【デジタルスキル調査】日本とAPACの変化し続ける労働環境におけるデジタルスキルとその重要性
Amazon.com, Inc. の関連会社である Amazon Web Services(AWS)は本日、コロナ禍でデジタルスキル習得に向けたトレーニングの必要性が大きく高まったことを示す新たな調査レポート「日本とAPACの変化し続ける労働環境におけるデジタルスキルとその重要性」を公開しました。
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- 日本の労働者の 78% がコロナ禍に伴う仕事の変化に対応するため、より多くのデジタルスキルが必要になったと回答。一方、デジタルスキル習得を支援するためのレーニング計画を策定している企業・団体は全体の5分の1未満であることが明らかに
- 2025年までに最も需要の高いデジタルスキルは、クラウドとサイバーセキュリティ関連スキル
- デジタルスキルトレーニングに投資する企業・団体の 75% が売上の伸長を、また、84%が従業員の生産性向上、75%がイノベーションのサイクルが迅速になったと回答
本レポートによると、日本の労働者の78% が、コロナ禍に伴う仕事の変化に対応するため、より多くのデジタルスキル(デジタル技術を活用する能力と知識)が必要になった回答し、デジタルスキルトレーニングを必要とする日本の労働者数は、2023年には2,630万人と、日本の労働力の 39% を占めるようになると予測されています。その一方で、実際にデジタルスキル習得支援のためのトレーニング計画を策定している雇用主は全体の 18% に過ぎません。こうしたトレーニング実施の有無は、生産性やイノベーション、従業員の定着率などにおける企業・団体の競争力に影響を及ぼす可能性があります。
AWS が戦略・経済コンサルティング会社である AlphaBetaに作成を委託した本レポートでは、デジタルスキルを活用[※1]する日本国内の技術職・非技術職[※2]の労働者 1,032 人と、公共、民間、非営利セクターの多様な規模の組織を代表する雇用主[※3]312 社・団体を対象に調査を行いました。その結果、クラウド開発者向けツールや、クラウドベースのコミュニケーション、会計、顧客管理ソフトウェアなどのクラウドベースのツールを使用するスキルが、2025年までに雇用主が最も必要とするスキルとなり、サイバーセキュリティスキルがそれに続くことが明らかになりました。また、2025年までに日本で需要が高まるデジタルスキルの上位10スキルに、ITシステムをオンプレミス(自社所有)からクラウドに移行する能力や、クラウドアーキテクチャ設計に関するスキルが挙げられるなど、より高度なクラウドコンピューティングスキルの必要性も指摘されています。
日本では労働者の 54% が、今後のキャリアアップに向けて2025年までにクラウド関連スキルを習得するトレーニングが必要だと感じています。このうち、60%はクラウドベースのツールを習得する必要性を、21% はITシステムをオンプレミスからクラウドに移行するスキルを習得するためのトレーニングを、18% はクラウドアーキテクチャ設計スキルが必要だと感じています。また、医療、農業、フィンテック、エンターテインメントを含む多くの業界の日本企業が、人工知能 (AI) や機械学習 (ML)の導入を検討しています。AI/ML やデータ分析を通じて企業がより深い洞察を得るためには、従業員のスキル向上が不可欠です。AI/MLの活用などの高度なクラウドスキルは、2025年までに雇用主が求めるデジタルスキルの上位10スキルのうち、第8位となりました。
スキル習得に向けたトレーニングを支援する雇用主はその価値を実感しています。雇用主の84% が従業員の生産性向上を、74% がデジタル化に向けた目標を迅速に達成できたと答えています。また、75% がイノベーションのサイクルを短縮したほか、売上が伸びたと回答しました。一方、66% が従業員の仕事と個人的な満足度が高まったと回答しています。
Access Partnership グループ AlphaBetaで、APAC担当ディレクターを務めるGenevieve Lim(ジュヌビエーブ・リム)氏は、今回の調査結果について次のように述べています。「デジタルスキルの必要性は長年にわたって高まっていますが、私たちの調査ではコロナ禍に伴う仕事の変化により、日本国内の技術職と非技術職双方の労働者においてデジタルスキル習得に向けたトレーニングの必要性が加速していることが示されています。コロナ禍に対処し、長期的な競争力を確保するため、組織はデジタル化を加速しています。デジタルファーストな経済への移行は、各国のコロナ禍からの回復と、より力強い未来の経済を確かなものとするうえで支えとなります。こうした多様かつ増え続けるデジタル学習のニーズに応えるには、各国政府による雇用主、トレーニング事業者、労働者との協力が急務です」
[※1]業務においてデジタルテクノロジーを活用する必要がある労働者であり、技術職、非技術職を含む。
[※2] 専門的な技術的知識やスキルは必要ないものの、文書作成ソフトウェアやスマートフォンの操作などの基礎的な技術スキルを必要とする業務に従事する労働者(管理スタッフ、カフェオーナー、人事マネージャーなど)
[※3] 業務部門マネージャー、IT部門マネージャー、IT意思決定者を指す。業務部門マネージャーとは採用・人材管理を担う中間・上級管理職を指す。IT部門マネージャーとは組織の技術関連業務に重点を置く中間・上級管理職を指す。IT意思決定者とは組織のITソリューションの選択や導入に重要な役割を果たす労働者を指す
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(アマゾンジャパン合同会社/4月11日発表・同社プレスリリースより転載)