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ホルモンバランスに活躍を左右されない職場へ
企業の「女性の健康」との向き合い方

日本産業衛生学会就労女性健康研究会世話人代表
荒木労働衛生コンサルタント事務所 所長

荒木 葉子さん(日本産業衛生学会就労女性健康研究会世話人代表 荒木労働衛生コンサルタント事務所 所長)

男女雇用機会均等法に、機会や待遇の平等が盛り込まれてからおよそ20年。女性の働き方は大きく様変わりしました。しかし、女性の体のしくみは変わりません。とくに毎月の生理にまつわる影響は大きく、常に不調や悩みを抱えがちです。加えて妊娠や出産、そして更年期障害と年代に応じて体の仕組みも変化します。そうした健康のゆらぎに、企業はどう対応すればいいのでしょうか。また、どのように捉えれば、健康状態による活躍機会の格差を生まずにすむのでしょうか。女性の健康に詳しい、産業医で日本産業衛生学会就労女性健康研究会世話人の荒木葉子さんにお話をうかがいました。

プロフィール
荒木 葉子さん
荒木 葉子さん
日本産業衛生学会就労女性健康研究会世話人代表
荒木労働衛生コンサルタント事務所 所長

あらき・ようこ/1981年、慶應義塾大学医学部卒業、内科学教室入局。血液内科専攻。1992~1993年、カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。2002年からNTT東日本首都圏健康管理センター東京健康管理センター所長を勤め、2006年より荒木労働衛生コンサルタント事務所所長を務める。著書に『働く女性たちのウェルネスブック』(慶應義塾大学出版会)、『臨床医が知っておきたい女性の診かたのエッセンス』(医学書院,編集代表)、『性差医学入門』(じほう)、『がんの治療と暮らしのサポート実践ガイド』(株式会社エス・エム・エス)。

女性のコンディションを司る二つのホルモン

荒木先生が所属されている就労女性健康研究会とは、どのような団体なのでしょうか。

日本産業衛生学会の中の組織で、1999年に活動を開始しました。男女雇用機会均等法や労働基準法の改正など働くことの性差を解消する動きが活発化する中、産業保健側も女性が活躍できるような体制づくりが必要だという考えのもと立ち上げられた研究会です。

私は内科医として働いていましたが、仕事と家庭の両立に苦労しました。そのため女性のキャリアを健康の観点から支援したいと、1990年ごろから個人で活動していたのですが、研究会の発起人だった先生方とご縁があり、設立直後より活動に参画しています。

研究会立ち上げからの20年間で、日本企業における女性の健康への意識はどのように変化しましたか。

女性の社会進出と健康経営に対する関心の高まりに伴い、研究会の立ち上げ時と比べて、大手企業を中心に働きやすい環境が整ってきたように思います。とくに航空会社や生活用品メーカーといった、女性の働き手が重要な位置づけを担う大手企業では、比較的早い時期に取り組みが始まりました。その意味では、社会をけん引する存在だといえます。

中小企業は経営者の考え方によって、大きく異なります。女性社員を貴重な戦力とみなしているところでは、長く活躍してもらうため、大手企業以上に手厚くフォローしていることもあります。また地方の企業でも、地域貢献の位置づけから積極的に取り組む様子が見られます。

ただ社会全体でいえば、女性が健康の不安を払拭し、存分に活躍できるような環境が整っているとはまだ言い難いでしょう。この傾向は日本に限らず、世界中に男女の格差は確実に存在します。

女性の健康を考えるうえで、どのようなことを押さえておく必要がありますか。

女性ホルモンについての知識は外せません。10代後半~70代までは、女性ホルモンの動きと女性の健康は強い関連があるからです。

女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。分泌量は1ヵ月の間で変動し、排卵や月経に作用します。また、年代によって分泌量は変化します。具体的には、20代から30代で分泌がピークに達し、40代中ごろから徐々に低下。50歳ごろに閉経を迎えます。

こうした女性ホルモンの影響を受け、女性の健康は短期・長期二つの時間軸で変化しています。短期というのは生理周期による変化で、およそ4週間の周期で体と心の調子が変わります。長期というのは、「思春期―性成熟期―更年期-老年期」のような長いスパンで向き合う心身の変調です。

