健康経営 powered by「日本の人事部」 人生100年時代の働き方を考える

印刷する印刷する 

【ヨミ】ストローク

ストローク

「ストローク(Stroke)」とは、人とのコミュニケーションから得られる精神的な刺激のことをいいます。心理学用語の一つで、カナダの精神科医であるエリック・バーン氏が提唱しました。ストロークには種類があり、人から示される関心や刺激が肉体的なものか心理的なものかによって、「肉体的ストローク(タッチストローク)」と「心理的ストローク」とに分けられます。さらに、その内容を受け手がどう感じるかによって「肯定的ストローク」と「否定的ストローク」に分類されます。人との関わりが連続する職場において、誰もが気持ちよく働けるよう、相手の存在を認めるストロークに目を向けることが大切です。

ケーススタディ

人はストロークを得たい生き物。
ポジティブな職場環境をつくるために

自分が他者に与えているストロークは肯定的なものでしょうか。それとも、否定的なものでしょうか。

「肉体的ストローク」と「心理的ストローク」をさらに分類すると、その手段には「スキンシップ」「バーバル(言語)」「ノンバーバル(非言語)」の3種類があり、それぞれに肯定的なものと否定的なものとがあります。

スキンシップの場合、ハイタッチをしたり、握手をしたりする行為は、肯定的な肉体的ストロークと捉えられます。一方、叩いたり、小突いたりする行為は、否定的ストロークといえます。

バーバルの場合、名前を呼ぶ、挨拶をする、言葉で褒めることなどは肯定的ストロークといえます。ノンバーバルでは、微笑んだり、うなずいたり、仕事をまかせたりという「相手を信頼している」ことが伝わるような非言語コミュニケーションが、肯定的ストロークです。一方、相手を叱ったり、悪口をいったり(バーバル)、嘲笑したり、にらんだり(ノンバーバル)する行為は否定的ストロークとなります。

提唱者のエリック・バーン氏は「人はストロークを得るために生きている」と説いています。それほど、相手の存在を認める言動は、良くも悪くも人に影響を与えるものなのです。

最近では、職場のメンタルヘルス対策の一環として、ストロークに関する研修を行う企業もあります。ブラザー工業株式会社では、ストレス度が高いと判定された部門と、サーベイにおいて「上司の支援」のスコアが低く出た部門の管理職に対し、ストロークを学ぶ研修を実施しています。ストロークに関する知識を得るための講義と、肯定的ストロークに関して参加者同士がディスカッションする内容になっています。

否定的ストロークの多い職場では、従業員は萎縮してしまい、本来のパフォーマンスを発揮しにくくなる可能性があります。ポジティブな気持ちを持ちイキイキと働ける環境でこそ、人は仕事に集中でき、やりがいを感じることができます。自分が他者にどのようなストロークを与えているか、一度考える機会を設けてみてはいかがでしょうか。

・関連記事
体系的・継続的な教育で従業員のセルフケア力をアップ。ブラザー工業が注力するメンタルヘルス対策

企画・編集:『日本の人事部』編集部