する配慮であり、広義における企業の長期目標といえます。一方のSDGsは、企業だけでなく国や地方団体を含む最終目標です。企業がESGを通して日々活動をしていく中で社会に貢献し、将来的なSDGsの達成につながります。
SDGsは17の目標に分けられており、さらに169のターゲット、その下には232の指標があります。17の目標それぞれの概要を見ていきましょう。
七つのターゲットに分けられ、主に貧困層の半減・保護、貧困撲滅のための各種取り組みを行うものです。
八つのターゲットに分けられ、飢餓や栄養失調の撲滅を目指すとともに、小規模食料生産者の農業生産性や所得倍増、持続可能な生産システムの確保を目指します。このほか、農村インフラや農業研究・普及サービス、植物・家畜遺伝子バンクへの投資拡大など、開発途上国の農業生産強化を図ることも挙げられています。
13のターゲットに分けられ、妊産婦や新生児の死亡率の削減、伝染病の根絶、感染症への対処、非感染性疾患(NCD)による若年死亡率の減少などが挙げられています。このほかにも薬物乱用の防止や治療強化、交通事故の死傷者半減、大気・水質など各種汚染による死亡・疾病件数の大幅削減などがあります。
10のターゲットに分けられ、無償かつ公正で質の高い初等・中等教育の確保、就学前教育へのアクセス、全ての人が安価で質の高い技術・職業教育や高等教育を受ける平等な機会の獲得が挙げられています。また、雇用や起業などに必要な技能を持った人の割合の増加、教育におけるジェンダー格差の排除などがあります。
九つのターゲットに分けられ、性差別の撤廃、女性への暴力排除や有害な慣行の撤廃、女性のエンパワーメント促進のための実現技術の活用強化などが挙げられています。
八つのターゲットに分けられ、安全・安価な飲料水を平等に利用できるようにするための整備、下水・衛生施設の整備、水不足に悩む人の数の大幅減少、水資源管理、水に関連する生態系の保護・回復などがあります。
五つのターゲットに分けられ、安価で信頼できる現代のエネルギーサービスを普遍的に利用できることのほか、再生可能エネルギーの割合拡大、世界全体で見たエネルギー効率の改善率倍増、開発途上国におけるインフラ拡大・技術向上などが挙げられています。
12のターゲットに分けられ、一人当たりの経済成長率の持続、高いレベルでの経済生産性達成、雇用創出やイノベーションを支援する開発重視型政策の促進と中小企業の設立・成長の奨励、就労・就学・職業訓練などを行っていない若者の割合減少、持続可能な観光業促進のための政策立案などがあります。
八つのターゲットに分けられ、持続可能で強靭なインフラ開発と安価かつ公平な利用の確保、開発途上国でのインフラ開発促進、後発開発途上国における情報通信技術へのアクセス向上などが挙げられています。また、GDPに占める産業セクターの割合増加、資源利用効率の向上、クリーン技術の導入拡大といった項目があります。
10のターゲットに分けられ、所得下位40%の所得成長率について国内平均を上回る数値を漸進的に達成・維持、機会均等の確保や成果不平等の是正、税制や賃金などの平等拡大を達成することなどが挙げられています。
10のターゲットに分けられ、スラムの改善、交通の安全性改善と女性・子ども・高齢者・障がい者などへの配慮、災害による死者や被災者の削減、環境に悪影響をもたらす廃棄物管理への配慮などが挙げられています。このほか、世界文化遺産・自然遺産の保護も組み込まれています。
11のターゲットに分けられ、天然資源の持続可能な管理や効率的利用、再利用などによる廃棄物排出量の大幅削減のほか、小売・消費レベルでの食料廃棄を半減させて食品ロスを防ぐことなどが挙げられています。
五つのターゲットに分けられ、気候変動対策を国の政策・戦略・計画に盛り込むこと、気候変動の影響に対応するための教育・啓発、制度の改善などが盛り込まれています。
10のターゲットに分けられ、海洋汚染の防止・大幅削減、海洋や沿岸の生態系の回復活動、海洋酸性化の影響を最小限化することなどが挙げられています。
12のターゲットに分けられ、陸域の生態系の保全と回復、森林減少の阻止と回復、砂漠化への対処や劣化した土地と土壌の回復、遺伝資源への適切な対応などがあります。
12のターゲットに分けられ、暴力および暴力に関連する死亡率の減少、子どもへの虐待撲滅、組織犯罪の根絶、汚職や贈賄の大幅減少、公共機関の透明性の確保、司法の平等な利用などが挙げられています。
19のターゲットに分けられ、ODA(政府開発援助)におけるコミットメントの実施、開発途上国への追加的資金源の動員や技術支援などが挙げられ、世界的なマクロ経済の安定が求められています。