女性ホルモンは月経、妊娠出産、乳房の発達などに関係しているのはもちろん、脂質や糖質などの代謝、骨密度の保持、血管の維持、脳機能、免疫、薬物代謝など、多様な働きをもっています。また排卵期以降に分泌量が増えるプロゲステロンは、妊娠の維持、基礎体温の上昇や利尿作用、睡眠、うつやイライラなどの気分の変化などに関係します。ホルモンバランスが崩れると自律神経が乱れ、さまざまな不調につながります。

仕事と女性の健康は、婦人科領域を抜きには考えられません。20~30代は生理痛がある人が多く、子宮内膜症や子宮筋腫が隠れていることがあります。生理前に情緒不安定や食欲不振などになるPMS(月経前症候群)、PMSがさらに重症化したようなPMDD(月経前不快気分障害)に悩まされる人もいます。

生理周期に伴うホルモンバランスの変化

生理周期に伴うホルモンバランスの変化

(参考:働く女性たちのウェルネスブック)

20代から30代にかけては妊娠と出産の適齢期であり、子育てと仕事の両立は大きなテーマといえます。30代後半から不妊治療が増えてきますが、不妊治療と仕事の両立は難しく、離職する人も少なくありません。キャリアが充実する40代後半以降は、閉経に向けて更年期障害に悩まされる人も少なくありません。

また、女性のうつは男性の二倍と言われており、PMS、産後うつ、更年期うつ、老年期うつなど女性ホルモンが何らかの関与をしていると考えられています。摂食障害、パニック障害なども女性に多いといわれています。

女性の年代別健康リスク概要

女性の年代別健康リスク概要

婦人科以外の疾患にもさまざまな性差があります。代表的なものを以下に示しました。
病気に性差があるのは、女性ホルモンや性染色体のような生物学的要因もありますが、社会文化的な性差、例えば職場のストレスや物理化学環境、家庭の状況、育児や介護サポートなども関係しています。また、食事や運動、睡眠などの生活習慣も大きな影響を及ぼします。

性差による病気の出現(荒木氏の話を基に作成)
精神疾患 拒食症や過食症など食事にかかわるもの、醜形恐怖症など外観を気にする疾患は女性に多くみられる。不安障害や気分障害(鬱病、抑うつ状態など)も女性の方が多いといわれ、PMSなど月経周期に影響を受ける場合もある。更年期にも症状が現れやすい。また出産後のうつ、育児ノイローゼ、セクハラ・パワハラ、DVによる精神障害もある。
内科疾患 鉄欠乏性貧血 最も多い症状で、月経のあるほとんどの女性に貧血があるといってもよい。婦人科症状や精神症状も貧血あるいは栄養不足からきている場合が多い。
甲状腺疾患を含む自己免疫疾患 女性の方が自己免疫疾患(免疫が、無害な自分自身の細胞を攻撃して起こる病気)になりやすいと言われ、とくに、若年から中高年に多い。甲状腺疾患もメンタル疾患と間違えられることが多く、また不妊の大きな要因となる。
頭痛 特に片頭痛は女性に有意に多く、月経に伴い悪化する傾向がある。
狭心症や心筋梗塞 発症が男性よりも10年ほど遅く、症状が非典型的で診断が遅れることがあると言われる。女性に多い微小血管狭心症は心電図で症状を見つけづらく、心臓神経症、気のせい、更年期などとされることもある。
便秘 女性に頻度が高い。一方、男性では下痢の人が多い。
代謝への影響 女性ホルモンの作用が低下すると、脂質代謝、糖代謝にも影響が出る。メタボリックシンドロームになる人は限られるが、女性は肥満でなくても、糖尿病、高血圧、重度な脂質異常があれば、心血管疾患のリスクが高まる。
整形外科 骨粗鬆症、膝関節炎など 閉経を過ぎると血管や骨にも大きな変化が起こり、動脈硬化が進み、骨粗鬆症になりやすくなる。転倒による骨折で寝たきりになる率が高く、女性の非健康寿命に影響を及ぼす。
がん 子宮頸がん、乳がん 女性のがんは、男性よりも若年から始まる。特にこの二つは30代から始まり、就労年代を直撃する。
大腸がん がんへの罹患率は一般的に男性が高いが、結腸がんは同程度、直腸がんは男性に多い。
肺がん 腺がんが多く、最近上昇傾向。男性は扁平上皮がんが多い。

