講演者インタビュー
住宅総合デベロッパーが取り組んだ「AIによる日報返信」
新人が自発的に内省し行動変容する環境の作り方

株式会社リフレクト 代表取締役
三好 淳一氏
多様な新人の育成が求められる今、現場社員の育成業務量が増えています。先輩上司の負荷改善のため、人事に何ができるでしょうか。本講演では、AIで個別最適な新人育成を実現した三菱地所レジデンス様が登壇。AIが行動規範・評価指標を学び、新人の日報に返信することで行動変容を促した事例を解説します。新人が自律的に内省する環境を構築し、部署配置の最適化や新人同士の関係性向上にAIを活用した取り組みを紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
「育成の個別化とスケール」を両立したい組織に向けた内容です。自社の行動規範や評価観点をAIに落とし込み、限られた人員でも質の高いフィードバックを継続する方法、日報データを育成・配属の意思決定に生かす方法、同期の相互閲覧で関係性と学習機会を増やす仕掛けなどを、運用設計の具体と共に整理してお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
再現性のある“設計プロセス”を中心に共有します。①規範の言語化:企業の行動規範を評価軸へ落とし込む。②ペルソナ化:実在の人事の語り口をAIに移植し、厳しさと温かさを両立。③運用:タイムラインで日報を一元管理し、同期は相互閲覧。その結果、作業時間は約70%削減、フィードバック総数は210→1,015件に増加。アンケートは3項目で9割超が肯定、行動変容は100%、AIの妥当性・有用性も8割超という評価。移行時の抵抗やセキュリティ配慮、現場浸透のコツまで具体例でお話しします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
現場人事の“現場の知”と、私たちの“テクノロジーの知”を掛け合わせ、研修の手触りが変わったプロセスを余すことなくお届けします。AIは人の代替ではなく、対話と学びを増幅するための道具。自社に合わせた小さな一歩からの始め方を、今日から実践できる形で持ち帰っていただきます。
- 三好 淳一氏(みよし じゅんいち)
- 株式会社リフレクト 代表取締役
- データ分析コンサルティングを行う(株)イノヴァストラクチャーを創業。2021年に人材育成ツールを提供する(株)リフレクトを創業。共著『Tableauデータ分析〜入門から実践まで〜』 『ピープルアナリティクスの教科書』。ピープルアナリティクス協会上席研究員。

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