SDGsが掲げる目標は幅広く、企業および人事が取り組むべきことも多岐にわたります。ここでは、人事がSDGsにおいてできることを三つの観点から説明します。
障がい者雇用やグローバル人材の活用など、働き方改革も絡めた多様な雇用と職場環境の整備は人事にとって重要課題の一つです。また、性別格差のない職場環境づくり、女性リーダーが活躍できる機会の創出なども人事が注力すべき課題となります。SDGsの中では「5. ジェンダー平等を実現しよう」「10. 人や国の不平等をなくそう」がこれに該当します。
従業員が健やかな状態で業務に注力するには、人事のフォローが重要です。中でも、職場環境を安全に保ち、けがや疾病の防止につなげることは必要不可欠な取り組みです。SDGsの中では「3.すべての人に健康と福祉を」が該当します。
正規雇用・非正規雇用、または性別にかかわらず平等な研修機会を提供することは、SDGsにおいて人事が取り組むべき課題です。SDGsの中では「5. ジェンダー平等を実現しよう」「8. 働きがいも経済成長も」「10. 人や国の不平等をなくそう」が該当します。
国連が設立した「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」とベルテルスマン財団が発表したレポート「Sustainable Development Report 2021」のランキングによると、日本におけるSDGs達成度は、国連加盟国165ヵ国中18位です。
このレポートには、SDGs取り組みスタートから毎年、各国の取り組み状況が掲載されています。過去6年間の日本の状況を見ると、2017年に順位が11位、スコアが80.2と最も高く、2018年以降は順位、スコアともに低下しています。
報告年 | 日本の順位 | スコア |
---|---|---|
2016 | 18 | 75.0 |
2017 | 11 | 80.2 |
2018 | 15 | 78.5 |
2019 | 15 | 78.9 |
2020 | 17 | 79.17 |
2021 | 18 | 79.85 |
17の目標それぞれの達成度と状況の傾向を見ると、さらに日本の現状がわかります(括弧内は改善傾向度)。
■達成済み
4.質の高い教育をみんなに(順調・維持)
9.産業と技術革新の基盤をつくろう(順調・維持)
16.平和と公正をすべての人に(順調・維持)
■課題がある
1.貧困をなくそう(順調・維持)
3.すべての人に健康と福祉を(順調・維持)
6.安全な水とトイレを世界中に(順調・維持)
8.働きがいも経済成長も(順調・維持)
11.住み続けられるまちづくりを(順調・維持)
■重要な課題がある
2.飢餓をゼロに(適度に改善)
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに(適度に改善)
10.人や国の不平等をなくそう(判定外)
12.つくる責任つかう責任(判定外)
■深刻な課題がある
5.ジェンダー平等を実現しよう(適度に改善)
13.気候変動に具体的な対策を(停滞)
14.海の豊かさを守ろう(停滞)
15.陸の豊かさも守ろう(減少)
17.パートナーシップで目標を達成しよう(適度に改善)
すでに達成している目標もありますが、14の目標に関しては、何らかの課題があると評価されています。その中でも「深刻な課題がある」とされる五つの目標には、早急な対応が求められます。
政府は優先課題として八つを示しています。
1.あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
2.健康・長寿の達成
3.成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4.持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
5.省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
6.生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
7.平和と安全・安心社会の実現
8.SDGs 実施推進の体制と手段
日本政府は2021年6月、国連に「自発的国家レビュー(VNR)」を提出し、国内における今後の具体的な取り組みを示しました。このうち、「深刻な課題がある」とされた項目に関わる取り組みを抜粋します。
1.あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