健康の性差を理解することで女性が活躍しやすくなる

どうして女性の体の特性が、「働きづらさ」につながるのでしょうか。

一つは社会のしくみ、特にビジネスや企業のメカニズムが、男性主体でつくられてきたことが大きいと思います。キャリアも働き方も、男性が主流で、女性は傍流というとらえ方をされており、女性が男性並みに働くか、逆に弱いものとして別に扱われる傾向があったと思います。

予防医療についても、同様のことがいえます。例えば健診項目ではメタボリックシンドローム(メタボ)にスポットが当たっていますが、日本のメタボ診断は肥満を前提にしており、メタボは40代以降の男性が中心です。女性は肥満が無くても、高血圧や糖尿病、喫煙者である場合はリスクが高いため、注意が必要です。

女性の太りすぎは少数で、むしろ「痩せすぎ」が大きな問題です。貧血や不妊、身体やメンタルの不調を招くからです。若年期の痩せは本人の健康のみならず、次世代の健康にも影響しますし、中年期以降の骨や血管の健康にもダメージを与えます。

貧血は月経のある女性の大半が直面しています。公衆衛生対策として、アメリカでは主な食材に鉄が添加されていて、貧血の頻度は低いです。日本にはそうした施策はなく、ピルも使いません。妊娠を経験しない女性は生涯500回近い月経があるため、貧血の頻度が高くなるのです。定期健康診断でせめて月経のある時期には鉄代謝を調べられれば良いと思います。

母性保護と男女平等の考え方は常にせめぎ合ってきましたし、性の健康は、日本では男女ともに十分な教育を受けておらず、表立って語られてこなかったと思います。女性の健康については男性にも知ってほしいですし、男性の健康についても女性に理解してほしいと思っています。

日本は諸外国に比べて性教育が遅れていることもあり、性に対する心理的バリアが大きい傾向にあります。生理についてオープンに語られることは少なく、お店で生理用品を買うと紙袋に入れられます。性は隠すもの、秘密にするものといった考えが存在しているのです。

海外では子どもに性教育が行われていて、生理の存在は日常になじんでいます。ナプキンやタンポンも、特に隠すものではありません。欧米人は普通の内科外来でも、性感染症の診断を求めて来院する方は多く、クラミジアが陽性でした、などとお話しすると、次の外来にはパートナーを連れてくるケースがほとんどでした。性に関わる病気は、カップルで治すものという考えが広く浸透しています。

日本の男性管理職は、女性の体の変化について教えられなかったため、部下に「生理で体調がすぐれない」と言われても、症状やつらさを理解できません。わからないから本人に任せるほかない、というのが現状でしょう。まずは、お互いの性を理解するための情報提供、風土づくりが大事だと思います。

そこで主体となるのが人事部の皆さんです。特に健康経営やダイバーシティを推進している部署が先頭に立つと動きやすいと思います。産業保健の専門家、社員の有志(パパママサイト、がんグループ、介護グループなどを立ち上げている人など)も加われば、さらに良い環境ができのではないでしょうか。

日本でピルが普及していないことも、女性が働きづらい一因になっています。低用量ピルは避妊だけでなく、生理不順やPMS、生理痛の改善、さらに卵巣がんの予防などの効果も期待できます。計画的な利用によって、重要な会議や旅行といった大事なイベントに生理が重なってしまうことを避けることもできます。

欧米では、ピルの利用が一般的です。別な表現をすれば、生理を上手にマネジメントし、仕事への影響を最小限にするように工夫しているのです。しかし日本では、ピルを活用できている女性はまだ少数です。処方が必要なこと、場合によっては自費診療になることなどが、普及を妨げている原因だと思います。

日本には生理休暇もあります。

生理休暇は、1947年に教師、女工などの訴えから、母性保護の権利として勝ち取られたものです。生理を医療化しない、自然のものとして扱うというアプローチをしており、そのことも日本にピルが普及しない理由の一つかもしれません。

