講演者インタビュー
他社はどうしてる? 仕事と介護の両立支援
先進企業に学ぶ!介護支援制度と実践事例

株式会社インターネットインフィニティー 介護コンシェルジュ相談員 介護支援専門員
吉井 しのぶ氏
近年、親の介護を理由にした離職は深刻化しており、優秀な人材の流出にも直結しています。企業としては、従業員が安心して働き続けられる仕組みづくりが急務です。本講演では、先進企業の実践事例を通じて、柔軟な勤務制度や相談窓口の整備、上司・同僚の理解促進など、多角的な取り組みを紹介します。事例から仕事と介護の両立を支援するための工夫を学び、自社で応用できるヒントにしていただけますと幸いです。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
本講演は、従業員の介護による離職や長期休職を防ぎたいと考える人事ご担当の皆さまを対象としています。親の介護を理由に優秀な人材が退職してしまうことに危機感を抱いている企業、介護支援制度は整備したものの活用が進まず形骸化している組織に特におすすめです。
また、在宅勤務やフレックス勤務といった柔軟な働き方の仕組みを導入しているものの、どのように介護との両立に結びつけるかがわからない、あるいは職場の理解不足により従業員が安心して相談できないといった課題をお持ちの方にも役立ちます。
さらに、これから介護支援制度を構築したい中小企業の人事担当者や、制度導入を経営層に提案したい方も、先進企業の事例を通じて実践的なヒントを得られます。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
2025年には団塊の世代がすべて75歳以上となり、要介護者の増加は必至です。介護を担う世代の多くが現役の働き手であり、仕事と介護を同時に抱える従業員が急増すると予測されています。これまで以上に「介護離職」が企業の大きなリスクとなり、人材流出や組織力の低下に直結することが懸念されます。
本講演では先進企業が実際に導入している介護支援制度や取り組みを紹介。柔軟な勤務制度の整備、相談窓口の設置、上司や同僚の理解促進、さらには介護に直面する従業員が安心して制度を利用できる風土づくりなど、具体的な実践事例を共有いたします。
2025年問題は「社会全体の課題」であると同時に「企業の持続性」に直結する問題でもあります。本講演を通じて、介護と仕事の両立を支える仕組みづくりの重要性を理解し、自社に取り入れるための具体的なヒントを得られることが最大の聞きどころです。4月の「育児介護休業法」改正に伴い、すでに両立支援の取り組みを進めている企業も多いと思いますが、このような取り組みで十分なのだろうか、もう少しできることがあるのではないかとお悩みの人事の方にもぜひ聞いていただきたいです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
少子高齢化が進む中、介護は誰にでも突然訪れる可能性があり、介護と仕事の両立は多くの企業にとって喫緊の課題です。従業員が安心して働き続けられる環境を整えることは、福利厚生にとどまらず、人材確保や組織力維持のための重要な戦略でもあります。本講演では、先進企業の取り組み事例を通じて、制度の導入方法や現場での実践の工夫を具体的に紹介します。形だけの制度ではなく、従業員が実際に利用しやすく成果につながる仕組みづくりを共に考え、自社の持続的成長に活かせるヒントをお届けできれば幸いです。
- 吉井 しのぶ氏(よしい しのぶ)
- 株式会社インターネットインフィニティー 介護コンシェルジュ相談員 介護支援専門員
- 慶應義塾大学を卒業後、介護福祉士を取得後に介護支援専門員を取得。ケアマネジャーとしての業務経験を活かし、仕事と介護の両立を支援するため、大手企業の従業員向け介護セミナーにて講師を務める。また、介護コンシェルジュとしても活躍。従業員の介護に関する悩みに対し、自身の現場経験を活かした個別相談も担当。

「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
当社はプライバシーマーク取得事業者です。類似のサービスやイベントとの混同にご注意ください。