・男女共同参画基本計画を柱とする、女性活躍推進に効果的な取り組みを加速化
・働き方改革による労働環境の整備により、女性の活躍を後押し
5.省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
・グリーン成長戦略によるESG投資の推進により、経済と環境の循環を円滑に
・「食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針」の推進を筆頭とし、持続可能な生産や消費を促す
6.生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
・2050年までに海洋プラスチックごみによる汚染をゼロにする、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を推進
・生物多様性の保全を推進し、生態系サービスの維持と向上を目指す
8.SDGs実施推進の体制と手段
・メコン5ヵ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム)と協同する「日メコンSDGsイニシアティブ」を含め、各所との連携、取り組みを強化
・目標達成に必要な資金課題の解消のため、JICA債をはじめとした民間からの資金調達を促進
日本のSDGsの達成状況が芳しくない理由の一つとして、日本国内でデータの調査・収集が不足していることが挙げられます。
SDGsの達成状況は、各国が国内で調査、収集したデータを用いて測定しています。しかし日本では、指標によって数年前からデータが更新されていない状況です。これは、「Sustainable Development Report 2021」に掲載されている指標別の評価を見れば一目瞭然です。
例えば、「12.つくる責任つかう責任」では、六つの指標のうち2010年、2012年のデータが二つずつ用いられています。その影響により、正確な傾向の判断には至らず、「判定外」との評価がなされています。
上記以外の項目においても、情報更新が滞っている指標が随所に見られます。そのため、各指標を最新データに更新すれば、現状とは異なる評価になることが期待されます。
世界に視点を広げると、昨今の新型コロナウイルス感染症の流行により、取り組み状況が後退、停滞する国も見受けられます。
経済活動の停滞と雇用の喪失による、貧困や飢餓の増加も顕著で、SDGsの進捗は芳しくありません。
国際連合広報センターは、新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越え、SDGs実現の取り組みを軌道に乗せるためには、今後18ヵ月間のアクションが重要(2021年7月時点)だとしており、取り組みの加速が期待されています。
以下の表は、SDGsが採択された2015年を基準とし、2020年時点における世界的な取り組みの進捗状況を表したものです。
特に「12.つくる責任つかう責任」「15.陸の豊かさも守ろう」は、SDGsの取り組み当初よりも後退している状況です。
12.つくる責任つかう責任
電気・電子機器の廃棄物は増加の一途で、適切な処理が行われていません。一人あたり7.3kg発生する廃棄物のうち、リサイクル処理されたのはわずか1.7kgです。
15.陸の豊かさも守ろう
2020年までの20年間で、世界で1億ヘクタールの森林が失われました。「国際自然保護連合(IUCN)」レッドリスト対象の4分の1を超える生物種が、絶滅の危機に瀕しています。
それ以外のものを含め、世界における項目別の状況は国際連合広報センターの「SDGs報告2021」で確認できます。
企業活力研究所の調査によれば、SDGsなど社会課題の解決において、7割近い企業が「企業の責任として重要」「持続可能性に関わる企業価値の向上において重要」と捉えています。
これからSDGsの活動を検討している企業に向け、参考となる活用事例をご紹介します。外務省が公開している取り組み事例から、三つの企業における人事に関する取り組み内容について見ていきましょう。
富士ゼロックス株式会社では、事業活動と従業員への取り組みの両面から課題に取り組んでいます。従業員への取り組みでは、SDGsの「8.働きがいも経済成長も」に注力しています。
同社では、企業が持続可能であるには人が重要であると捉え、全ての従業員が自ら考えて行動に移し、成長と変化に挑戦する人材となるための環境整備や能力開発を推進しています。