また生理休暇がある国は世界的にみてもほとんどないようです。厚労省の調査によれば、取得率も低下しています。策定当時から時間が経ち、労働条件の変化や治療の多様化など時代は変化しています。男女間での雇用が均等化した現在の枠組みには、若干合わなくなっている部分もあるのではないでしょうか。

一方で、だるい、やる気がわかない、眠れない、パニックになるといった症状が、全てホルモンバランスの乱れやメンタルヘルスの問題とは限りません。相談者から話を聞いてみると、朝ごはん抜き、肉も魚も食べない、間食には甘いもの、など栄養の問題が隠れていることが多いです。

朝ごはんをしっかりと食べる、食事の内容を見直してたんぱく質に鉄分、ビタミンCなどのミネラルやビタミン類をしっかり補給する。それだけで症状が改善する人がたくさんいます。

健康の基礎と女性ホルモン

食事、運動、睡眠をしっかり整え、それに加えて、ホルモンバランスを整えることが、女性の健康のカギとなります。ピルや更年期障害で行われるホルモン補充治療(HRT)も少しずつ選択肢が広がってきました。医師と話し合いながら、自分に合った向き合い方を選択することが大事です。

女性の健康に関するヘルスリテラシーは男女ともに、が原則

体の不調や不安について相談しやすい職場には、何が必要でしょうか。

大前提として、誰に公開するか、秘密にするかは本人の意思を尊重するべきです。性の話題には、少なからずスティグマ(偏見)が存在します。生理不順や不妊治療、更年期障害は、ただでさえ大きなストレスを感じるものです。もしも周囲に歪んだ形で伝わり、揶揄(やゆ)されるようなことがあれば、働くこと自体が苦痛になりかねません。実際に、これまでの人生でつらい思いをしてきた人が多くいます。オープンにすることが、必ずしも望ましいとは限らないのです。

しかし、症状を公開しないことで生じる不都合もあります。話さないことで苦しい環境に立たされてしまうのであれば、本人の意思を第一に判断し、必要なことに限って共有するといいでしょう。

公開したいと思ったら、誰にどの情報までを伝えるのか、範囲を明確にします。曖昧なまま共有してしまうと、意図しない伝わり方をしてしまう場合があります。以前乳がんを患った方の相談を受けたことがありますが、わかってもらいたいことと、知られたくないことを紙に書いてもらいました。公開する範囲を書くことで、自分の気持ちが明確になります。

また、重要なのは心理的安全性の確保だと思います。相手の顔色をうかがったり、委縮したりすることなく、ネガティブなことでも受け止めてもらえるという信頼関係があれば、月経でも不妊、妊娠、がん、メンタル不調も相談できます。日ごろから、BCP(事業継続性)の訓練の一つとして、誰かが病気になった場合のロールプレイなどをしておくのも有用だと思います。

女性の健康は、女性だけが学べば良いということではありません。男女ともに女性の健康を学ぶこと、また男性の健康を学ぶことも今後は大事だと思います。性の健康は学校でもほとんど教わっていませんので、たとえ職場であっても機会があれば学べば良いと思います。性の健康は持続的社会のためには重要なことだと考えています。

また、女性の健康というタイトルの研修会において、女性の管理職は、一般女性向けの会に参加し、管理職向けの研修には参加しないことがあります。管理職というカテゴリーでの研修ならば女性の管理職はそちらの研修に参加すべきです。管理職=男性というステレオタイプの考え方になってないかも注意が必要だと思います。

研修では、どのようなことを取り上げているのでしょうか。

男性も女性も興味を持って聞いてもらえることを意識しています。卵巣や子宮がどこにあるのか、わからないという人もいますので、基本的なことをお伝えします。およそ4週間の周期で体と心の調子が変わること、更年期障害では10年近くの長いスパンで心身の変調に向き合わなければならないことなど、二つの時間軸があるという話も取り上げています。

特に反応が大きいのは、月経と脳との関係についてです。女性ホルモンの分泌は、間脳の視床下部がコントロールしています。視床下部は自律神経の調整にも関係していて、ストレスに弱いためホルモンバランスにも影響してくることを伝えると、驚く人も多いですね。男性更年期も同じような仕組みで起こることを説明するとさらに関心をもっていただけます。

