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職住近接

「職住近接」とは、その字の通り、職場と住居の距離が近いことをいいます。長時間通勤や満員電車の問題を解消するために、国土交通省が推進したことで広まった言葉です。職場の近くに住むことで、通勤時間が短縮。時間を有効に活用できるようになり、ストレスの軽減も期待できます。会社の近隣に住む従業員に手当を出す制度を導入し、職住近接を促す企業もあります。
(2018/7/30掲載)

ケーススタディ

職に住を近づける「2駅ルール」
住に職を近づける「サテライトオフィス」

不動産情報サービスのアットホームが実施したアンケートによると、東京都内に勤務する人の通勤時間は平均片道58分。一方、理想の通勤時間は35分でした。首都圏では、朝の通勤電車の混雑ぶりは殺人的です。国土交通省が発表したデータによると、地下鉄東西線のピーク時の乗車率は約200%にのぼるといいます。会社に到着する頃にはクタクタになっているビジネスパーソンは、決して少なくないでしょう。

職住近接を推奨し、社員に補助を出している企業もあります。サイバーエージェントが導入している「2駅ルール」は、会社から二駅圏内に住む社員に、毎月3万円の家賃補助を支給するというもの。その他には、会社から2 km圏内に住む社員に毎月3万円を支給するクックパッドや、会社から5km圏内に住む社員に同じく3万円を支給するドワンゴなど、会社までの駅数ではなく、距離によって補助を行う企業も多いようです。

職場と住居を近づけて通勤時間を短くすることは、企業にとってもさまざまなメリットがあります。まず、満員電車によるストレスが軽減され、一人ひとりがいきいきと働けるようになります。また、従業員の交通費を抑えることもできます。「2駅ルール」などで節約できた交通費代を住宅補助に回せば、従業員のモチベーション向上も期待できます。職住近接を推奨することで、近くに住む従業員同士のコミュニケーションが活発になるというメリットもあります。これにより、情報が流通しやすく意見の言いやすい「一体感」のある組織を作ることができます。

一方で、最近は職に「住」を近づけるのではなく、「職」を住居に近づける取り組みもみられます。高島屋では、サテライトオフィスを東京都内に12ヵ所、全国に計20ヵ所設置することを発表。仕事と家庭との両立を目指す取り組みを始めました。サテライトオフィスを活用することで、ワーク・ライフ・バランスだけでなく、地域活性化にも寄与できると見込んでいるとのこと。従業員による消費が増えれば、地域に新たな雇用を生むことも期待できます。