講演者インタビュー
自動車メーカーや食品メーカーでの取り組み事例から考える
~従来型パワハラ予防研修の5つの盲点と対策

有限会社グローイング 代表取締役社長/Web適性検査「パワハラ傾向振り返りシート」共同開発者
平井 俊宏氏
パワハラ対策研修へ力を入れている企業が増えています。一方で「相談件数が減らない」「管理職が萎縮するのでは」などの悩みや不安をよく伺います。なぜこのような悩みが生まれるのか。本講演では、230社50,000人以上の取り組みをもとに「効果が出ない従来型研修の5つの共通点(盲点)」を明らかにし、パワハラ予防で役員・管理職のマネジメント力向上や組織風土改善を狙う実践的手法をご紹介いたします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
「パワハラ根絶に向けて効果的なアプローチを検討したい」「研修や講演を実施しているが、相談件数や認定事案が減らない」「無自覚な行為者に困る」「パワハラ予防研修で管理職を萎縮させたくない」といった悩みを抱える、人事・コンプライアンス部門の方を対象とした講演です。
当社ではWeb適性検査「パワハラ振り返りシート」を、直近8年で50,000名以上(230社:半数は上場・上場関連企業)の役員・管理職に提供。その半数以上の企業が、当社の研修やコーチングを合わせて導入しています。当社のお客さまの9割以上は、既になんらかのパワハラ予防施策に取り組まれていましたが、導入時にお客さまの取り組みを伺う中で、従来型研修の盲点が見えてきました。
講演では5つの「効果が出ないパワハラ予防研修の共通点(盲点)」を明らかにします。また、それぞれの盲点ごとの対策として、パワハラ予防で役員・管理職のマネジメント力向上や組織風土改善を狙う実践的手法をお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
自動車メーカーや食品メーカー、金融機関での導入事例を交えて、従来型研修の5つの盲点に対する、当社のアプローチをご紹介します。
盲点1:なぜ当事者意識が生まれないのか
盲点2:これまでのアプローチが効かなくなった理由
盲点3:パワハラ行為者、行為疑いのある人のみを教育対象としている
盲点4:感情コントロールだけでは解決しないパワハラのメカニズム
盲点5:「合わせ鏡」としての一般社員へのアプローチの不足
当社のお客さまから「毎月の相談件数が減少した」「組織全体の雰囲気が変わってきた」「気になっていた管理職が変わった」というご感想をいただくことは少なくありません。
一般に集合研修は個別の傾向に合わせた働きかけが難しいものですが、当社の研修アプローチでは、限られた時間の中でも「自分ごと化」でき、効果的に予防意識を醸成します。ある企業では1,000名規模の管理職を対象とした研修を実施後、参加者の9割以上の方が「有意義だった」とアンケートで回答していました。毎月開催する当社セミナーのアンケートでも、「パワハラ予防の視点が今までになく役立つ」といった感想をよくいただきます。
当社独自のアプローチと事例は、サービスの導入意向にかかわらず、パワハラ根絶に向けた予防意識を社内で醸成したい人事・コンプライアンス担当の方にとって、きっとお役に立つと考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「パワハラはグレーだよね」「線引きは難しいね」など、職場での議論を避けてしまう風潮もあるかと思います。そこで、当社では現場での「壁打ち(議論)」をお勧めしています。その理由は二つ。一つ目は管理職自身が自分の中にある行動リスクを知ることがマネジメント力強化につながるから。二つ目は、パワーハラスメントについて議論することで、会社や自分自身の「価値観」や「仕事への向き合い方」を確認する契機となり、共有により組織風土が強化されるから。
「客観的な振り返り」と「お互い指摘しあい、助言しあえる土壌づくり」の契機を検査と研修で提供する私たちのアプローチが、パワハラ根絶に向けて皆さまのお役に立つことができれば幸いです。
- 平井 俊宏氏(ひらい としひろ)
- 有限会社グローイング 代表取締役社長/Web適性検査「パワハラ傾向振り返りシート」共同開発者
- Web適性検査「パワハラ傾向振り返りシート」を共同開発。230社50,000名以上(半数は上場・上場関連会社)の役員・管理職が受検する。検査提供と合わせてマネジメント力強化の文脈でパワハラ予防意識を醸成する「自分理解研修」やエグゼクティブコーチングを提供。研修効果によるリピートクライアントも多数。

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