男性管理職には、部下の体調を気にかけていたとしても、性の話となるとセクハラと受け取られることを心配し、動くに動けないと悩んでいる人がたくさんいます。女性は女性で、男性に生理や妊娠のことを話すことに抵抗もあるでしょう。そうしたとき、上司でも部下でもない、ニュートラルな関係で健康と仕事の悩みを打ち明けられる存在が大事になってきます。産業医や産業保健師を味方につけ、悩みを抱え込まずに済む環境を整えることは、人事の重要な役目だと思います。

キャリアと健康のセルフマネジメント力を高め100年を生き抜く

施策を進めていくうえで、人事はどのような点に注意すべきでしょうか。

「女性のため」「女性の働きやすさ」のみを前面に打ち出すよりも、「女性が活躍できる環境を整えることは、男性あるいはセクシャルマイノリティの活躍にもつながること」を強調した方が良いと思います。実際に低栄養ややせすぎの問題は、男性の若年層にも広がっています。栄養、運動、睡眠、性ホルモンについて知り、整えることは、結果として社員全員に向けた有益な情報提供につながります。

経済産業省の健康経営施策において、ヘルスリテラシー向上が掲げられています。ヘルスリテラシーとは、「健康に関する情報を適切に理解、評価し、利用することで社会参加や自己実現につなげる能力」をいいます。個々の健康やキャリア形成に大事であるとともに、組織の健康や生産性に直結します。

数年前に、『ライフ・シフト』という本が大きな話題となりました。著者のリンダ・グラットンさんは、1980年以降に生まれた日本人の半数以上が90歳以上まで生きると書いています。複数のキャリアを複線的に築くこと、物質的なものよりも、むしろ健康や人間関係のような無形の物の価値が高まると言っています。「人生100年時代」を念頭に置いて、情報を集め、検証し、活用するというヘルスリテラシーの向上を図る必要があります。

キャリアと共に健康面においても、セルフマネジメントする意識が大事なのですね。

生理周期との向き合い方も、同じことがいえます。生理前はPMSでイライラし、集中が続かなかったとしても、生理が明けてから排卵までの14日間はとても調子がいい、など各ポイントで見ると冴えないパフォーマンスも、全体をならして月単位で見れば、高い成果を上げているかもしれません。

女性は短期的(月経)にも長期的(性成熟期から更年期)にも女性ホルモンの波乗りを頑張っています。波を見極め、自分の強みを最大限に発揮できるように、弱っているときはしっかり休息をとるなどの操縦力が必要です。そんな風に頑張っている女性を男性に理解していただきたいと思います。

心理的安全性が高く、生理についてもオープンに語れる環境であれば、「生理前で機嫌が悪いから、近寄らないで」「はーい」と、冗談交じりにコミュニケーションできるようになるかもしれません。極端な例ですが、このくらい障がいが取り除かれた関係であれば、生理のときに限らず、仕事の進行もかなりスムーズになるでしょう。

互いが相手を尊重し、コンディションを理解し合える関係づくりが理想ですね。

今後、テレワークがさらに広がり、全員が別々の場所で働くことが増えると、ラインの誰かが心身の異変に気づくことが少なくなるかもしれません。施策や制度づくりで、誰かがやってくれるのを待っていても事態は好転しないでしょう。時に回りを巻き込み、形にしていくような自発性が、活躍しやすい環境づくりには欠かせません。

社員が活発な企業では、がんサバイバーや女性社員の有志グループをつくり、情報共有や啓発活動などを行っています。放射線治療のために通院しながら働くがん患者の訴えにより、有給休暇を時間単位でとれるようになった企業もあります。当事者の声は、往々にして組織を変える力になります。人事は従業員だけでなく、時には産業保健職や健康保険組合ともタッグを組んで、セルフマネジメントの醸成をしかけていくことが必要です。

女性の体は、年齢に応じて変わり続けます。企業で働く女性には、これからのキャリアを意識しつつ、自分に合った健康管理と働き方を探求し続けてほしいですね。

(取材は2020年8月28日)


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