講演者インタビュー
“外の人”ではなく、“近くで寄り添える人”へ 〜花王が語る、社内カウンセラーの取組〜

花王グループカスタマーマーケティング株式会社 執行役員 人財開発部門 統括
上田 茂実氏
従業員へのメンタルヘルス支援は各社で様々な取り組みがあります。花王グループでは、50名の社内産業カウンセラーがカウンセリングを通じて、社員のウェルビーイングの実現を目指し、年間一人平均300名以上と面談をしています。本講演では、社員に寄り添うカウンセラーの位置づけや、カウンセリングの敷居を下げる多様なアプローチなど、体制の特長や具体的な実践事例を中心にお伝えします。(協賛/一般社団法人日本産業カウンセラー協会)
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
次のような課題をお持ちの方にご参加いただきたいと思います。
・外部委託ではなく、社内で継続的な相談支援を行い、社員のウェルビーイングを実現したい
・社員のメンタルヘルスやウェルビーイングを支える体制を社内に構築したい
・カウンセラーを活用しているが、個人と組織にとって、より有効な活用方法を知りたい
・カウンセリングが個人や組織にどのように役立つのかを知りたい
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
花王グループでは、社内に50人の産業カウンセラーを配置し、年間平均300人以上との面談を通じて、社員のウェルビーイングを支えています。本講演の聞きどころは、二つです。
一つ目は、「カウンセリング活動の枠組みについて」です。50人のカウンセラーが、全国にどのように配置され、有機的に活動しているのか、その具体的な活動を支えるためにどのような体制で運用しているのかをご紹介します。
二つ目は、「カウンセリングを通じて、社員に寄り添うとはどういうことか」です。研究、生産、事業、販売など社内各所で経験を積んできた人財が、社内カウンセラーとして従事するからこその職場環境への深い理解や、社員一人ひとりへの熱い想いがあります。社員に寄り添える存在を目指して、これまで試行錯誤しながら実践してきた活動事例をご紹介します。
また、後半では、対談形式により、現在の体制に至るまでの苦労話や裏話など、前半の講演ではお伝えできなかった内容を中心にさらに深掘りし、花王グループのカウンセリングの取り組みの本質に迫ります。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
企業内産業カウンセラーの取り組みの目的は、社員一人ひとりの声に耳を傾け、寄り添うことで、社員の不安や不満を解消し、メンタルヘルスの維持向上に貢献することです。そのような花王グループでのカウンセリングの実践を通じて、社内に根差した支援の可能性や、ウェルビーイングのあるべき姿を皆さんと一緒に考えることで、皆さんのこれからの職場づくりのヒントとなれば幸いです。
- 上田 茂実氏(うえだ しげみ)
- 花王グループカスタマーマーケティング株式会社 執行役員 人財開発部門 統括
- 1990年花王株式会社入社。その後営業、マーケティングを経て、現在花王グループカスタマーマーケティング㈱で人事を担当。幅広い経験をもとに、24年はのべ140テーマを仲間と経営に提案し会社変革を推進。産業カウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント。

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