具体的には、エンゲージメントサーベイを用いた従業員意識の向上、階層別に体系化した育成プログラムの展開、国内外への留学を通じたリーダー育成、能力に応じた評価・任用により活躍の機会を創出するといった取り組みです。ダイバーシティ&インクルージョンの推進、健康経営の推進も積極的に行われています。
外資系総合コンサルティング会社であるアクセンチュア株式会社では、「SDGs統合推進プログラム」と題して積極的にSDGs活動を進めています。
人事関連では、アクセンチュア独自の働き方改革として「Project PRIDE」を実施しています。これは「制度」と「意識」の両輪にアプローチして組織風土を改革するという取り組みで、ビジネスマナーの基盤、コア・バリューの発揮、ワークスタイルの変革の上に成り立つ「自信と誇りを持ったプロフェッショナル」を目指すというゴールが置かれています。
具体的には、経営トップをはじめとした推進体制の構築とコミットメントの醸成、施策の仕組み化、テクノロジーの積極活用、文化・風土の定着の観点からフレームワークに沿って実践されています。この活動により、残業時間の減少、離職率の低下、有給所得率の向上、女性比率の向上といった成果も得られています。
このほか、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、地方創生+震災復興支援(福島イノベーションセンターの拡充)、女性が活躍する職場など、SDGsに関連して幅広く活動しているのが特徴です。
化粧品・健康食品のメーカーである株式会社ファンケルでは、2018年6月にファンケルグループ「サステナブル宣言」を策定しました。世の中の「不」を解消することで、持続可能な社会の実現に貢献するとしています。
重点テーマは環境・健康・多様性・ガバナンスの4点です。人事関連では健康経営の推進が図られるとともに、研究職への裁量労働制の採用、在宅勤務制度やサテライトオフィスの導入、新たな休暇制度の導入、ストレスチェック実施率向上などに取り組んでいます。このほか、「みんな違ってあたりまえ」をスローガンとしたダイバーシティの推進、障がい者雇用の促進にも取り組んでいます。
企業でSDGsに取り組む際、ロゴやアイコンといったビジュアルもうまく活用して活動していきたいものです。各企業のホームページやパンフレットなどに使用するSDGsのロゴは、無償で提供されています。ただし、使用に関してはいくつか注意点があります。
非商業的で資金調達目的ではない「情報目的」の場合、事前許可やライセンス契約の締結は不要です。主に許諾申請が必要なのは、「資金調達目的」と「商業用途」です。
例えば、SDGsを支援する活動費用を賄う目的でロゴやアイコンを使用する場合は、事前許可およびライセンス契約の締結が必要になります。また、営利主体でSDGsを広める場合や、販促用商品などの販売をする場合などは商業用途に該当するため許可が必要です。
国連の支持を示唆するような形での使用、個人の宣伝目的などの使用は禁止されています。SDGsには2種のロゴと17種のアイコンがありますが、それぞれ使い方が定められているので、事前許可が必要かどうかを含め、確認しておくことが必要です。
使用に関する許諾申請や問い合わせについては、国連本部(ニューヨーク)が一括して対応しています。ロゴとアイコンの使用に当たっては、以下のガイドラインを参考にしてください。
SDGsへの取り組みは、実際の収益にすぐに直結するわけではありません。そのため、「実践する意義がわからない」「従業員への浸透がうまくいかない」といった課題にぶつかるケースも想定されます。特に昨今は、新型コロナウイルスなど世界情勢が不安定な状況であり、利益確保に奔走せざるを得ない企業も少なくないでしょう。
しかし、SDGsはいわば世界規模での課題に対する目標です。「企業は利益を追求する存在である」という考え方をより大きな視点から捉えれば、世界という単位の社会問題に取り組むことで企業の存在価値が生まれ、対価として長期的かつ安定的な成長につながることができます。
SDGsは他人事ではなく、各企業の成長と発展に必要な取り組みです。リスクの低減や新規ビジネスの創出といった観点からも、真摯に取り組む必要があるといえます。
パルスサーベイ、ビジョンミッション、SDGs データで紐解く人事の課題
今注目すべき3つの人事課題(パルスサーベイ、ビジョンミッション、SDGs )について、「人事白書2021」の貴重なデータやキーワード解説や企業取組事例、オピニオンリーダーの提言を交えてご紹介します
人事白書2021:パルスサーベイ、ビジョンミッション、SDGs データで紐解く人事の課題│無料ダウンロード - 『日本の人事部』