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自転車通勤推進企業
2020年4月、国土交通省は「『自転車通勤推進企業』宣言プロジェクト」を創設しました。本プロジェクトは、自転車通勤を導入する企業や団体を自転車活用推進本部長(国土交通大臣)が認定するもので、企業活動における自転車通勤や業務利用の拡大を図ることを狙いとしています。
「新しい生活様式」で通勤手段に変化も
自転車通勤の推進を後押しする認定制度
これまで自転車事故に対する懸念などから、業務での自転車利用を禁止する企業が少なくありませんでした。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止の観点から、自転車利用に対する見方に変化が起きています。政府も「新しい生活様式」として自転車や徒歩での移動を後押ししていることから、これまでとは違った移動方法を考えるときが来ているのかもしれません。
自転車を利用することの事業者側のメリットとして、経費の削減、環境に配慮した企業であるとのイメージアップなどが挙げられます。また従業員側は、身体面・精神面の健康増進や、オフィスまで近・中距離の居住者にとって通勤時間の短縮となるといったメリットがあります。
2020年夏ごろを予定する「『自転車通勤推進企業』宣言プロジェクト」では、要件を満たした企業を「宣言企業」と認定。その中から特に先進的な取り組みをしている企業を「優良企業」と認定します。具体的な認定要件は以下のとおりです。
(1)従業員用駐輪場を確保
(2)交通安全教育を年1回実施
(3)自転車損害賠償保険などへの加入を義務化
これらの三項目を満たす企業・団体を「宣言企業」として認定します。その中からさらに、自転車通勤者が100名以上または全従業員の2割以上を占め、先進的な取り組みを行う「宣言企業」を対象に、独自の積極的な取り組みや地域性を総合的に評価し、特に優れた企業・団体を「優良企業」と認定する方針です(優良企業の発表は、2020年度末頃を予定)。こうした認定制度はアメリカやEUでもすでに創設されているそうです。
なお、「自転車活用推進官民連携協議会」のオフィシャルサイトでは、企業・団体が円滑に自転車通勤制度を導入できるような手引きや、自転車の質を保障する安全マークの説明、自転車事故による損害賠償責任保険に関する情報などが掲載されています。
・参考